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2018-09-26 (Wed) 23:14

平成30年度 栗山天満宮例大祭に伴う室蘭本線の臨時列車【2】



既に触れたとおりですがJR北海道は「沿線でのイベント開催に合わせた利用促進策の一環」として、栗山天満宮例大祭(栗山秋まつり)の開催初日である2018年9月24日に1本の下り臨時列車を運行しました。
栗山町役場が公式HPで臨時列車の運行予定を告知したのは開催3日前の9月21日ですが、当のJR北海道はと言えばポータルサイトに一切のプレスリリースを載せず、運行区間の各駅に貼り紙を出しただけなので鉄道ファンにもあまり知られていないようです。
栗山天満宮例大祭に合わせた臨時列車の運行は初の試みなのに、認知度が低いのは勿体無いと思いますね。
私は当日、栗山天満宮を参拝するついでに臨時列車に乗る事とし、栗山駅から1472D(岩見沢16:32始発・苫小牧行き普通列車)に乗って追分駅まで移動してきたのでした。
前回記事では定期列車の混み具合や、簡易委託駅ゆえ普段は駅員がいない栗山駅での臨時の旅客案内・運転取扱対応などを紹介したので興味のある方はご覧下さい。


JR北海道 国鉄 石勝線 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 臨時列車 追分駅


追分駅は室蘭本線遠浅~栗丘間、石勝線追分~川端間の各無人駅(簡易委託駅を含む)を管理する直営駅(社員配置駅)ですが、出札窓口は終日営業ではありません。
平日・土曜の営業時間は7:45~18:30で、日曜・祝日は休業となります。





ただし室蘭本線と石勝線の2路線が乗り入れる重要な運転取扱駅なので、輸送助役と輸送担当駅員(輸送係・輸送指導係・輸送主任)が泊まり勤務を毎日こなしています。
輸送担当駅員は連動装置がある駅長事務室に籠もっており、夜間は煌々と照明が点いています。
最終の旅客列車が発車した後も石勝線では貨物列車が夜通し運転されているので、輸送担当駅員も交代で仮眠を取りつつ24時間体制で列車の運行を守っているそうです。
駅舎内には追分保線所(旧・追分工務所)と岩見沢電気所追分派出所も入居しており、施設係員が執務しているのか2階の電気も点いていました。





改札口の脇に掲示された、臨時列車の運転を伝える貼り紙。
黄色い蛍光ペンで日付、運転区間、追分駅の発車時刻がマーキングされていました。
下記に運行ダイヤを再掲しましょう。

【下り列車番号不明 追分始発・岩見沢行き臨時列車】
追分19:42始発→三川19:50発→古山19:54発→由仁19:59発→栗山20:06発→栗丘20:11発→栗沢20:16発→志文20:22発→岩見沢20:29終着

栗山町HPの告知によると列車は2両編成です。





駅前のセイコーマート追分本町店で夕食を買い、駅に戻って電光掲示板を見ると石勝線2632D(夕張16:31始発・千歳行き普通列車)の「改札中」ランプが点灯していました。
しかし先述したとおり駅営業はお休みなので、列車の接近または停車中を示すため便宜的に点灯した訳です。
この時は17:43に2632Dが入線した後でした。


キハ40系 北海道の恵みシリーズ 道央・花の恵み 苫小牧運転所 追分駅


1番乗り場に停車中の石勝線2632Dには何と、「北海道の恵み」シリーズの「道央 花の恵み」と化したキハ40-1780が充当されていました。
「道央 花の恵み」は2018年7月にお目見えしたばかりで、私としては初めて実車と顔合わせしたのでした。




キハ40系 北海道の恵みシリーズ 道央・花の恵み 苫小牧運転所 追分駅 石勝線




「道央 花の恵み」はベージュと薄緑色を基調とした絵柄で、「花の・・・」と銘打っている割には花の主張が控えめ。
車体側面には羊が放牧された牧場の景色や、狐にシマリス、小熊がのびのびと暮らす白樺林の景色が描かれています。





共に2両編成を組むのはJR北海道色のキハ40-1701。
地味にキハ40系1700番台のトップナンバーです。
「道央 花の恵み」と日高色の併結も見たいですねえ。





2632Dの発車時刻は17:54なのですが、2分経過しても動き出す気配がありません。
暫く様子を見ていると運転士が放送装置の受話器を取り、何やら肉声放送をかけ始めました。
すると15~20人ほどの乗客がぞろぞろと降りてきて、18時を迎える前に車内がカラッポになりました。

一体何事かと思っていると駅長事務室から中堅の輸送主任さんが出てきて、「お客様は代行バスにご乗車されますか?」と尋ねてきました。
「何かあったんですか?」と訊いてみると、「16:55頃に苗穂~白石間で枕木から煙が出たと通報がありまして、千歳線で運転見合わせが続いているんです。この普通列車も当駅で運転を打ち切り、千歳行きの代行バスを手配しました」との事。
私が「岩見沢行きの臨時列車に乗りに来たんですが・・・」と話すと、「臨時列車の調整はまだ決まっていないんですよ。大変申し訳ないですが発車時刻が繰り下げになるかも知れません」と仰られました。
事務室からは若い輸送係さんも出てきて、降りた客を駅前ロータリーへと案内していましたが、私は予定通りの時刻でなくとも臨時列車が走る可能性に賭けて待機する事にしました。


追分駅 石勝線 代行バス 栗山交通 千歳行き


代行バスを担うのは栗山交通の札幌201い2222(日野セレガGD/2016年転籍)。
千歳方面に向かう客を乗せ、18:12に追分駅を出発しました。
今回、苗穂~白石間で発生した出火事件は翌朝の道新が報じたので引用しましょう。

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線路下から煙 列車62本運休

 24日午後4時55分ごろ、札幌発新千歳空港行きの快速エアポート(6両編成、485人)の運転士が、JR函館線苗穂(札幌市中央区北3東13)―白石(同市白石区平和通3北)間の線路橋の下から煙が出ているのを発見し、列車を停止した。運転士らが降車して、線路の下にあった木材が燃えていたため、消火した。けが人はなかった。
 JR北海道によると、この列車は同日午後6時10分ごろに運転を再開した。この影響で快速エアポート21本を含む列車62本が運休し、約1万4千人に影響が出た。

出典:『北海道新聞』2018年9月25日(火)付 朝刊第26面 第2社会
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このトラブルを受け、追分18:17発の下り2633D(千歳17:26始発・夕張行き普通列車)も運休になりました。







一方、3番乗り場(運転取扱上は5番線)には室蘭本線1473D(苫小牧17:09始発・岩見沢行き普通列車)のキハ40系2連が、定刻より11分遅れの17:58に入線。
こちらの遅れは胆振東部地震の影響を受け、遠浅~三川間で実施中の徐行運転に起因します。
充当車両は苫小牧方からキハ40-1762、キハ40-1704で、部活を終えた追分高校の生徒達が乗り込みました。
輸送主任が3番乗り場に駆けつけて運転士に運転通告券を渡すと、定刻より5分遅れの18:10に追分駅を出発しました。

室蘭本線1473Dと石勝線の代行バスを見送った後、待合室で過ごしていると奇しくも石勝線2633Dの本来の発車時刻だった18:17に地震発生!
胆振東部地震の発生からそろそろ3週間が経とうとしていますが、未だに北海道では余震が続いています。
揺れが治まったらすぐさまスマホで気象庁の地震速報を確認。
追分駅の位置する勇払郡安平町は震度3でした。
ひとまずはホッとしましたが、こんな偶然ってあるものなんだな・・・と思いました。
何か不吉な前兆でなければ良いのですが・・・。


函館本線 千歳線 石勝線 室蘭本線 追分駅 道央・花の恵み


地震の後も2632Dだったキハ40系2連は1番線に留まり続けていましたが、18:29に転線し岩見沢方の留置線へと回送されていきました。
道道226号線の跨線橋の下で停車。
あれ、これってもしかして・・・とある予感が脳裏を過ぎりました。





キハ40系2連の留置後も、18:10発予定の釧路行き特急スーパーおおぞら9号が入線する気配はなし。
苗穂~白石間の消火が済み、関係線区の運転が再開されたものの大幅にダイヤが乱れていました。
駅長事務室からは時折、連動装置の「ピー、ピー、ピー・・・」というブザー音や輸送担当駅員同士の会話が聞こえてきて、待合室にいても運転整理の慌しさが伝わってくるようでした。
19:07に輸送係が構内放送をかけ、「特急スーパーおおぞら9号は1時間30分遅れで運転中です。後続の特急スーパーとかち7号につきましては運行ダイヤが分かり次第お知らせ致します」と案内しました。





発車時刻案内も修正がかかり、特急スーパーとかち7号の表示を消す代わりに岩見沢行き臨時列車を新たに表示しました。
帯広駅では臨時普通列車の列車種別を「臨時」と示しますが、追分駅では「普通」と表示しています。




栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり


まだまだスーパーおおぞらが姿を見せない19:27、留置線に引っ込んでいたキハ40系2連が3番乗り場(5番線)に入線しました。
予感的中、石勝線の運行から外れた「道央 花の恵み」は室蘭本線の臨時列車に充当される事になりました。
これぞ運転整理の賜物。
跨線橋の手前では交代の運転士が待機しています。


栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり


停車後、北海道クリーン・システムの清掃員がやって来てサボを交換しました。


栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり


「追分⇔岩見沢」のサボは作られていないため、「苫小牧⇔岩見沢」のサボで代用しています。
2018年4月14~15日の「くりやま老舗まつり」に伴い運転された臨時列車は、追分~岩見沢間を2往復する都合上、側面窓に始発駅・終着駅を示す貼り紙を掲出していましたね。


栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり

栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり


運転士の交代が済むと通常のワンマン運転と同様、一番前のドアだけ開きました。
乗務員室前では「整理券をお取り下さい。岩見沢行きワンマン列車です」という聞きなれた自動放送が流れています。
前面種別幕も「ワンマン」のまま。
という訳で、臨時列車は終着の岩見沢駅までワンマン運転となります。


道央・花の恵み 栗山天満宮例大祭 臨時列車 追分駅 室蘭本線 栗山天満宮秋季例大祭 栗山まつり


補助乗務を担う車掌が来る気配も無し。
添乗の補助運転士や運転助役もおらず、全区間を通して本務運転士1人だけの乗務となります。
ホームには私の他に鉄道ファンが2人、臨時列車を撮影していました。





1番乗り場と2番乗り場に挟まれた2番線には19:36、下り貨物列車が入線。
遅延中の釧路行きスーパーおおぞら9号が入線する1番乗り場が隠れてしまいました。
この時は19:32発予定の札幌行きスーパーおおぞら10号も遅れが生じており、どうやら追分~新得間の何処かで足止めを喰らっているようでした。
臨時列車は19:42発予定ですが、スーパーおおぞら9号の接続を待つため発車時刻が繰り下げとなりました。





19:54、ようやくスーパーおおぞら9号が入線。
実に1時間44分遅れです。
すぐさま1人の乗り換え客が駆け込んできて、臨時列車は19:55に発車となりました。
乗り換え客は見るからに鉄道ファンではなく、街で遊んできたものと思しき沿線住民の若い男性でした。
2両目の「道央 花の恵み」には目もくれず、最前方のロングシートに着席したので「間違いなく次の三川駅か古山駅で降りるな・・・」と予想。
車内は見事な空気輸送状態です。





せっかくなので2両の乗客数を数えてみたら、私と件の乗り換え客を合わせて2人しかいません。
追分駅で撮影していた2人の同業者は乗らずにそのまま帰ったようです。
車窓の宵闇を眺めつつ、まだリフォームしたての新しい匂いを味わいました。





20:04、三川駅に停車。
やはり読みどおり、若い男性は三川駅で降りていきました。
入れ替わりの乗車も無く、車内の乗客は私1人だけに。
定刻より14分遅れの20:04、三川駅を発車しました。

追分駅を出て暫くは「道央 花の恵み」の車内で過ごしていた私ですが、三川駅を出る頃にはキハ40-1701に移動する事に。
乗務員室背後のロングシートに座っていれば、栗山駅で乗り込む客を数えるのが楽だな・・・と考えたからです。
車内放送もごく平凡なワンマン自動放送が流れる中、終点の岩見沢駅まで乗降客数を計測する事にしました。





定刻より14分遅れのまま推移し、古山駅には20:08に停車。
臨時列車を待つ客は誰一人としておらず、ものの5秒で発車。

古山駅を出てからは少しだけ回復運転。
定刻より13分遅れの20:12、由仁駅に停車しました。
停まる寸前に運転士が警笛を鳴らして列車の到着を知らせるも、駅舎から出てくる客はいません。
由仁駅では1474D(岩見沢19:38始発・苫小牧行き)のキハ40系2連と交換し、すれ違いざまに車内の様子を見ると祭りから帰る客がそこそこ乗っていますが、立ちんぼの客もおらず想像していたような混雑ではありませんでした。
20:12に発車し、次はいよいよ栗山駅です。





20:17、栗山駅に停車。
ホームには大勢の客が待ち構えており、日照時間中と同じく追分駅の駅長と助役がホーム上で客を誘導します。
今回も前ドアのみ開扉されると、まずは駅長が乗り込んで「お降りの方はいらっしゃいませんか」と声がけ。
当然ながら誰も降りる客はいないので、すぐさま帰りの客を乗せ始めました。
ぞろぞろと乗り込んでくる客は若者のグループやカップルばかりで、年回りからして中高生が多め。
高齢者はごく少数です。
4分かけて67人の客が乗り込み、ドアが閉まってさあ出発・・・という時、駅長が発車中止の合図を出しました。
すると高校生と思しき2人の男女が遅れてホームに駆け込んできたので、再度開扉し乗せる事に。
後に続く客はおらず、定刻より15分遅れの20:21に栗山駅を発車しました。
乗客は私を含めて70人。
立ち客は乗り遅れの男女だけですが、10代の少年少女が多いため車内はすっかり賑やかになりました。
でもやはり混雑と言うほどではなく・・・前後に定期列車がありますし、祭りの開催時間も長く人の流れが分散していますからこんなものでしょうね。

20:25、栗丘駅に停車。
誰一人として降車せず、定刻より14分遅れで発車しました。
乗客は70人のまま推移。

20:29、栗沢駅に停車。
中高生の男女8人が下車し、定刻より14分遅れの20:30に発車しました。
乗客は62人。

20:34、志文駅に停車。
若い女性2人組が下車したのみで、定刻より13分遅れの20:35に発車しました。
乗客は60人。





そして定刻より13分遅れの20:42、終点の岩見沢駅1番線に到着。
乗客は改札口を出たり乗り換えたり、それぞれの帰路に着きます。





真向かいの3番線には何と、キハ54系が停車中。
まさかのサプライズにびっくり!
これは苗穂工場に入場するスジですね。





20:44、臨時列車としての勤めを終えたキハ40系2連が峰延方に向けて回送。
ふと「キハ54系と『道央 花の恵み』のツーショットを狙えないだろうか・・・」と思いつき、進出するベージュ色の気動車をカメラで追いつつ撮影するも、何とも微妙な写真になってしまいました。




宗谷本線 函館本線 回930D


キハ54系が連結されている列車は回930D(岩見沢20:40始発・札幌行き回送列車)。
先述したとおり苗穂工場に入場する車両の送り込みを兼ねた列車で、定刻なら岩見沢駅を20:40に発車しますが、苗穂~白石間の出火の影響で発車時刻が繰り下げられていました。
この時は3両編成を組成しており、内容は札幌方からキハ40-1821(苗穂運転所所属)、キハ40-819(苗穂運転所所属)、キハ54-512(旭川運転所所属)でした。
キハ54-512はかつて宗谷北線運輸営業所に所属していた車両で、2017年4月の同運輸営業所廃止に先駆けて旭川運転所に転属しています。
なお以前にも書きましたが、宗谷北線運輸営業所の廃止に伴い2016年4月に保線部門が名寄保線所、2017年4月に運転部門が名寄運転所、駅業務部門が名寄地区駅に改組されています。
名寄地区駅については開設に伴い、管理エリア内の各駅における運転取扱業務の指導・支援機関として名寄地区駅輸送業務センターを置いています。


キハ54系 函館本線 岩見沢駅 回930D 農業用馬木彫




せっかくなので岩見沢駅のシンボルである馬の木彫と一緒に撮影してみました。


キハ54系 函館本線 岩見沢駅 回930D 農業用馬木彫


馬橇とも絡めてみます。


キハ54系 函館本線 岩見沢駅 回930D 農業用馬木彫


白銀の珍客は定刻より17分遅れの20:57に岩見沢駅を出発。
その後は函館本線266M(岩見沢21:05始発・小樽行き普通列車)に乗って札幌に帰りました。


※写真は全て2018年9月24日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)


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最終更新日 : 2019-07-02

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