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2018-09-25 (Tue) 22:09

平成30年度 栗山天満宮例大祭に伴う室蘭本線の臨時列車【1】



空知管内の夕張郡栗山町では2018年9月24日~26日の3日間に渡り、栗山天満宮の秋季例大祭が開催されています。
この例大祭は北海道内の秋祭りとしては最大級の規模で、天満宮の位置する栗山市街は道内各地からやって来る人々で大賑わいになります。
露店も道内最多を誇り、栗山駅前~天満宮間の道中約1kmには毎年300店以上の屋台がズラリと軒を連ねます。
例年は露店の営業時間を1・2日目で10:00~22:00、3日目で10:00~21:00と定めていますが、今年は9月6日に発生した胆振東部地震の影響を受け、節電のため終了時間を各日30分ずつ繰り上げています。


JR海道 国鉄 室蘭本線 臨時列車 神社 栗山秋まつり 栗山駅


毎年開催される度、例大祭に向かう車で栗山周辺の道路が大渋滞になります。
この事を鑑みてか、今年はJR北海道が「沿線でのイベント開催に合わせた利用促進策の一環」として、室蘭本線追分~岩見沢間にて臨時列車を1本運行すると発表しました。
4月14~15日の「くりやま老舗まつり」開催時、イベント輸送に対応するべく同区間を2往復する臨時列車が走ったのも記憶に新しいですね。
老舗まつりの臨時列車はJR北海道のポータルサイトにプレスリリースが掲載されましたが、今回の栗山天満宮例大祭に伴う臨時列車はというと・・・運行区間の各駅に貼り紙が出されたのみ。
思えば勝毎花火大会の臨時列車も長らく、帯広近郊の駅構内に時刻表を掲示するだけでした。
それが2017年度に釧路支社公式HP(現在は閉鎖済み)、2018年度にようやくポータルサイト上で周知されるようになった訳ですが、JR北海道当局の広報意識は依然として低いようでゲンナリ。
一応、関係先のHPも漁ってみると栗山町役場の公式HPにおいて、2018年9月21日付で「栗山秋まつりに伴うJR室蘭線臨時列車運転のお知らせ」が打たれており、これによると「栗山秋まつりでの臨時列車の運転は初の試み」との事です。
せっかく「沿線でのイベント開催に合わせた利用促進策の一環」として運転するんだから、JR北海道はポータルサイトでもしっかり告知しておけ、という話ですね。

此度の臨時列車は例大祭初日の2018年9月24日だけ運転され、運行ダイヤは下記の通りとなります。

【下り列車番号不明 追分始発・岩見沢行き臨時列車】
追分19:42始発→三川19:50発→古山19:54発→由仁19:59発→栗山20:06発→栗丘20:11発→栗沢20:16発→志文20:22発→岩見沢20:29終着

JR北海道の貼り紙では特に触れていませんが、栗山町HPには「2両編成」とあります。
「くりやま老舗まつり」の臨時列車も今年が初の運転で、その時は2両編成かつツーマン運転でした。
かといって今回もツーマン運転になるとは限らず、もしかしたら帯広近郊や北見近郊などの通勤通学列車のような車掌が補助乗務を担うワンマン運転(車掌は乗るが車内放送・ドア操作・発車合図をしない)か、或いは運転士1人だけの完全ワンマンになるかも・・・。
何しろ今年の勝毎花火大会も臨時列車は3本全てワンマン運転でしたし、3連の増結列車に車掌が乗っても運転士が本務車掌を兼ねていましたから、一大祭事の輸送対応だからといってツーマンになるとは断言できないのです。
そもそも15~16時に店仕舞いした老舗まつりとは違い、栗山天満宮例大祭は朝から晩までの長丁場。
臨時列車の前後にも岩見沢行きの定期列車(栗山18:28発/20:48発)があるので、ある程度は乗客が分散し混雑が緩和される事も考えられました。
運行予定の告知は開催3日前というあまりに急なタイミングでしたが、どうしても気になってしまい天満宮を参拝するついでに全区間を通して乗ってみる事にしました。





この日は午前中に函館本線を北上して茶志内駅、奈井江駅、豊沼駅を巡礼した後、室蘭本線1468D(岩見沢12:52始発・苫小牧行き普通列車)のキハ40系2連(キハ40-1704+キハ40-1762)に乗って栗山へと移動。
秋祭りを目当てに列車に乗る人が多く、岩見沢駅を出発した時点で車内はなかなかの混雑で、途中の志文駅、栗沢駅、栗丘駅でも複数人が乗り込みました。
周囲の会話に耳を傾けると札幌や滝川方面からの客も多いようでした。
並行する国道234号線(由仁国道)を見ると絶賛渋滞発生中、一向に車が進みません。
その様子をボックス席に座って見ていた親子は「汽車にして正解だったね」と話していました。

13:15、目的地の栗山駅に到着。
ホームを見ると老舗まつりの時と同様、管理駅の追分駅から駅長と助役が旅客対応に来ていました。
駅長さんはズボンの尻ポケットに赤いフライ旗を突っ込んでおり、自ら臨時の運転取扱要員を担っています。
しかし今回は栗山駅での臨時改札は一切なく、通常どおり一番前のドアだけ開けて運転士が切符・運賃収受を行うため、車内には降車の時を待つ長蛇の列が。
様子を見ているとワンマン列車に乗り慣れていない都市部の客が多いようで、降りる段階になって両替をしたりするものですから駅舎に向かう列は途切れがちです。





こういう時こそ全ドア開扉と臨時改札を実施すべきだと思うんですけどね。
管理駅からの派遣人員もいる中、一箇所だけドアを開けて少しずつ客を降ろす光景は何ともシュールです。





岩見沢方面からの客が次々と祭りの会場に向かう一方、早々に祭りを楽しんで苫小牧方面に帰る客が待機の列を作っていました。
既に発車時刻から5分が経過していますが、一向に降車が途絶えません。
その横では追分駅長がホーム上の鉄道電話を手繰り寄せ、輸送指令や線区内の運転取扱駅と連絡を取り合っています。
普段は栗山観光協会が切符を売る簡易委託駅の栗山駅で、運転取扱業務を間近に見られるのは大変貴重です。





駅舎の出入口には助役さんが立ち、「窓口は18時に閉まりますので予め切符をお買い求め下さい」と呼びかけています。
簡易委託の出札窓口には行列ができ、栗山観光協会の事務員が慌しく販売業務に追われていました。
切符を購入した客が次々と街に繰り出す一方、何とか乗降が終了した1468Dは定刻より8分遅れの13:23に発車しました。
流石に道内最大級の秋祭り、いつも通りの前乗り前降り方式はキツイものがありますね。





待合室の窓や壁には臨時列車の発車時刻を知らせる貼り紙が。





老舗まつりの時は駅舎の真ん前に露店が並んでいましたが、例大祭ではこちらへの出店はありません。


夕張鉄道 栗山駅前


13:25、夕鉄バスの栗山駅前始発・早苗別経由・新さっぽろ駅前行きが発車。
充当車両は野幌営業所所属の自社発注車、札幌22か2176(日野ブルーリボン/1993年式)でした。
栗山近郊の道路の大渋滞を思うと、路線バスの運転手さん達の苦労はいかばかりか・・・。







露店は「くりやまクリエイターズマーケット」のある交差点から、駅前通の東へと列を成しています。
露店の営業時間中は駅前通が歩行者天国となりますが、ほとんどの屋台は車道とは正反対を向いています。
この歩行者天国は手品やヨサコイソーランなど催し物の都合で設けられているんですね。
本来は北海道中央バス・夕鉄バスの通り道ですがこの状況なので、秋祭りの開催中はルートの変更を余儀なくされています。







駅前通の露店はフランクフルトやチョコバナナ、お好み焼きなどの屋台が多いように見受けられました。
中には「北海道名物」と銘打って芋団子を作っている屋台も。
やはり祭りに来たらご当地感のある屋台も見たいですね。





こちらは駅前通にしては珍しく、車道を向いた屋台ですね。
「不思議な家 マジックハウス」と「ピッチングゲーム場」です。
マジックハウスは神出鬼没で、栗山天満宮例大祭のみならず小樽総鎮守住吉神社例大祭(小樽まつり)、北海道神宮例祭(札幌まつり)、千歳神社例大祭、上川神社例大祭、更には津軽海峡を越えて青森の弘前さくらまつり、山形の酒田祭・・・と北海道・東北各地のお祭りで目撃されています。
もちろん同じテント、看板を出して。





スタート地点から東へ約290m、白光堂書店のある交差点を左折して公園通りを北上。
公園通りは車道に屋台が処狭しと並んでいるのですが、道幅が狭い上に天満宮に向かう人が殺到しているため通行が大変です。
しかし屋台の裏の歩道はガラガラなので、そちらを歩いて天満宮に行く事にしました。





住宅街を歩き続け、雨煙別川に架かる万年橋を渡ります。
橋の上にまで屋台が!





そして白光堂書店から約550m、遂に栗山天満宮に辿り着きました。
境内は多くの参拝者で賑わっています。





北海道炭礦鉄道室蘭線の室蘭~岩見沢間に栗山駅が設置される2年前、1891年に建築された栗山神社をルーツとする栗山天満宮。
学問の神様にして仕事の神様でもある菅原道真を祭神とするこの神社には、受験生や資格試験に挑む人々、就活・昇進試験に臨む人々や職場安全・業績向上を願う人々が参拝に訪れます。
私も本殿で職場安全を祈願し、更に社務所で仕事守を購入しました。







こちらは社務所の玄関に貼り出されていた例大祭のポスター。
そういえば岩見沢駅にも栗山駅にも貼られていなかったな・・・と思いカメラに収めてきました。
協賛として地元企業の名前が多数掲示されています。





参拝を終えて栗山駅に一旦戻ってみると、15:20に北海道中央バスの27番・教大前経由・岩見沢ターミナル行きが発車しました。
実はこの便、本来なら栗山駅14:10始発なんですよね。
周辺道路の渋滞が仇となり、何と70分も遅延していたのです!
祭りを見物し終えて帰ろうという客も渋滞を警戒してか集まらず、一大祭事の当日にしては車内がやけにガラガラでした。
充当車両は岩見沢営業所の札幌200か2736(日野ブルーリボンⅡ/2010年式)。





栗山駅に引き返したのは1470D(岩見沢15:06始発・苫小牧行き普通列車)の混み具合が見たかったから。
しかし追分駅長の話によると4分遅れで途中駅を発車したとの事。
ホーム上にはヘルメットと作業服を着用した、追分駅の輸送担当駅員1名(おそらく輸送指導係)も姿を見せていました。
1470Dは結局、定刻より6分遅れの15:37に入線。
混雑が予想される例大祭当日の運行でありながら、普段どおりキハ40系の1両単行で現れたのには面食らいました。
充当車両はキハ40-1818。





車内は案の定の鮨詰め状態!
窓から見える車内の風景が凄まじいですね。
これに乗っていたら大幅にスタミナを消耗していたでしょうねえ・・・クールファンを回しても熱そうですし。





それでも先の1468Dと同様、こちらも一番前のドアだけ開けて客を降ろします。
こんな状況下でも臨時改札を実施しないとは・・・この調子じゃ夜の臨時列車はワンマン運転間違いなしだな、と予想。
まあ大元の指示を出しているのは本社鉄道事業本部の非現業社員でしょうし、現場で勝手に対応を変える事は許されていないんでしょうね。





停車してから6分が経過しましたが、苫小牧方面に帰る客はまだまだ乗れそうにありません。
すると何やら乗務員室前でトラブル発生。
駅長、運転士、乗客の会話が聞こえてきたのですが、岩見沢から栗山までの道中がICカードの利用範囲外だと知らず、岩見沢駅で室蘭本線に乗り換えてしまったのだそうです。
ああ、これはたまに見かけるパターンですね。
暫くすると出入口で下車した客を誘導していた助役も様子を窺いに行き、件の乗客から話を聞くとすぐさま駅事務室の電話を取って関係先と何やらやり取り。
おそらくこの場合の運賃収受の方法を確認していたんでしょうね、何しろ駅長さん達が勤務する追分駅もICカードが使えないものですから・・・。
助役さんは最終的に精算証明書を乗客に渡し、利用エリア内の駅員に見せるよう説明してから降ろしていました。





最終的に定刻より21分遅れの15:50、1470Dが発車。


栗山駅 臨時運転取扱 追分駅長 室蘭本線 栗山天満宮例大祭 臨時列車 鉄道電話


列車を見送った後も駅長さんは気が抜けません。
鉄道電話の受話器を手に取り、輸送指令や線区内の運転取扱駅と連絡を取り合うのでした。





その後、再び駅前通に繰り出してヨサコイソーランを見物。





ヨサコイソーランを堪能した後は1472D(岩見沢16:32始発・苫小牧行き普通列車)に乗って、いよいよ追分駅まで移動します。
これを逃すと臨時列車の追分駅始発時刻に間に合う列車がありません。
キハ40系2連は定刻通り16:55に停車しました。
ホームには苫小牧方面に帰る客がぞろぞろと集まってきます。





充当車両は苫小牧方からキハ40-1706、キハ40-360。
JR北海道色と日高色の混結編成です。





相変わらず前ドアのみの開扉です。
段々と空が暗くなってきましたが、これから祭りを楽しもうという客の多いこと。





しかし降車は前2本よりもスムーズに進み、4分で乗車できるようになりました。
時間帯を鑑みても降りた客の大半が沿線住民でしょうから、ワンマン列車に乗り慣れているしICカードの利用範囲外も心得ているという事なんでしょうね。
乗り込んだ乗客は40人ほど。
定刻より6分遅れの17:02、栗山駅を出発しました。





そして定刻より3分遅れの17:23、追分駅に到着。
先の震災の影響により、追分駅が中間に入る遠浅~三川間で徐行運転を実施している中、以外にも3分の遅れを取り戻してしまいました。
下車した客は4人と少ないですね。





17:24、1472Dは薄闇のレールを南下していきました。


この後は臨時列車の発車時刻である19:42まで、2時間以上を追分駅で過ごす事になります。
続きは次回で。


写真は全て2018年9月24日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)


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最終更新日 : 2019-07-02

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