札幌市営地下鉄5000形にフルカラーLED化改造車が登場!
去る2018年2月15日、札幌市営地下鉄南北線5000形の2次車(1996年製)に当たる504号車(6両編成)が試運転に入ったのですが、前面行先表示器と車内案内表示装置がフルカラーLEDに更新されているとの目撃情報をキャッチしました。
2015~2016年に4連20本が量産された札幌市営地下鉄の最新鋭車両、東豊線9000形でも行先表示器は2色LED(朱色・赤色)なので、504号車への改造を以って同地下鉄車両に初のフルカラーLEDが導入された事になります。
なお、札幌市交通局におけるフルカラーLED化は駅の案内表示器が先で、2016年に東豊線の全14駅に導入されています。
改造を受けた504号車は続く2月16日、2月17日も試運転を実施した後、2018年2月18日を以って営業運転に復帰しました。
公式から告知が為されないまま、改造車がお目見えするというもの面白い話です。
南北線2000形・3000形、東西線6000形、東豊線7000形と札幌らしさ溢れるデザインの車両達が引退したせいで、ここ最近は趣味の対象から外れつつある札幌市営地下鉄。
しかしフルカラーLED式の行先表示器が気になってしまい、昨日は南北線へと様子を見に行ってきました。
JR北海道 札幌市交通局 札幌市営地下鉄南北線
JR北海道 札幌市交通局 札幌市営地下鉄南北線
札沼線新琴似駅から程近い麻生駅の島式ホームで待ち続ける事20分。
21運用に充当された504号車が2番ホームに入線しました。
従来の行先表示器は2色LED式(朱色・赤色)で駅名のみ表示しますが、フルカラーLED式行先表示器では左端に駅ナンバリングを併記するようになりました。
駅ナンバリングの周囲はラインカラーの緑色に彩られ、行先表示の背景には星の絵柄をグラデーション入りで浮かべています。
右端には従来の2色LEDと同様、運用番号を表示。
2色LED式行先表示器は日本語にしか対応していませんでしたが、フルカラーLED式は英語表記にも対応しています。
試運転車は日本語の下に英語を表記する2段表示でしたが、通常の行先は日本語と英語を交互に表示します。
車内案内表示器
車内案内表示器
乗降口ドアの頭上にある車内案内表示装置もフルカラーLED化。
従来の物は3色LED(朱色・赤色・緑色)を採用していますが、朱色の主張が強くて見続けるうちに目の疲れを感じたものです。
フルカラーLEDは表現できる色を増やしつつも、白を基調にしているので目がチカチカしなくて良いですね。
表示窓も従来に比べて大きめに取られ、視認性が向上しています。
従来の車内案内表示装置は日本語と英語の2ヶ国語対応でしたが、フルカラーLED式では日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語対応になっています。
行先案内、次駅案内、着駅案内の表示方法は、日本語(漢字・数字表記+読み仮名)、日本語(漢字・数字表記)+英語、中国語+韓国語の3種類となります。
乗り換え案内 車内案内表示装置 車内案内表示器 フルカラーLED
さっぽろ駅、大通駅の乗り換え案内は前駅での出発時、閉扉された瞬間に流れます。
路線名にはラインカラーを示す印が付いており、東西線はオレンジ、東豊線は青、JR線は白を充てています。
マナー啓発は文章の冒頭に注意マークまたはSTマークを付けてスクロール。
注意点の文字を緑や青に着色しています。
LEDの表示窓は千鳥配置になっており、反対側のドアには路線図のみの案内表示器を設けています。
この路線図式案内表示器もフルカラーLED化に伴い、新品に交換されています。
路線図ランプは始発駅に停車している時点では全て点灯しており、駅を発車する毎に徐々にランプが消灯していきます。
たとえば真駒内行きが大通駅を出発してすすきの駅に向かう場合、既に走行済みの麻生~大通間のランプが全て消灯します。
そして、すすきの駅への進行方向を示す矢印ランプから、真駒内駅に至るまでのランプが点灯した状態になるのです。
なお、南車両基地への入庫を兼ねて運転される麻生始発・自衛隊前行きについては未確認なのですが、おそらくは乗り入れない自衛隊前~真駒内間のランプは始終消灯した状態になるものと考えられます。
「終点」の文言は右端に赤文字で表示します。
今回の改造内容はLED式表示器に留めており、車内インテリアに大きな変化は見られません。
側面行先表示器の増設もありません。
真駒内駅
真駒内駅
フルカラーLED式の車内案内表示装置をじっくり眺めるため、麻生~真駒内間を1往復しました。
自衛隊前駅
5000形は6連20本が在籍しており、3色LED式案内表示器を積む編成は残り16本もあるので、今後はこれら編成が順次フルカラーLED化していくだろうと思います。
2009年以降に製造された3本(518~520号車)はLCD式案内表示装置を採用していますが、前面行先表示器は2色LED式ですから、これについても更新されるかも知れません。
東西線でも遠からずフルカラーLED化の波が押し寄せるでしょうね。