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2017-10-21 (Sat) 09:33

士別軌道RC「急行雨竜号」で浦臼~新十津川間を1往復【前編】



2017年10月14日に札沼線新十津川駅で開催された「秋の終着駅フェスタ」について、2回に渡り記事を書いて参りました。
今回から暫くはフェスタに合わせて運行された臨時バス「急行雨竜号」の乗車記録を連載しましょう。
急行雨竜号は宗谷本線旭川四条駅前の鉄道ショップ「ぽっぽや」が主催する、北海道のバス業界で唯一の現役モノコックバスとなった士別軌道の旭川22か1269(日野RC/1982年式)を使った体験乗車企画です。
当然ながら旭川22か1269は道内の路線バス車両としても最古参。
「ぽっぽや」は2015年7月の「おかえり沼牛駅」でも急行深名号として日野RCを走らせましたが、急行雨竜号は2016年10月の「新十津川駅85周年を祝う会」に続き2度目の運行となります。





今回の急行雨竜号はフェスタ当日に下記の5便が運行されました。

【第1便】
士別営業所6:00発→下徳富駅途中停車→新十津川駅前9:30頃着
※体験乗車グッズ販売価格2,000円(子供設定なし)
※事前電話予約要

【第2便】
新十津川駅前9:50発→滝川駅前10:10頃着
※体験乗車グッズ販売価格500円(子供設定なし)
※新十津川9:28着の札沼線5425D(石狩当別7:45始発・新十津川行き普通列車)と接続

【第3便】
新十津川駅前11:00発→下徳富駅途中停車→道の駅つるぬま途中停車→浦臼駅前12:00頃着
※体験乗車グッズ販売価格800円(子供設定なし)

【第4便】
浦臼駅前12:20発→新十津川駅前12:50頃着
※体験乗車グッズ販売価格800円(子供設定なし)
※浦臼12:14着の札沼線5427D(石狩当別11:15始発・浦臼行き普通列車)と接続

【第5便】
新十津川駅前13:00発→石狩沼田駅途中停車→旧・沼牛駅途中停車→旧・添牛内駅途中停車→「旅人宿&田舎食堂 天塩弥生駅」食事休憩→士別営業所18:00着
※体験乗車グッズ販売価格3,000円(子供設定なし)
※事前電話予約要

非常に至れり尽くせりな内容で、告知を見た時から「1便だけでも絶対に乗らなければ」と思いましたね。
何れのコースも体験乗車グッズの購入者に限り、先着20名の定員を設けていました。
第2~4便の3本は当日受付となっており、購入合戦が予想されたため自宅を出た時からピリピリしたものです。
ところがいざ新十津川駅に赴くと、急行雨竜号の窓口である「鉄道ガラクタ市」に想像していたような混雑はなく、あっさりと第3便の予約が出来てしまいました。
第4便は浦臼駅で乗車受付を行うとの事。
しかし、個人的な本命は札沼線新十津川~石狩沼田間、深名線多度志~天塩弥生間と廃線跡を辿り続ける第5便。
こちらは事前に電話予約する必要があったのですが、企画の存在に気付いた頃には「ぽっぽや」が開催前日まで3日間の休業に入っており、残念ながら電話する事は叶いませんでした。
いや、もしかしたら休業したのは店舗のみで、電話窓口は開いていたのかも知れませんけどね。
ダメ元で「ぽっぽや」の社長さんに「出来れば第5便にも乗りたいんですが大丈夫ですか」と伺ってみたら、「良いですよ、席が空いていますので是非ご乗車下さい」とあっさり快諾。
社長さんはその場で「旅人宿&田舎食堂 天塩弥生駅」に電話をかけ、食事の用意もして頂ける事になりました。
これには唯々感謝!

JR北海道 国鉄 士別軌道 日野K-RC301P 臨時列車 記念乗車券
学園都市線 深名線 函館本線 宗谷本線 留萌本線 赤穂浪士 赤穂線 都営浅草線 京急


体験乗車グッズは士別軌道のオリジナルポストカードが3点と、急行雨竜号乗車記念券、新十津川駅来駅証明書、新十津川駅来駅記念カード。
この写真だけでは紛らわしいですが、来駅証明書は右下にある1983年夏の駅風景がプリントされた券です。
士別軌道のポストカードには何れも旭川22か1269の写真を使っており、小豆色とアイボリーの復刻旧塗装になる前の姿も見られます。





これらグッズを裏返すとこんな感じです。





前面方向幕は「急行雨竜 SHIBETSU KIDO」と表示。
「急行雨竜」の4文字を小豆色にしている以外は、現行塗装に準じたカラーリングとなっています。
元は上川郡和寒町の所有車両だった旭川22か1969が、士別軌道に移籍したのは1998年。
移籍当初は現行塗装を纏っていましたが、2014年に復刻塗装化されました。





前ドアの脇には2枚のサボを掲示。
士別軌道の車両が「浦臼駅行き」を表示するのは大変貴重ですね。


士別軌道新十津川駅前停留所


当日限定で設置された士別軌道の新十津川駅前停留所
特製のバス停標識も日野RCが停まると様になりますね。







浦臼駅前行きの第3便には発車3分前に乗車。
TJライナーさんも第3便・第4便のみ同行します。
第3便は定刻どおり11:00に新十津川駅前を出発しました。
20名の定員に対し、実際の乗客は半数に満たない8人。
今回のイベントは「秋の終着駅フェスタ」も含めて開催8日前とあまりに急な告知だったものですから、情報が十分に伝播していなかったのでしょうね。
2017年4月より運行を開始した石北本線の臨時快速8585D(旭川19:55始発・北見行き)にも感じた事ですが、告知は最低でも1ヶ月前にはしないと客が集まらないと思います。
まあ、あの臨時快速は告知から1ヵ月が経過してからも低調だったもので、運行期間が延長された事にはビックリしましたね。
何といっても二次交通との接続の悪さが致命的な訳で、それほど劇的に乗客が増えたとは思えないんだけどなあ・・・。

さて、乗客の他にはフェスタの運営スタッフが2人。
うち1人は「ぽっぽや」の関係者で車掌として車内放送と改札を担当し、もう1人は新十津川駅の再生を目指し活動を展開している市民団体「新十津川駅を勝手に守る会」の三浦光喜会長でした。
「守る会」の会長自ら案内役を買って出るのは良い事です。


下徳富駅


札沼線に沿って稲作地帯の2車線道路を南下し、下徳富(しもとっぷ)駅には11:09に到着。
ここで11:20まで11分間の停車となり、一旦下車しての撮影会と相成りました。


クロマツ




しかしこの駅、駅舎の真ん前に聳え立つ大きな黒松が撮影者泣かせでして・・・





正面玄関の駅名看板が見えるように日野RCを写そうとすると、どうしても駅舎がカメラに収まりきらないのです





いっそ、この歯がゆさを楽しもうかと思って変なカットを試したり。





シンプルに公式側を撮影しようにも、あいにくの快晴で影が出来てしまうという。







停車中は車内ががら空きになったので、外での撮影にはすぐに区切りを付けてじっくり眺めていきます。
インテリアは2年前に見た時と変わらず、前ドア~中ドア間は公式側1人掛け・非公式側2人掛け、中ドアより後方は左右ともに2人掛けの座席配置。
座席モケットは基本的に樺色で、白いビニール製の枕カバーが全席に付いています。





降車ボタンも昔懐かしいオージ製WS-20。
一昔前は全国各地で当たり前に見られた降車ボタンですが、現在ではすっかり数を減らしてしまいました。
ワインレッドに光るランプが好き。





前中ドアではあるものの、通常の営業運転では前ドアのみ開閉している旭川22か1269。
中ドアは締め切り扱いとしているため、このように開く事は滅多にありません。
当然ながら整理券発行機も未設置です。





運転席まわり。





仕切り板にはこれまた懐かしい「急停車にご注意」のランプが設置されており、ブレーキがかかると点灯するようになっています。
少し前は札幌市内でも当たり前に見られたんですけどね。
ちなみに今月の3連休に岡山県へ行ってきたのですが、宇野バスの比較的新しい車両でもこのようなランプを装備していました。





運転台の様子。
ロッドシフトもあまり見かけなくなってきました。





11:20、急行雨竜号は下徳富駅を出発。
次の途中停車は鶴沼駅の南西、国道275号線沿いにある道の駅つるぬま。
道路を南下してすぐの交差点を左に曲がれば国道275号線に出られますが、あえて右に曲がって遠回りルートに。
下徳富下6号線踏切を横断して西へ進み、樹教寺の手前で交差点を左に曲がり札沼線と並走します





稲は大半が刈り取られ、泥が剥き出しの水田を横目に駆け抜ける日野RC。
国道275号線と比べて交通量が非常に少ないので、爽快なノンストップ走行を味わえました。





約1.7kmを南下したら交差点を左折し、南下徳富駅を横切ります。
踏切の向かいには「ぽっぽや」の社長が車で先回りし、日野RCを撮影するべく待機していました。





南下徳富駅から約880m東へ進み、南16号交差点で右折して国道275号線に入ります。
この交差点には「ラーメンとん太」という、ホーロー看板をたくさん掲げた個性的な飲食店があります。
店内も大量のホーロー看板やレトロな雑貨品で溢れており、ちょっとした昭和レトロ館の雰囲気です。





南16号交差点から国道275号線を2.3km南下し、樺戸郡浦臼町に入ると忠臣蔵ならぬ中心蔵(ピンネ農協浦臼町ライスターミナル)が堂々と構えています。
浦臼町のランドマーク的存在ですね。
なお、浦臼町に隣接する砂川市には赤穂浪士四十七士が眠る東京の曹洞宗泉岳寺から、義士の墓の土を分けられた北泉岳寺があります。
泉岳寺では毎年、討ち入りが敢行された12月14日に北海道義士祭を開催しています。
ここ中心蔵も忠臣蔵にあやかって名付けられたのでしょうね。

ちなみに、泉岳寺のすぐ近くには都営浅草線・京急線の泉岳寺駅があり、羽田空港から列車1本でのアクセスが可能です。
東京旅行を計画されている北海道在住の方には、是非とも訪問をオススメしたいですね。





中心蔵から約1.9km走り、鶴沼駅を通過。
いよいよ道の駅つるぬまが近づいてきました。
次回に続きます。


※写真は全て2017年10月14日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)


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最終更新日 : 2019-07-02

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