タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2017-07-08 (Sat) 23:36

日高本線東町駅 海岸の砂に侵食された線路



日高管内は浦河郡浦河町東町うしおにある、JR北海道の東町(ひがしちょう)駅。
2015年1月に厚賀~大狩部間で高波による土砂災害が発生した影響により、列車代行バスの運行が続く不通区間(鵡川~様似間)に該当します。
国道236号線(野塚国道)沿いの住宅地に位置し、駅前には浦河赤十字病院や浦河赤十字看護専門学校、北海道浦河高校、コープさっぽろ東町店、浦河自動車学校など多数の施設が集まっています。
利用客は浦河高校に通学する生徒が多数を占め、登下校時間のホームは大勢の高校生で賑わっていました。
赤十字病院への通院や看護学校への通学にも利用されていますが、代行バスの乗り場が0.3kmほど離れているため駅まで足を運ぶ客はもはや皆無です。
当駅から日高幌別駅までの間(4.5km)は海岸スレスレに線路が敷かれ、しかも至近距離に長い長い昆布漁場が形成されており、夏になると日高昆布漁が盛んに行われます。





日高本線の駅としては新しい東町駅。
1977年9月、国鉄日高本線浦河~日高幌別間に仮乗降場として設置されました。
請願駅という訳ではありませんが、通学・通院に配慮して新設されたのでしょう。
莫大な赤字を抱えた国鉄後期は当務駅長(駅長・助役・運転主任)による出発指示合図の省略や無人駅化など合理化が相次いだ一方で、利用客の便宜を図り設置された新駅が多々見られます。
1987年4月の分割民営化に伴いJR北海道が継承し、同時に駅に昇格。
開業以来の完全無人駅で、現在は静内駅が管理しています。

JR北海道 国鉄 東町仮乗降場 京阪電鉄 近鉄
JR北海道 国鉄 東町仮乗降場 京阪電鉄 近鉄


駅舎は小高い三角屋根を持つ洋風の木造建築で、駅前駐車場から階段を下った所に建てられています。
窓まわりからして如何にもツーバイフォーって感じ。
屋根上には飾り煙突が付いています。
どうやら1990年代後半~2000年代前半に建造された物らしく、以前は同じ場所に味気ないプレハブ小屋が設けられていました。







待合室の様子。
壁一面に木目調のベニヤ板が張られています。
どうやら浦河高校の生徒が2ヶ月に1度の頻度で掃除をしているらしく、来訪する利用客が見られない割に室内は結構綺麗です。





掲示板には高校生が作成したマナー啓発のポスターも貼られています。
描かれている「うららん」、「かわたん」というキャラクター達は、2012年に誕生した浦河町のイメージキャラクターです。
「競走馬のふるさと」として知られる日高地方に相応しく、2人とも馬をモチーフにしています。


室蘭本線


一方、こんな注意書きも。
東町駅はイタズラの被害を受け続けているそうで、イタズラを見かけたら通報するように呼びかけています。
胆振管内だと心無いイタズラに遭っている無人駅が多く見られるのですが、日高管内でも横行しているんですね・・・。
昨年末は宗谷本線旭川四条駅でも壁材が破壊されましたが、公共施設を痛めつける輩が少なくない現実に胸が張り裂ける思いです。





ホーム側から駅舎を眺めた様子。







1面1線の単式ホーム。
床面にはコンクリート板が使われており、端から端まで白線が引かれています。
全長は20m車3両分ほどで、昔は通学時間帯に3両編成が運行された事もあったそうです。
しかしホームは線路から見て外側にカーブを描いており、列車が停車したら前方に死角が出来てしまいます。
立ち番の駅員でもいないと閉扉するのが怖い構造ですね。
ローカル線の無人駅ゆえ、ITVがある訳でもなく。
ワンマン化される前、車掌がどのように前方を注視していたのか、想像するとなかなか面白いものです。
おおかた京阪電鉄や近鉄など関西私鉄のように、乗務員室から大きく離れて「車側灯よし!」と確認していたんでしょうけど、それはそれで横幅が狭いような気が・・・。





ホーム上の駅名標。





日高本線はここから日高幌別駅まで、昆布漁場の傍に線路が敷かれています。
ホーム真向かいには漁師小屋が集まっており、駅に居ながらにして漁場の雰囲気をダイレクトに味わえます。





すぐ近くに海岸があるため、線路は見事に砂まみれになっています。
枕木が全く見えない!
歳月を積み重ねる毎に、風に吹かれた砂が堆積したんですね。







静内・苫小牧方のホーム先端には階段があり、線路脇の歩行者専用道と繋がっています。
この細道は200m先の浜通り踏切まで延びており、高校生達が学校との行き来に利用していました。







列車が来なくなって2年半が経ち、人の往来がほとんど無くなった細道。
歩行者は猫くらいです。


※写真は全て2017年7月1日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)


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最終更新日 : 2019-07-02

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