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2016-11-07 (Mon) 19:46

2016/10/29 上信電鉄全区間乗車【3】



下仁田始発の高崎行きで、16:31に降り立った上州新屋(じょうしゅうにいや)駅
この駅も歴史が深く、開業したのは大正時代の1915年7月です。
当初の駅名は新屋駅でしたが、1921年12月に現在の駅名に改称されています。
2004年10月に無人化されましたが、開業当初から建つ木造駅舎は健在です。
1面1線の単式ホームを有しており、20m車3両分ほどの長さとなっています。





下車してすぐ、16:33発の下仁田行きがやって来ました。
充当車両は150形151F(元・西武鉄道401系)です。
他の150形2本は種車こそ違えど同じ湘南顔ですが、151Fに至っては国鉄101系に似た平たい顔立ちで全くの別物。
とはいえ性能面は同等なので、上信電鉄では同一形式として扱われています。

西武鉄道 JR北海道
西武鉄道 JR北海道


駅前に出て151Fと木造駅舎を一緒に撮影。
このシチュエーションが撮りたくて上州新屋駅に下車したのです。
部活帰りの高校生が3~4人ほど降りた後、151Fは抵抗制御のモーター音を響かせ走り去っていきました。





別のアングルからも木造駅舎を撮影。







待合室の様子。
出札窓口はほとんど封鎖され、掲示板と化しています。





段々と日が暮れてきた16:59、上州富岡16:50始発の高崎行きが入線。
充当車両は「ぐんまちゃん列車」ラッピングの500形(元・西武鉄道新101系)501Fでした。





この直後に17:01発の下仁田行きとして、次なるお目当ての自社発注車が入線しました。
昼間に南蛇井駅ですれ違った、250形デハ252と1000系クハ1301の2連です。







前ドアから乗車し、2両目のクハ1301車内へ。
スタンションポールが一切無く、開放感があります。
オールロングシートで座席モケットは全て橙色です。





デハ252+クハ1301の2連は2016年4月より「第10回絵手紙列車」として運行されており、車内には全国515人の出展者から上信電鉄に届いた769点の絵手紙が展示されています。
作品一つ一つに遊び心が溢れており、眺めていると心が癒されますね。





この絵手紙列車ですが、富岡市内で「新洋亭」という老舗食堂を切り盛りされている、井上かず子さんという方が発起人となっています。
上信電鉄を応援しようという思いから始められたという絵手紙列車。
運行開始から今年で10周年を迎えており、展示されている絵手紙の中には10周年を祝う物も多く見受けられました。





乗降口ドアの脇にはツーマン時代の面影が。
車掌が車内巡回を行う際の便宜を図り、ドアスイッチと電鈴が設置されています。
車内巡回に時間がかかって次駅到着までに乗務員室へ戻れない場合や、無人駅のホーム中間で改札を行う場合などに使われていたのでしょう。
かつて運転士と車掌の連絡用に使われていた電鈴は、今では非常通報ボタンとして活用されています。
同様に設置されたドアスイッチと電鈴は、他の自社発注車にも見られます。





窓が3つ並び、真ん中に扉を設けた乗務員室仕切り。
仕切り手前の座席は封鎖され、ワンマン運転用の運賃箱と運賃表示器、整理券発行機が増設されています。





そして、群馬県に来たからには何としても見たかった現役の右側運転台。
上信電鉄ではタブレット交換を容易にするため長らく右側運転台を採用しており、交換駅も2面3線の上州富岡駅(単式ホームは当駅始発列車の専用)を除いて島式ホームで統一されています。
同様の理由で右側運転台を採用した例は、同じ群馬県内の上毛電鉄や、かつて札幌市内を走っていた定山渓鉄道(現・じょうてつ)でも見られました。
1973年12月に自動閉塞化された後も1981年製の6000系に至るまで、自社発注車は慣例的に右側運転台を取り入れていました。
もちろん1976年製の1000系も右運転台なのですが、このクハ1301は特殊な経歴を持っていまして、元から付いていた運転台ブロックを切断し、新たに作成した運転台ブロックに交換しているのです。
元々、3両固定編成で導入された1000系は乗客の減少が進むうちに輸送過剰となり、非冷房であった事も災いし1990年代には朝夕ラッシュ時にしか稼動しないようになっていました。
2001年8月に3連としての運行を終え、2両固定編成と増結用制御車1両への分割化改造を実施。
その際、中間車であったモハ1201にクハ1301の運転台ブロックを流用してクモハ1201に改番し、クハ1301を増結用制御車とするため代わりの運転台ブロックを新造したという訳です。
オリジナルの1000系運転台では上信電鉄初のT字型ワンハンドルマスコンを採用していますが、改造後のクハ1301は増結対象の200形や250形に合わせ、縦軸式運転台としています。
ワンマン運転用のドアスイッチを左右に配置し、ブレーキ弁の右下には自動放送装置を搭載。
向かって左手にはマイク型の列車無線操作器と、受話器型の車内放送装置を設置しています。





助士側はスッキリとしています。
台の上に添乗者用の保護棒が設けられている程度です。





乗務員室のドアスイッチと電鈴は、客室に設置されている物と同タイプです。





連結部付近は幅広だった貫通路に板を繋げ、狭くした痕跡が見受けられます。
妻面窓のサイズも貫通路の横幅と合っていないですね。
これも増結用制御車への改造時に施されたものでしょう。





17:35、再び終点の下仁田駅に下車しました。
ここでようやくクハ1301の外観を撮影。
前面形状は250形と似ていますが、非貫通構造や急行灯が省かれている様子など、相違点が見受けられます。







そして、クハ1301は片運転台ですが、250形は両運転台となっています。
250形は元々、増結運転や単行運転を主目的として設計された制御電動車ですが、2004年10月のダイヤ改正で営業列車が2連に統一されて以来、制御車とユニットを組むのが基本となっています。







側線には相変わらず150形153Fが留置されており、デハ252+クハ1301とのツーショットを撮る事が出来ました。
いよいよ前橋での飲み会まで時間が無くなってきたので、折り返し列車のデハ252に乗って高崎駅に向かいます。
続きは次回で。


※写真は全て2016年10月29日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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