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2016-11-06 (Sun) 19:52

2016/10/29 上信電鉄全区間乗車【2】



高崎駅から150形155F(元・西武鉄道701系)に乗車し、15:28に到着した終点の下仁田駅
実は新潟に住んでいた少年時代にクルマで下仁田に来た事があるのですが、上信電鉄で降り立つのはこれが初めてでした。
日本三大奇景の一つ・妙義山や修験道が盛んだった荒船山の登山客で賑わい、山里の風情あふれる木造駅舎を持つ下仁田駅。
当駅は1897年9月、上野鉄道(こうずけてつどう/現・上信電鉄上信線)南蛇井~下仁田間の延伸開業に伴い設置されました。
1994年10月に貨物営業が廃止されるまで、下仁田駅から石灰石を輸送する貨物列車が高崎駅まで運行されており、現在も駅構内には貨物側線が残されています。





1999年には運輸省関東運輸局の「鉄道の日」制定関連事業により、「関東の駅百選」に認定されました。
認定理由は「100年の歴史を誇り、妙義山、荒船山の登山客に親しまれる上信電鉄終着駅」とされています。

上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線
上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線


駅舎の窓を有効活用して設置されたショーケース。
コンニャク、日本最初の西洋式牧場・神津牧場(1887年創業)の乳製品、地元の陶芸家・伊藤久米夫さんが手がける上州下仁田焼など、群馬県甘楽郡下仁田町の特産品が多数展示されています。
何故か甘楽町に酒蔵を構える聖徳銘醸のお酒も混じっていました。

上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線
上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線


駅前には上信電鉄グループのタクシー会社、上信ハイヤーの下仁田営業所があります。
こちらの社屋も年季の入った古い木造建築です。

上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線
上信電鉄 西武鉄道 JR東日本 小海線


上信ハイヤー下仁田営業所の外壁には地元の駅前環境美化委員会により、周囲の明るい環境作りへの配慮を呼びかける看板が掲示されています。





駅舎の脇はこんな感じ。
周辺散策マップや自販機が設置されています。





降車用の改札口は駅舎の外側。
ラッチが設けられていますが、訪問当日の駅員さんはラッチの手前で改札業務に当たっていました。
今ではラッチというよりも柵代わりに扱われる事が多いのかも知れません。







外観以上に古めかしさを感じられる待合室。
窓口横に設置されている自動券売機も、見るからに最近のモデルではないですね。





終日社員配置駅となっている下仁田駅。
窓口は3箇所あり、そのうち現在も使用されているのは右から2番目の出札窓口のみ。
右端は手小荷物窓口で、現在は掲示板と化しています。
左端の窓口は観光案内所が使用していたらしいです。





出札窓口・手小荷物窓口の頭上には、群馬県の土地、著名人、出来事に因んだ上毛かるたのうち、下仁田町の名産品を読み上げる「ぎとこんにゃく下仁田名産」の絵札を掲げた貼り紙が為されています。
ところで、上野鉄道が上信電気鉄道に改称したのは1921年8月の事。
上信の「上」は上州から取っている訳ですが、「信」は何なのかといいますと、信州の「信」なのです。
この頃、同社には下仁田駅から南牧村を経由し、長野県内の佐久鉄道(現・JR東日本小海線)羽黒下駅まで延伸する計画がありました。
鉄道による甲信越の縦断を実現し、富岡製糸場に代表される沿線の養蚕業・製糸業の更なる発展を促す狙いがあったそうです。
社名変更から3年後の1924年には高崎~上州富岡間(10月)、上州富岡~下仁田間(12月)と段階的に直流電化・改軌(762mm⇒1,067mm)を実施し、信州への乗り入れを目指していました。
更に鉄道事業の免許を取得し、延伸区間の工事を進めていたのですが、1929年に世界大恐慌が発生し、資金不足に陥ったためあえなく頓挫。
社名は沿線住民に根付いた事もあってか、計画が白紙となった後も上信電気鉄道のままとなり、1964年5月には略称の上信電鉄を正式な社名としています。





改札口の脇に飾られている1枚の絵。
下仁田ジオパークの山々を望む下仁田駅構内の風景が描かれています。





ここからは15:58始発の高崎行きに乗り、上州新屋駅を目指します。
15:45に改札が開始され、観光客がぞろぞろとホームに出ていきます。





ホーム側から降車用改札口を見た様子。
ラッチには「旅客運賃精算所」と書かれた札が付いています。





先ほどと変わらず、150形同士で仲良く並んでいる153F(元・西武801系)と155F(元・西武701系)。
15:58始発の高崎行きは153Fの折り返し列車となります。





降車時に撮影しそびれましたが、153Fの隣には錆付いた有蓋貨車が留置されていました。
手小荷物窓口といい側線といい、そしてこの有蓋貨車といい、貨物輸送が行われていた頃の名残は色濃く残っています。







1面2線の頭端式ホーム。
20m車2両よりも若干長い程度ですね。
もし羽黒下まで延伸したなら、大規模な工事を必要としたでしょう。
ホームは駅舎側から1番線・2番線で、側線は1番線側に3本、2番線側に1本あります。





ホームから駅舎を眺めた様子。
手前に駐輪された6台の自転車は、何れもレンタサイクル用みたいです。





次なる目的地・上州新屋(じょうしゅうにいや)駅に着いたのは16:31。
ここは無人駅なので1番前のドアから下車しました。


次回に続きます。


※写真は全て2016年10月29日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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