宗谷本線南美深駅 都市計画を重視し存続したい町役場

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宗谷管内は中川郡美深町にある、JR北海道の南美深駅(みなみびふか)。
その名の通り美深の市街地から南へ下った場所にある駅で、周辺には畑や水田が広がっています。
徒歩圏内に農家の住宅が何軒が見られ、それなりに生活の気配を感じる事ができます。
南美深駅は国鉄時代の1956年7月、仮乗降場として新設開業しました。
1959年11月には旅客駅に昇格しており、当時は利用客が多かったようですが、現在は1日の平均乗客数が1人以下となっています。
開業から一貫して無人駅で、現在は名寄駅が管理しています。

JR北海道 国鉄 朝礼台
JR北海道 国鉄 朝礼台


2016年7月上旬、JR北海道の担当者が美深町役場を訪れ、南美深駅の利用状況を説明し廃止を打診しました。
これに対し美深町は不承の構えを見せており、費用を負担してでも存続したい意向を示しています。
この存続の話は鉄道ファンの間でも話題に上っていますが、「小幌駅のように観光資源にしたいのか?」という見解が目立ちます。
しかし、実際は小幌駅の時とは事情が異なりまして、美深町側は「現状の利用が少ないからといって廃止されると、将来のまちづくりにも影響する」との懸念を持っています。
基幹産業を農業とする美深町にとって「南美深は将来有望な地域」であり、「高齢化は進んでいるが、代替わりして若手が農業を担ってきて」いるとの事。
そのため、「将来的な活用が想定される」としており、次世代に繋げるために何としても南美深駅を守りたい考えです。
今後、農業の後継者を育てるのであれば、通学手段の確保は重大な問題。
美深町だったら市街地に美深高校がありますが、名寄方面に通学する高校生も多いでしょうし。
同町内の紋穂内駅、豊清水駅も1日平均乗客数が1人以下であり、南美深駅が廃止されればこれら2駅も何れ・・・という危機感も町役場は抱えています。

《外部リンク》
南美深駅廃止の意向 宗谷本線・来年3月改正に合わせ(名寄新聞 2016年7月31日)





国道40号線(名寄国道)から東に曲がる町道3線。
宗谷本線と交差する踏切の片隅に、南美深駅はポツンと佇んでいます。





駅舎はトタン屋根を張った木造の小屋で、乗り場から少し離れた場所に建っています。
玄関に掲げられた看板には「南美深待合所」と明記されています。







待合室の様子。
板張りの壁に時刻表や路線図、ポスター類が貼られており、割と手入れが行き届いています。
食堂で使われているような2脚の丸椅子と、机代わりにアサヒビールの瓶ビールケースが置かれています。
椅子の上には駅ノートも置かれていました。





踏切側から駅舎を眺めた様子。





なかなか立派な作りの踏切は「3線踏切」という名称。
この踏切のすぐ脇にホームが設けられています。





1面1線の単式ホーム。
20m車1両にも満たない短さで、戦後の北海道に相次いで設置された仮乗降場にありがちな「朝礼台」です。
以前、留萌本線の阿分駅を取り上げた際、1両単行の普通列車が踏切まではみ出してしまう事を書きましたが南美深駅も同様で、上り列車が踏切を塞いでしまいます。





朝礼台に上ってみます。
スロープから南方を見ると、上り列車用(名寄・旭川方面)の停止位置目標が随分と近いですね。





朝礼台の南端から、下り列車用(美深・音威子府・稚内方面)の停止位置目標と3線踏切を眺めます。
これまた阿分駅の如く、スロープは遮断機の内側に設けられています。


《ブログ内関連記事リンク》
JR北海道の無人10駅、2017年3月の廃止が固まる


※写真は全て2016年9月3日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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