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2016-09-24 (Sat) 20:15

苗穂工場一般公開 2016年9月24日【1】



ほぼ毎年恒例となっているJR苗穂工場の一般公開が、今日の9:30~15:00に開催されたので見に行ってきました。
まず気になるのは開催の度に、何かしらの車両が展示されている駐車場近くの留置線。
去年は北斗星の3両(DD51形1137号機+スハネ25-501+オハネフ25‐2)でしたが今年は何と、長らく営業運転に就いていないお座敷車両のキハ183系6000番台(キハ183-6101)が見られました。





キハ183系6000番台は1999年に既存車両の客室内をお座敷に改造し登場した区分で、先頭車のキハ183-6001・キハ183-6101と中間車のキハ182-6001の計3両が在籍していました。
主にお座敷3連で団体臨時列車に充当され、活躍の場は道内全域に及びました。
定期運用に入る事もあり、2007年9月までは特急サロベツに指定席車として1両が組み込まれていたものです。
しかし、2012年7月に花咲線の臨時快速「北太平洋 花と湿原号」に充当されて以降、稼動がめっきり減ってしまいました。
なかなか本線上を走る様子が見られない中、2015年3月にはとうとうキハ182-6001が廃車。
同時期にはキハ400系500番台2両(キハ400-502・キハ400-503)も廃車されています。
JR北海道が経営難に陥っている状況ですから、先だって廃止された観光列車(SL函館大沼号・SLニセコ号)と同様、お座敷車両も経費削減の槍玉に挙げられた事が考えられますが、詳細は不明です。
キハ183-6001についても同形他車と同じHET色へ塗装変更され、さっそく代走に入ったと思ったら1両だけ締切扱いで、もはや事業用車のようでした・・・。
唯一、オリジナル塗装で残されたキハ183-6101も埃を被っていたのですが、久しぶりにファンの目の前に姿を見せてくれました。

JR北海道 国鉄 JR貨物 臨時列車 近鉄 近畿日本鉄道
JR北海道 国鉄 JR貨物 臨時列車 近鉄 近畿日本鉄道


展示車両はキハ183-6101に加え、キハ40-331、キハ40-1787の計3両。
3両は連結こそされていますが、貫通扉が開けられておらず幌も固定されていませんでした。

JR北海道 国鉄 JR貨物 臨時列車 札沼線 学園都市線
JR北海道 国鉄 JR貨物 臨時列車 札沼線 学園都市線


去年の北斗星用24系客車2両は当時、ニセコでの静態保存計画が持ち上がっていた事もあり、車内は封鎖されていました。
結局、2両とも後から名乗りを上げた北斗市で保存される事になりましたが・・・。
ここの留置線の車両は例年なら休憩所として開放されており、今年の展示車両も車内に入る事ができました。





キハ183-6101の車体側面に掲出された、和風のロゴデザイン。





車体下部には「Ozashiki 183DC」の表記も為されています。





早速、キハ183-6101の車内に入っていきましょう。
客室の入口には和風の装飾が施されており、ほんの狭い範囲ですが日本庭園を思わせる黒砂利が敷かれています。





客室内の様子。
左右非対称に座敷を設けてその間を通路にしており、座敷には畳が敷かれています。
窓側に通路を設け、座敷をカーペットとしているキハ400系500番台とは雰囲気が大きく異なります。







一部の畳は開ける事が可能で、テーブルが格納されています。
テーブルを引き出すと掘りごたつになります。





テーブルを引き出し、掘りごたつとなった様子。





デッキに掲示されていた消毒済票を見るとつい最近、2016年7月26日に苗穂運転所で消毒作業が実施された事が分かります。
当分は廃車されないのかも知れません。
運用に復帰してくれないものでしょうか・・・。





しかし、どうも気になるところが・・・。
切妻面を見ると最後の全検は2009年9月だったんですね。
気動車の場合、全般検査は6年周期で実施されるもの。
キハ183-6101の場合、6年が経過した2015年9月に次の全検を受けていないという事になりますが、これはどういう事でしょうか?





日常生活では乗車する機会の無いお座敷車両ゆえ、多くの来場者の注目を集めていました。
ところが、客室内の窓が開閉できない構造のため、蒸し暑い車内に耐え切れずにすぐさま車外へ出る人が続出。
もしかしたら苦情があったのかも知れませんが、暫くして検修員さんがやって来て、少しでも涼しくなるようにと乗務員室扉を開けました。
当然、車内の仕切り扉も全開になるので、運転台の見学が出来ると勘違いした来場者がやって来る事態にもなっていましたね。
検修員さんはイベント中、ずっと乗務員室に立ちっ放しでした。





続く2両目はキハ40系330番台のトップナンバー・キハ40-331。
キハ40系330番台は2000年3月に宗谷本線の急行が特急へ格上げになったため、余剰となったキハ400系を札沼線系統(札幌~北海道医療大学間)に転用するべく再改造したものです。
6両が苗穂運転所に在籍し、2012年6月の札沼線電化開業後も暫くは定期運用に就いていましたが2012年10月、桑園~北海道医療大学間の旅客列車が電車に統一された事により遂に離脱。
ワンマン運転に対応しないため他路線への転属が難しく、一部の車両は海外に譲渡されています。
現在はキハ40-331とキハ40-336の2両が残るのみで、基本的に苗穂運転所構内の入替え車両として使用されています。





かなり劣化していますが、乗降口ドアの横には「COLLEGE TOWN 学園都市線」のロゴステッカーが残されています。





ドアはボタン操作式の半自動に対応しており、札幌駅や北海道医療大学駅などでの長時間停車中に半自動扱いとしていました。
この機能は同系列の300番台、350番台、400番台、700番台、1700番台にはありません。





キハ40-331の車内。
330番台は札沼線での通勤・通学輸送に配慮し、デッキ仕切りを撤去し、座席を全てロングシートにしています。
711系S-112編成のモハ711-112を彷彿とさせますが、ロングシートの中間にスタンションポールを設けている点が異なります。
シートモケットは基本が茶色で、711系0番台の廃車発生品を流用しています。





優先席のモケットは灰色です。





急行用気動車からの転用なので、当初から冷房を搭載しています。
その代わり、側面窓の多くは固定式に改造されており、今日みたいに冷房が付いていない時は暑くてたまりません。





半自動扱いのドアスイッチ。
武骨な外見ですが、システムは731系・733系・735系と変わりません。





乗務員室仕切り。
他の番台は運転士側に仕切り窓がありますが、こちらは真ん中のドアにしか窓がありません。





縦軸式の運転台。
ワンマン運転用の設備が増設されている400番台・700番台・1700番台に比べ、すっきりとした印象です。





こちらが助士側。
非電化時代の札沼線では「立入禁止」のロープが張られているにも係らず、編成中間の助士席に座る乗客をよく見かけたものです。
富良野線や花咲線などでも助士側に立ち入る高校生を見かけましたが、車掌弁や合図ブザーのように触ると運転に支障をきたす設備があるので絶対にやめましょう。
近鉄でも長らく開放されていたのが最近になって封鎖されましたし。


写真が多いので今回はここまで。
次回に続きます。


※写真は全て2016年9月24日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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