タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2016-09-20 (Tue) 22:38

宗谷本線名寄駅 待合室に高校生の手作り座布団



上川管内は名寄市の中心街にある、JR北海道・JR貨物の名寄(なよろ)駅。
周辺には名寄市役所や西條百貨店、名寄市立総合病院などがあり、利便性の高い立地です。
駅の南にはキマロキ編成(蒸気機関車を用いた除雪ユニット)の静態保存で知られる名寄公園もあります。
名寄駅は1903年9月、北海道官設鉄道天塩線の士別~名寄間延伸に伴い一般駅として開業し、名寄機関庫が併設されました。
天塩線は1905年4月に逓信省鉄道作業局へ移管され、1911年11月に名寄~恩根内間が延伸開業し、2度の改称を経て1922年11月に宗谷本線になりました。
一方、1919年10月には、後に名寄本線となる名寄線名寄~下川間が新規開業。
1937年11月には深名線の前身である名雨線名寄~初茶志内(後の天塩弥生)間も開業し、3路線が名寄駅に乗り入れるようになりました。
日本国有鉄道への移管後は1950年2月に名寄客貨車区が設置され、上川北部の交通拠点として頭角を現していきます。
1961年1月、北陽製紙(後に王子マテリア)の前身である天塩川製紙が名寄工場の操業を開始し、同時に専用線の運行を開始。
深名線から分岐していた天塩川製紙の専用線は1966年9月、名寄工場の拡張に併せて更に増設されたそうです。
この事もあってか、1967年6月には名寄駅にコンテナ基地が設置されています。

JR北海道 国鉄 JR貨物
JR北海道 国鉄 JR貨物


1968年10月、みどりの窓口が営業を開始。
荷物扱いは分割民営化の直前まで行われ、1986年11月を以って廃止されました。
同11月には名寄機関区も吸収合併により旭川機関区名寄支区となり、扇形機関庫も1987年2月に取り壊されました。
1987年4月の分割民営化後はJR北海道・JR貨物に移管され、JR北海道は1988年4月に名寄駅旅行センター(ツインクルプラザ名寄支店)の営業を開始。
しかし、道内は国鉄末期より鉄道路線の縮小・合理化が続き、1989年5月には名寄本線の全線(名寄~遠軽間)が廃止。
同時に名寄車掌区が廃止され、残された行路と人員が旭川車掌所へ引き継がれました。
旭川機関区名寄支区も旭川運転所名寄支所へと改称された後、1991年11月に旭川運転所から分離されて宗谷北線運輸営業所となり、宗谷本線の快速・普通列車のワンマン化が推進されました。
宗谷本線のワンマン化が一区切りした後、1995年9月には深名線(深川~名寄間)が廃止され、JR北海道バスに転換。
2009年6月、「最北の駅弁屋」として親しまれてきた角舘商会が、社長夫人の病気などを理由に廃業となり、名寄駅での駅弁の販売が終了しました。
2016年3月、ツインクルプラザ名寄支店が営業を終了し、現在に至ります。
直営駅(社員配置駅)で駅長を筆頭に助役、営業係駅員、輸送係駅員が従事しています。
快速なよろ(旭川~名寄間)の始発駅でもあり、普通列車に加えて特急スーパー宗谷・サロベツも停車します。

JR貨物も縮小の一途を辿り、1996年9月に貨物列車の設定が廃止され、自動車代行駅となりました。
当駅~北旭川間はトラック輸送に転換され、2006年4月には名寄オフレールステーションに改組しています。

JR北海道 国鉄 JR貨物
JR北海道 国鉄 JR貨物


現在の駅舎は2代目で1927年6月に建設され、1949年2月に増改築を受けたものです。
緑色のトタン屋根を持つ2階建ての洋風建築で、ギャンブレル屋根みたいな形の3つの小屋根が特徴的です。
大変味わい深いエクステリアだと思います。





正面向かって右側の小屋根の下には、古い駅名板が据え付けられています。





駅前広場にはバス停が設けられています。
乗り入れるバス会社は名士バス、ジェイ・アール北海道バス、道北バス、宗谷バスの4社。

名士バスは市内線2系統、郊外線5系統に加え、名寄本線の代替バスである興部線が発着します。
興部線は市立病院~名寄駅前~下川バスターミナル~興部間の運行で、1日7往復が設定されています。

ジェイ・アール北海道バスは深名線の廃止代替バスを運行しており、名寄~幌加内間を1日4往復します。
なお、深川まで行く場合は幌加内で乗り換える事になります。

道北バスは郊外線1系統と都市間バス2系統が発着します。
郊外線は旭川駅前~比布~士別~名寄間の名寄線で、急行が1日5往復、普通が1日7往復運行されています。
都市間バスは他社との共同運行で、札幌~名寄間の高速なよろ号は北海道中央バス、旭川駅前~名寄~音威子府~枝幸間の特急えさし号は宗谷バスとの共同です。

宗谷バスは名寄~音威子府~鬼志別間を走る特急天北号を運行しており、天北線の代替バス路線である天北宗谷岬線を経由します。







コンコースの様子。
出札窓口(みどりの窓口)の営業時間は7:40~20:50で、営業時間外は無人駅扱いとなるためワンマン運転の快速・普通列車は前乗り前降りとなります。
ただし、運転取扱い業務を担当する輸送係駅員(輸送主任含む)は終日勤務です。
自動券売機は1台設置。
改札口はドアが3つ設けられていますが、ラッチが無いため窓口側の1箇所しか通行できません。
案内表示器はLED式に加え、LCD画面も導入されています。







コンコースの脇にある待合室。
道内各地でキオスクの閉店が相次ぐ中、名寄駅の店舗は広い売り場を構えて切り盛りしています。
室内にはJR北海道の特急列車の写真が展示されていました。





椅子に敷かれている座布団は、見るからに手作りといった雰囲気。
よく見ると「産業」の2文字を記したワッペンが縫い付けられています。
実はこの座布団、市内にある名寄産業高校の家庭クラブが製作し、名寄駅に寄贈したもの。
家庭クラブには同校生活文化科の生徒全員が所属しており、生活文化科はかつての名寄恵陵高校をルーツとしています。
名寄駅への座布団寄贈は名寄恵陵高校の時代から、クラブ活動の充実・向上と、地域貢献の心を養う等の目的で毎年実施されているのだそうです。
名寄新聞の公式HPにも家庭クラブの取り組みが紹介されているので、下記リンクも合わせてご覧下さい。

《外部リンク》





上記リンクは2015年5月23日の記事ですが、掲載されている写真を見ると現在の座布団とは柄が全く異なります。
名寄産業高校生活文化科の公式HPで公開されている「家庭クラブ通信」によると、今年の5月20日にも新たに座布団を寄贈したそうです。
2016年の座布団は柄が2種類で、どちらも暖色系の色合い。
来年は一体どのような柄が登場するのか、楽しみですね。







ホームは2面3線で、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線により構成されています。
駅舎側の単式ホームが1番線で、島式ホームが2番線・3番線です。
特に方面別になっている訳ではありませんが、基本的に当駅始発の旭川行きは2番線か3番線を使います。
特急列車は1番線の発着となります。
何れのホームも有効長は20m車6両分ほどです。





単式ホームと島式ホームを繋ぐ跨線橋。





ホームから駅舎を見た様子。





3番線の脇には名寄本線のホーム跡を思わせる広大な更地があり、その向こうに宗谷北線運輸営業所が佇んでいます。
宗谷北線運輸営業所には宗谷本線名寄~稚内間の乗務を担当する運転士が所属しており、旭川~名寄間を担当する旭川運転所の運転士とは当駅で交代します。





駅の北側にあるJR貨物の名寄オフレールステーション。
道道540号線上から構内の様子を眺める事ができます。
大量のコンテナが置かれた構内には、日本通運の事務所も同居しています。





宗谷本線の車窓から名寄オフレールステーションを眺めた様子。


※写真は全て2016年9月2日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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