タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2016-07-23 (Sat) 19:25

三笠トロッコ鉄道の新路線「アドベンチャートレイン」が開業【1】



三笠鉄道村において、鉄道ショップのカラマツトレインが運行している三笠トロッコ鉄道。
本日、このトロッコ鉄道の新路線である「三笠アドベンチャートレイン」が開業したので、現地へ乗りに行ってきました。
札幌市電ループ化や北海道新幹線に続き、北海道内に新たな鉄道路線が開業した事になります。
アドベンチャートレインは三笠鉄道記念館を出発し、三笠ジオパークの幌内エリアを周遊するツアー路線で、長らく無人だった旧幌内炭鉱へと乗客を誘います。
北海道初の鉄道である官営幌内鉄道は幌内炭鉱で産出した石炭を運搬する目的で開業しており、アドベンチャートレインの開業は鉄道のルーツに触れる上で重大な出来事だと思います。
また、幌内線貨物支線三笠~幌内間(1987年7月廃止)の線路を再利用した幌内本線とは運行が分かれており、本線のような利用客が運転できる体験トロッコはありません。
所要時間は70分で1日の列車本数は土日祝日・夏休み期間中で4本、平日で1本。
1列車につき20名の定員で、運転士とツアーガイドが乗務し旅客案内を行います。

JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部
JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部


実は札幌市交通資料館まつりも今日の開催だったのですが、あちらは毎年開催でマンネリ気味なので迷わず新規開業の場に立ち会う事にしました。
鉄道記念館の開館時間に合わせ、朝9時に現地入り。
今回は非鉄の父も観光目的で同行しています。
アドベンチャートレインの乗り場である鉄道記念館駅3番線は、食堂車「キッチンポロナイ」(キシ80-31)のすぐ隣にあります。
ちなみに1番線は幌内本線の展望トロッコ(スタッフ乗務)、2番線は鐵原コークスのSL列車が発着しております。

JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部
JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部


アドベンチャートレインの乗車券は、幌内本線と同じきっぷ売場で購入します。
9:20頃に出札業務が開始されたため、すぐさま窓口へ赴き運賃2,000円を支払いました。
開業初日の1番列車という事で多くの鉄道ファンが集まるのでは・・・と思っていたのですが、アドベンチャートレインの切符を買ったのは私と父を含めたった5人でした。
これはあまりにも予想外。
カラマツトレインのHPでも事前に宣伝していたのに。
交通資料館まつりと日時が被らなければ、もう少し人が集まったのかも知れません。





切符と一緒に頂いた冒険手帳。
三笠ジオパークの地図が掲載されています。

JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部
JR北海道 国鉄 札幌市営地下鉄 札幌市交通局 函館市電 函館市交通局 函館市企業局交通部


切符を受け取ったら、アドベンチャートレイン利用客の集合場所である「冒険基地 ノーチラス号」へ。
食堂車の隣に佇む緑色の単車は、函館市交通局から譲渡された物。
函館市電が函館馬車鉄道だった時代の客車を模したレプリカです。
よく見ると車輪がゴムタイヤで、函館時代は普通の馬車として道路上を行き来していたんでしょうね。
車両の前後に車止めがしてある事からも分かるとおり、この客車がアドベンチャートレインとして運行される訳ではありません。
あくまでも駅舎代わりに使用されており、サービスで虫除けの帽子や迷彩服を貸し出しています。
見るからにアウトドア派な男性ガイドさんによると、「トンネルを抜けたら別世界ですから虫刺され対策をした方が良いですよ」との事。
せっかくなので私も帽子と迷彩服の上着をお借りしました。

JR貨物 JR北海道 国鉄
JR貨物 JR北海道 国鉄


貸与品を受け取るついでにノーチラス号の車内も撮影。
緑色の座席モケットがレトロな雰囲気を醸し出しています。





記念すべき1番列車「冒険1号」の発車時刻は9:40。
アドベンチャートレインは鉄道記念館~川下間のジオパーク線と、川上~音羽坑前・常盤坑下間のアドベンチャー支線による2部構成。
鉄道記念館駅3番線ではジオパーク線の5両編成が、発車の時を待ち構えていました。





5連のうち、川上方の3両は幌内本線の体験トロッコを流用した物。
足こぎペダルは全て動かないよう固定されていますが、ブレーキハンドルは効くため(非常用?)不用意に触らないようガイドさんが注意喚起をされていました。





元体験トロッコと連結されているのは13号車「丸太トロッコ北星号」。
三笠市内の幌内北星町が名前の由来で、国鉄時代に払い下げられた台車を履いています。





あの時は三笠トロッコ鉄道HPにも情報が無く、その鉄道車両らしからぬ(というか乗用車そのものw)ルックスも相まって「得体の知れない車両だなぁ」と思っていた訳で・・・。
なるほど、ジオパーク線の開業を目指して整備していた車両だったんですね。
前面バンパーに「10号車 ラピタ7号」との表記が為されているのですが、これって田植え機のエンジンを搭載した黄色いアイツの車番では・・・?
用途が分かっても新たな謎が沸き起こるのでした。





リアに「LIFE」と記されているので調べてみたら・・・車種はホンダのライフである事が分かりました。
このクルマがアドベンチャートレインの動力という訳ですが、前面展望を存分に楽しみたい乗客に配慮し、編成最後尾に連結されています。





新生(?)ラピタ10号の足回り。
こんな車体ですが軌陸両用車ではありませんw





いよいよ発車時刻の9:40。
全車自由席のため、計5名の乗客は好きな車両に乗り込みます。
私は一番前のトロッコに乗り、前面展望を楽しむ事に。





ゆっくりと前進していくジオパーク線の列車。
ガイドさんが「くぐると別世界」と語っていたトンネルがコレです。
このトンネルを列車に乗って通過する日が来るとは・・・とても感慨深い気持ちになりました。





トンネル内は左右両端に資材が置かれています。







そして森の中へ。
すんなりと三笠ジオパークに足を踏み入れました。
ここは三笠市の私有地で、1軒の民家すら存在しません。
トンネルから先の線路は、土に埋もれていた幌内炭鉱専用線の軌道(実物)を掘り起こし再利用しています。
ガイドさん曰く「3ヵ月半前は草も茫々で、今とは比べものにならない有り様だった」そうで、重機を投入したり、邪魔な木を伐採したりしたそうです。
カラマツトレインはアドベンチャートレインの開業に向けて5年前から活動を開始しており、こうして運行に漕ぎ着けたのは数多の労力があってこそなのです。





ものの5分でジオパーク線の終点・川下駅に到着。
当駅でアドベンチャー支線に乗り換える事になります。





川下駅はあずま屋風の駅舎を有しています。
他所から持ってこられたらしく、通称は熊小屋ですが実際は犬小屋として使われていたそうです。
ガイドさんによると駅構内をガーデニングに活用する計画があるのだとか・・・。





あずま屋の向かいにある階段は、トラクター用のラダーを流用した物。
この階段を上って橋を渡り、アドベンチャー支線の川上駅へと歩く事になります。





幌内炭鉱専用線はここから更に東の選炭場へ延びていたのですが、ジオパーク線の整備は川下駅までで止まっています。





何しろ、三笠幌内川に架かる鉄道鉄橋が曲者な訳で・・・。
実はこの鉄橋、三笠ジオパークにありながら唯一、北海道の所管になっているのです。
もし、鉄橋を活用して更に東へ線路を通すなら協議に莫大な時間がかかり、早くても2年、下手したら5年以上を経ても厳しいのでは・・・という厄介さ。
それでもレールが残されているし、いつかは延伸が実現すると良いな・・・と期待してしまいますね。





対岸から鉄橋を眺めた様子。
よく見ると橋のたもとに鉄道標識と思しき物がありますね。
あんなに低い場所では列車からの視認がしにくいのでは・・・?


次回に続きます。


※写真は全て2016年7月23日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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