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2016-05-22 (Sun) 23:00

2016/4関西旅行【13】 鞍馬で叡山電車のご隠居と対面



八瀬の山村を散策した後、叡山電鉄の八瀬比叡山口駅へと戻りました。





ホームには既にデオ720形デオ724号車が入線済み。
折り返し13:50発の出町柳行きとなります。
次に向かう先は鞍馬。
この電車には、鞍馬線との乗換駅である宝ヶ池駅まで乗車しました。
長閑な山村の駅にそぐわぬけたたましい発車ブザーが鳴り響き、デオ724号車は八瀬比叡山口駅を後にしました。





13:54、宝ヶ池駅で下車。
運転士は乗務員室の引き戸を開けて身を乗り出し、閉扉操作をしておりました。

京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄
京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄


無人駅ではあるものの、単式2面2線・島式1面2線の複合ホームを有する宝ヶ池駅。
出町柳~八瀬比叡山口間は叡山本線で、宝ヶ池駅で鞍馬線が分岐しております。
構内踏切は東西の町を行き来する歩道として開放されており、自転車を押して通行する人も見かけました。

京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄
京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄


降り立った1番線から、島式ホームを挟んで反対側の4番線へ移動。
貴船口・鞍馬方面に行く電車は、この単式ホームにて発着します。

京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄
京阪電鉄 叡山電鉄 京福電鉄


次の鞍馬行きは14:09発。
入線するまでの間、宝ヶ池駅にやって来る電車を撮影して過ごします。
まず撮影したのはデオ810形813F。
鞍馬線系統で運転されている2両固定編成で、基本的に叡山本線宝ヶ池~八瀬比叡山口間には乗り入れません。
デオ700系列とデオ900形「きらら」とは2ドアですが、デオ800系列は3ドアとなっております。





813Fがホームを出た直後、接近してきたデオ710形デオ711号車とすれ違いました。

阪神電鉄 京阪電鉄 阪神電鉄
阪神電鉄 京阪電鉄 阪神電鉄


デオ711号車は鞍馬線での運用に入っていましたが、途中の二軒茶屋止まり。
平日のデータイムは1時間に片道6本が運行される鞍馬線ですが、終着の鞍馬駅まで乗り入れる電車は半分程度です。
一方、土休日はトータルの列車本数こそ減るものの、観光客の利用が増える分、鞍馬まで通し運転される電車が増えますね。

阪神電鉄 京阪電鉄
阪神電鉄 京阪電鉄


こちらは二軒茶屋駅から折り返してきた出町柳行き。
「ごちうさ」のヘッドマークを掲出したデオ720形デオ721号車であります。
叡山電車って、この手のアニメとのコラボ企画に積極的ですよね。
「きらら」の愛称を持つデオ900形を抱えているだけに、芳文社作品とのコラボがメインになっております。





いよいよ14:09発の鞍馬行きが入線。
充当車両はデオ800形801Fでした。





2連の電車でも、ワンマン運転であれば後乗り・前降り方式。
無人駅では前から2両目のドアが一切開きません。
せっかくの3ドア車体が勿体無い気もしますが、車掌が乗務する多客期には本領が発揮されるので結果オーライでしょう。





登山鉄道としての性格が色濃く出ている鞍馬線。
電車は鬱蒼と生い茂る山林に身を投じ、単線の急勾配を駆け上がっていきます。





貴船口の鉄橋は、鉄道ファンにとりわけ人気のある撮影スポットですね。
橋を見上げるようにして電車を撮ると絵になります。
紅葉の見事な時期に改めて足を運んでみたいものです。





14:31、終点の鞍馬駅に到着。
ここは京都市内最北端の鉄道駅です。





鞍馬駅は和風の勇壮な木造駅舎を有しており、『近畿の駅百選』に認定されている名駅であります。
このワビサビを感じさせる外観ゆえ、海外からの観光客がこぞって駅舎を撮影していきます。
しかし悔しい事に、当日のような晴れの日に駅舎を撮るとド逆光になってしまう訳で・・・。







待合室の様子。
歴史の深さを感じさせる、荘厳な佇まいです。





鴨居に飾られている天狗面。
鞍馬山には鞍馬天狗の伝説があり、牛若丸(源義経)に剣術を指南したと言い伝えられています。
その他、鞍馬の地に鬼が棲んでいたという話もあり、その鬼を退治するために大豆を投げたのが節分の始まりであるとも言われています。





駅前の家屋では時節柄、鯉のぼりが泳いでいました。
駅舎から見る鯉のぼりもオツなものです。





駅前では1995年に完全引退したデナ21形のトップナンバー、デナ21号車のカットボディが保存されています。
カットボディの傍には実車で使われた車輪が置かれています。





このデナ21形は明治期に創設された電力会社・京都電燈が、左京区に敷設した電気鉄道路線(現在の叡山本線)に増備要員として投入した両運転台車両です。
1929年に4両が製造されました。
一方、鞍馬線は元々、別会社の鞍馬電気鉄道として1928年に開業しており、デナ21形と同一設計のデナ121形を6両投入しています。
両者とも、窓上部に曲線をつけた洒落たデザインです。





京都電燈は1942年3月、鉄道部門を切り離して京福電鉄を設立し、同年8月に鞍馬電鉄が京福電鉄に吸収される事となりました。
合併後、デナ21形・デナ121形は合わせて10両が引き継がれましたが、1964年にデナ121号車・デナ123号車が正面衝突事故により廃車。
残る8両は1978年に集電装置がポールからパンタグラフに改造され、前面の貫通化改造も施工されました。
面白いのは、両面とも貫通化された車両と、片面だけ貫通化された車両が混在していた点。
運転士側の前面窓もHゴム化され、不揃いになった外観がまた特徴的でした。





しかし老朽化には勝てず、1987~1995年にかけて後継のデオ700系列やデオ800系列に置き換えられました。
見事な車体デザインゆえ、まるまる1両を保存して頂きたかったものですが、残念ながら鞍馬のカットボディしか現存しておりません。





前面窓から乗務員室を覗くと、現役時代そのままにATS警報機と列車無線受話器が残されていました。


ちなみに、叡山電車における旅客車両の形式名は独特で、デナの「ナ」は中型(なかがた)、デオの「オ」は大型と、車体長に合わせて呼称を分けています。
中型は14m程度、大型は16m程度で、どちらも一般的な鉄道車両に比べて小柄です。
現在ではデオしか在籍していませんが、かつて中型はデナ21形の他にデナ500形(元・阪神831形)が存在しました。


デナ21号車との対面を終え、京阪3000系が保存されている「くずはモール」へと向かう事にしました。
次回に続きます。


※写真は全て2016年4月11日撮影


(文・写真:叡電デナ22@札幌市在住)

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最終更新日 : 2019-07-02

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