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2024-02-15 (Thu) 23:51

札幌市営地下鉄、接近メロディ廃止へ 冬季五輪の招致活動停止につき

札幌市営地下鉄1000形(2017年9月)a01

2014年11月27日の札幌市議会。
当時の札幌市長・上田文雄さんは2026年の冬季オリンピック招致に乗り出す意向を表明しました。
招致活動は後継の秋元克広市長が継承し、紆余曲折あって2018年5月14日より招致目標を2030年開催に変更しています。
この4年繰り下げは実のところ、2030年度末に予定していた北海道新幹線の札幌延伸を前倒しにするための方便だったそうです。

しかし2021年夏の東京オリンピックにおいて数々の不祥事が発生。
開会式に携わった作曲家・演出家による過去の問題行動が取り沙汰され、挙句の果てにはスポンサー契約をめぐる汚職も白日の下に晒されました。
これらが尾を引いて札幌市民の間でも五輪に対する不信感が募り、招致活動の不支持に繋がりました。
IOCのバッハ会長による一連の言動も、市民の感情を大いに逆撫でした事でしょう。

対する秋元市長は反対派が増える中でも五輪招致にこだわり続けていましたが、遂に2023年12月19日を以って招致活動の「停止」を表明。
「撤退」ではなく「停止」とした辺りに往生際の悪さが見えますが、巷では「事実上の招致失敗」だと話題を呼びました。


JR北海道 国鉄 札幌市交通局 札幌市営地下鉄 駅メロディ 接近メロディ 発車メロディ


さて、秋元市政では2度目となる札幌オリンピック招致の機運を盛り上げようと、2019年2月4日に「虹と雪のバラード」の接近放送メロディを導入しました。
この曲は1972年開催の札幌オリンピックにおけるテーマソングで、トワ・エ・モワの歌唱により1971年8月25日にシングルが発売されました。
中心部と真駒内の五輪会場を結ぶべく開業した札幌市営地下鉄ですが、初の駅メロに開業と遠からず縁のある曲を採用する事となりました。





しかし中途半端な話ですが、この接近メロディは全49駅で流れる訳ではありません。
札幌市営地下鉄では島式ホームの場合、1基のスピーカーで両線の案内放送を交互に行なっています。
両方向の列車が同時に入線する時、「まもなく1番ホームに○○行きが、2番ホームに△△行きが到着します。ご注意下さい」と放送が流れる事からも明白ですね。
そこに接近メロディを追加すると、同着などのタイミングで反対線の放送が遅れる可能性が高く、列車遅延も懸念される事から導入は困難と判断したそうです。

したがって接近メロディは原則として、各方面のホームが2つに分かれている駅に限ります。
具体的には相対式ホームの各駅と、島式でも2面3線で乗り場が分かれている南郷7丁目駅ですね。
ただし例外として、冬季五輪会場の最寄駅だった真駒内駅については、島式1面2線でも接近メロディを採用しています。
各路線の導入駅は以下の通りです。

【南北線】
北34条駅、北18条駅、北12条駅、大通駅、すすきの駅、中島公園駅、幌平橋駅、中の島駅、平岸駅、自衛隊前駅、真駒内駅

【東西線】
二十四軒駅、西28丁目駅、円山公園駅、西18丁目駅、菊水駅、東札幌駅、南郷7丁目駅、南郷13丁目駅、南郷18丁目駅、大谷地駅、ひばりが丘駅

【東豊線】
新道東駅、環状通東駅、北13条東駅、大通駅



札幌五輪接近メロディ廃止
『北海道新聞』2024年2月15日付朝刊第24面より引用

そんな接近メロディですが、やはり五輪招致停止の影響を受ける事となりました。
2024年3月中旬から順次使用を停止し、3月末を以って全廃するというのです。
以下に道新の報道を引用しましょう。

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札幌五輪テーマ曲 地下鉄駅から消える
招致停止で来月末までに

 札幌市は14日、市営地下鉄各駅で放送している1972年札幌冬季五輪のテーマ曲「虹と雪のバラード」をアレンジした到着メロディーについて、3月末までに取りやめることを明らかにした。2019年2月、冬季五輪・パラリンピック招致の機運を盛り上げるため放送を始めたが、市が招致活動を停止したため。
 市交通局によると、3月中旬から各路線で順次停止作業を行い、3月末までに終える。新たなメロディーの放送予定はない。
 メロディーは、乗客に列車の接近を伝え、注意を促す放送の後に、サビの部分「生まれかわる サッポロの地に きみの名を書く オリンピックと」が電子音で数秒間流れている。
 放送しているのは、3路線全49駅のうち26駅で、南北線と東西線は各11駅、東豊線は4駅。多くが上りと下りの乗り場が別の「対面型ホーム」の駅という。
(伊藤友佳子)

《出典》
『北海道新聞』2024年2月15日付 朝刊第24面 第3社会
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札幌市営地下鉄南北線1000形 2000形
札幌市営地下鉄1000形(2017年9月)a02

使用開始から5年ほどで寂しく役目を終える接近メロディ。
代わりに新たなメロディを導入する予定はなく、元通りアナウンスが流れるだけになるようです。

・・・個人的な考えですが、「まもなく○番線に○○行きが到着します。ご注意下さい」という放送の後にワンコーラスだけ流すのって、はたして接近メロディとして効果的な使い方なのでしょうか?
ワンコーラスならば放送の頭に流してこそ、ホーム上の客に対する注意喚起として意味を持つように思います。
接近放送の後に流すならJR西日本や阪急のように、列車が停まるまで何度も繰り返し流すのが良いような・・・。


※写真は2017年9月30日、札幌市交通資料館で撮影
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最終更新日 : 2024-02-16

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