タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

現在、札学鉄研OB会ブログから筆者投稿の記事を移転中です

Top Page › 関西 › 2023.11.23 廃止間近の能勢電鉄「妙見の森ケーブル」を訪ねる[3]
2023-12-23 (Sat) 11:17

2023.11.23 廃止間近の能勢電鉄「妙見の森ケーブル」を訪ねる[3]

妙見の森ケーブルa301

引き続き2023年11月23日の「妙見の森ケーブル」訪問について書きましょう。
黒川駅での53分に渡る待ち時間を経て、ケーブル山上駅まで登ってきました。
山上駅に着いたらまずは待合室を観察。
その模様は前回に書いたとおりです。



妙見の森ケーブルa303

妙見の森ケーブルa302

待合室の西側には足湯の出入口があります。
物販コーナーでタオルを購入し、傍の料金箱に100円を投じたら「山上の足湯」との看板を掲げた門をくぐります。



妙見の森ケーブルa304

構内では紅葉が綺麗に色づいています。



妙見の森ケーブルa305

妙見の森ケーブルa306

妙見の森ケーブルa307

足湯は崖の手前に2ヶ所あり、どちらも屋根に藁を葺いた上屋を設けています。


能勢電鉄 阪急電車 阪急電鉄 JR西日本 鋼索線 索道線 特殊車両
妙見の森ケーブルa310

妙見の森ケーブルa308

足湯に浸かる前にかかり湯を行ないます。
その後は里山の風景を眺めながら足湯を楽しみました。



妙見の森ケーブルa309

こちらは温泉を流し続ける竹の噴水。
「ししおどし」という訳ではなく、注ぎ口は常に石桶の方を向いています。



妙見の森ケーブルa312

足湯の脇では山上駅のプラットホームを見る事ができます。
線路の終端にはケーブルカーの運転室があります。



妙見の森ケーブルa311

妙見の森ケーブルa313

20分ほど足湯で休憩を取り、駅舎へと戻りました。



妙見の森ケーブルa314

せっかくなので山上駅から更に坂を上ります。
その名も「いろは坂」、リフト乗り場(ふれあい広場駅)まで真っ直ぐに伸びる歩道です。
栃木県日光市にも同名の坂がありますが、あちらは対照的に急カーブが連続する走り屋の聖地ですね。



妙見の森ケーブルa315

こちらが妙見の森リフトの「ふれあい広場駅」。
これまた大変な行列が出来ていました。
既に書いたとおり能勢電鉄はケーブルカーに限らず、「妙見の森」関連事業の営業を全て終了しました。
このリフトはもちろん、先ほどの足湯やバーベキューテラス、物販コーナーも2023年12月3日を最後に営業を終えています。
更に言うと「妙見の森」事業の最重要テーマであった「里山の維持と活用」にも終止符を打った訳です。



妙見の森ケーブルa316

妙見の森リフトは妙見鋼索鉄道の「上部線」を前身に持つ索道線です。
こちらも妙見鋼索鉄道時代はケーブルカーでしたが、戦時下で「不要不急線」に指定されてしまい1944年2月10日付で廃止。
高度経済成長期の1960年8月27日、チェアリフト式の索道線として開業しました。



妙見の森ケーブルa317

ふれあい広場「駅」と言っても、下の鋼索線とは違い駅舎らしい駅舎はありません。
チェアリフトのワイヤーロープを送る滑車(折返装置)も雨ざらしです。



妙見の森ケーブルa318

高所恐怖症の私にとってチェアリフトは難易度が高く、眺めるだけ眺めてケーブル山上駅に引き返しました。



妙見の森ケーブルa319

ケーブル山上駅に戻ると乗車待ちの行列が伸びています。
私も列に並んでケーブルカーを待つ事に。



妙見の森ケーブルa321

しかし黒川駅ほど長蛇の列という訳でもなく、15分で改札口を通れました。
上りと同じく1号車「ほほえみ」に乗って妙見の森を下ります。



妙見の森ケーブルa320

ケーブルカーの前面窓は昔の路面電車よろしく開閉可能なタイプ。
換気のため2枚とも窓を開けた状態でした。



妙見の森ケーブルa322

改札が始まったばかりで空いている間に車内を撮影。
室内灯は古い客車の蛍光灯を彷彿とさせる丸型で、青い座席モケットには紅葉やイチョウの葉、野草などを描いています。



妙見の森ケーブルa323

こちらは乗務員室。
運転士は山上駅の運転室で制御に当たるため、ケーブルカー自体には車掌のみ乗務します。
緊急時にケーブルカーを停止できるように、手回し式のブレーキハンドルを備えています。



妙見の森ケーブルa324

乗務員室扉の脇には車内放送装置があります。
肉声放送用のマイクが付くほか、自動放送の再生・停止に使うスイッチも付属しています。

車内放送装置の下に付くのは電鈴。
車掌が山上駅の運転士と連絡を取り合うために使います。



妙見の森ケーブルa325

発車時刻になると車掌は手動でドアを閉めて施錠し、安全を確認できたら乗務員室に入ります。
乗務中は右手を電鈴、左手をブレーキハンドルに預けて非常事態に備えます。



妙見の森ケーブルa326

14:07、1号車「ほほえみ」が山上駅を出発。
急斜面の線路を下っていきます。



妙見の森ケーブルa327

待避所手前の架線電柱には「ロープ確認」の注意書きがあります。
ここで車掌は二股に分かれた線路を見て、所定の進路に上り電車のワイヤーロープが伸びているかを確認する訳です。



妙見の森ケーブルa328

14:09、1号車「ほほえみ」は待避所に進入。
左側の線路へと進みます。



妙見の森ケーブルa329

そして2号車「ときめき」と交換。
無事にすれ違うと、この先の勾配は緩やかになっていきます。



妙見の森ケーブルa330

14:12、1号車「ほほえみ」は黒川駅に到着。



妙見の森ケーブルa331

木製ラッチの改札口を通り、ケーブルカーの1往復が終わりました。
黒川駅は相変わらず恐ろしいほどの行列が続いています。



妙見の森ケーブルa332

上りの時はじっくり撮影できなかったので、黒川駅の木造駅舎を改めてカメラに収めます。



妙見の森ケーブルa333

妙見の森ケーブルa334

駅構内も少し撮影。
流石に混雑が激しいので、撮影できるカットも限られてしまいました。



妙見の森ケーブルa335

14:23、2号車「ときめき」が黒川駅に到着。
これを撮影したら妙見の森ケーブルを後にしました。



妙見の森ケーブルa336

駅前駐車場には阪急バスの妙見口駅行きが停車中。
構内には阪急バス豊能営業所の助役が派遣され、誘導棒を持ってバスの誘導に当たっていました。
行きは鮨詰めを避けて徒歩を選んだ私ですが、帰りのバスは空いていたので妙見口駅まで乗車する事にしました。


以上、歴史篇を含め4回連続で妙見の森ケーブルを取り上げました。
訪問から10日後の2023年12月3日、妙見の森は営業を終了。
鋼索線・索道線については日付が変わった12月4日付で正式に廃止となりました。


《ブログ内関連記事リンク》
2023.11.23 廃止間近の能勢電鉄「妙見の森ケーブル」を訪ねる[3]


※写真は全て2023年11月23日撮影
スポンサーサイト



最終更新日 : 2023-12-26

Comment







管理者にだけ表示を許可