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2023-12-19 (Tue) 22:50

2023.11.23 廃止間近の能勢電鉄「妙見の森ケーブル」を訪ねる[2]

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引き続き2023年11月23日の「妙見の森ケーブル」訪問について書きましょう。
当初は「2時間待ち」との情報を得ていたケーブルカーの待ち時間ですが、現地に着くと1時間程度で済みそうな兆しが見えてきました。



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行列に並び始めて53分後の12:59、遂に黒川駅の改札口を通る事が出来ました。
通常ダイヤでは原則として20分間隔ですが、廃止直前で混雑が熾烈を極めたため、概ね10分間隔の臨時ダイヤを組んで大勢の乗客を捌いていました。



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乗車するのは1号車「ほほえみ」。
塗装は青緑色を基調としており、前面には「さよなら」と大きく書いたヘッドマークを掲出していました。
車掌が「もっと奥へ詰めて下さい」と声を張り上げる中、乗客は勇み足でケーブルカーに乗り込んでいきます。


阪急電鉄 阪急電車 能勢電鉄 妙見ケーブル JR西日本 黒川駅
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ふと背後を振り向くと相変わらず、ケーブルカー待ちの行列が改札口から駅舎の外へと伸びていました。
こうして見ると気が遠くなるような光景ですね・・・。



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13:02、1号車「ほほえみ」が黒川駅を出発。
急勾配に敷かれた標準軌(軌間1,435mm)をゆっくりと登っていきます。
詰め込めるだけ詰め込む・・・といった具合で客を捌くため、身動きが取れないほどの鮨詰め状態でした。
客層は意外にも鉄道ファンらしき人が見当たらず、アトラクション気分で乗りに来た家族連れ、妙見山へ最後のハイキングに来たというアウトドア好き、お祭り騒ぎに便乗した女子大生の集団などが集まっていました。



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13:04、線路が2本に分かれた「待避所」に差し掛かりました。
ここで色違いのケーブルカー、2号車「ときめき」と交換しました。
下りの「ときめき」も結構な混雑です。


能勢電鉄鋼索線 妙見鋼索鉄道 特殊車両
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そして13:07、終点のケーブル山上駅に到着。
所要時間は片道5分です。



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山上駅の駅舎はコンクリート造りの2階建てで、2013年3月16日の「妙見の森」リニューアルオープンに伴い、ログハウス風の内外装にリフォームしました。
こちらも改札口から駅舎の外までケーブルカー待ちの行列が伸びています。



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正面玄関に掲げた駅名板。
一応は1965年4月1日に駅名を「ケーブル山上駅」に改称していますが、駅名板には旧駅名である「山上駅」の3文字を刻み込んでいます。



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待合室の様子。
能勢電鉄直営の物販コーナーを設けており、傍に足湯の出入口があります。



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待合室の片隅には黒川名物「台場クヌギ」の丸太を展示しています。



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丸太と一緒に置かれた解説板によると、台場クヌギは「炭や薪の原料とするため、8~10年周期で、地上から1~2mあたりの伸びた枝(萌芽枝)を伐採し、繰り返し伐採される中で土台となった主幹がずんぐりと太くなったクヌギ」の事だといいます。
黒川では古くから台場クヌギを利用して一庫炭(池田炭)という木炭が生産され、切り口が菊の花のように美しい事から「菊炭」とも呼ばれたそうです。



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こちらは日本の原風景だった「里山」に関する解説板。
能勢電鉄は「妙見の森」の運営に当たり、里山の景観を守ると共に里山の恵みや社会との関わりを学ぶ場所作りを目指しました。
しかし利用客の減少による赤字には勝てず、残念ながら里山の維持にはこれ以上関われなくなってしまいました。



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ショーケースの中には、ケーブルカーと巻上機を繋ぐワイヤーロープが2本。
新品のワイヤーロープと、10年間使用したワイヤーロープを並べています。



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妙見の森ケーブルは神戸が誇る食品メーカー、ケンミン食品㈱とコラボした事もあります。
具体的には2020年、共に60周年を迎えた事から妙見の森バーベキューテラスで「ケンミンの焼きビーフン」を振舞ったのです。
加えてケーブルカーにケンミン坊やの記念ヘッドマークを掲出し、同年3月20日から運転しました。
ケーブル山上駅の待合室にも、当時のヘッドマーク2種を展示していました。



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こちらは妙見の森ケーブルの前身に当たる妙見鋼索鉄道の社章。



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待合室と改札前コンコースは壁1枚で仕切っています。
出札窓口は板で塞いでおり、自動券売機1台だけで切符を販売していました。



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改札口には木製のラッチを備えています。
ケーブルカーが駅から離れている時は、ご覧の通り封鎖していました。


長くなったので今回はここまで。



※写真は全て2023年11月23日撮影
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最終更新日 : 2023-12-26

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