タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2023-11-11 (Sat) 16:37

琴電がホームに設置している電飾式「前駅発車案内標」

琴電の前駅発車案内標(岡田駅)a01

香川県高松市近郊で生活の足を担う高松琴平電気鉄道。
琴平線32.9km、長尾線14.6km、志度線12.5kmの総距離60kmに及ぶ路線網を展開しています。
駅については合計53駅を設けており、このうち有人駅は14駅、無人駅は39駅です。

駅業務は2000年代の一時期、子会社のことでんサービス㈱に委託していましたが、現在は全駅が直営に戻っています。
もちろん駅員の採用活動も琴電本体が実施しており、雇用形態は正社員で入社後3ヶ月間の試雇期間を設けています。
勤務時間は宿直(8:30~翌8:30)と日勤(8:00~20:00)の2パターンです。


ことでん組織図
琴電の組織図(2022年度)
高松琴平電気鉄道株式会社(2023)『2023年度安全報告書』p.3より引用

各駅を所管するのは鉄道事業本部運輸サービス部運転営業所で、同所は駅業務の他に乗務員(運転士・車掌)の指導・運用、指令業務を司ります。
琴電は駅長の職名を定めておらず、運転営業所長の部下として運転営業助役(営業担当)、営業主任、営業係といった駅員を配置しています。


JR四国 ことでん 琴電 高松琴平電鉄 京急 京王 名古屋市営地下鉄 名古屋市交通局
琴電の前駅発車案内標(岡田駅)a02

今回は琴電の駅構内にある案内設備を取り上げましょう。
琴電は大半の駅のプラットホームに「前駅発車案内標」と呼ばれる電飾看板を設置しています。
これは到着予定の列車が前の駅を出発すると点灯し、「次の電車は○○を発車しました」との文章を浮かび上がらせます。
こうして視覚に訴えかければ、ホームの旅客が列車の接近を知る事ができる訳です。

前駅発車案内標は1983年12月30日、琴平線片原町~岡本間の9駅に初めて導入しました。
これを皮切りとして1985年5月1日に挿頭丘~滝宮間の4駅、1987年2月13日に羽床~琴電琴平間の6駅に設置。
琴平線の導入が完了した後、具体的な時期は不明ですが長尾線、志度線の各駅にも導入しました。
なお、現在は琴電琴平駅・長尾駅・琴電志度駅の終点3駅に前駅発車案内標を設けておらず、中間駅でもLED式発車標に置き換えたケースが少数ながら確認できます。

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 乗客へのサービスとして、昭和58年12月30日前駅発車案内標を片原町駅から岡本駅までの9駅に設置した。これは両面表示の電飾案内標で、駅ホーム上屋に吊り下げ設置し、関係列車が前駅を出発すれば、点灯表示されるものである。
 また前記9駅に築港駅を加えた10駅では、入場する列車の到着予告、駅名放送、乗換案内、出発案内などを自動放送する自動案内放送装置も、あわせて設置した。
 ついで昭和60年5月1日に挿頭丘から滝宮までの4駅、62年2月に残り6駅に設置して琴平線が完了した。

《出典》
高松琴平電気鉄道株式会社社史編纂室(1989)『80年のあゆみ』(高松琴平電気鉄道)p.100
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京急1000形 琴電1080形 復刻旧塗装 
琴電の前駅発車案内標(岡田駅)a04

琴電の前駅発車案内標(岡田駅)a03

前駅発車案内標は大きく分けて4タイプがあります。
まず1つ目は琴平線で今なお使用中の初期型で、複線区間および単線区間の交換駅は基本的にこのタイプです。
表側に「次の電車は」との印字、裏側に「○○を発車しました」との印字を施しています。

この1行タイプの前駅発車案内標は以下の10駅にあります。

栗林公園駅
三条駅
太田駅
仏生山駅
一宮駅
岡本駅
陶駅
岡田駅
羽間駅
榎井駅



琴電の前駅発車案内標(滝宮駅)a02

琴電の前駅発車案内標(滝宮駅)a01

2つ目は文章を3行に記した物で、これも琴平線で使用中の初期型です。
単線区間の棒線駅や、交換駅でも平時は1面を上下共用とする場合に設置。
たった1台で方面別に点灯できるようになっています。
点灯すると「次の下り電車は○○を発車しました」「次の上り電車は○○を発車しました」との文言が浮かび上がります。

この3行2面タイプは以下の6駅に設置しています。

円座駅
滝宮駅
挿頭丘駅
畑田駅
羽床駅
栗熊駅



琴電の前駅発車案内標(高田駅)a02

琴電の前駅発車案内標(高田駅)a01

3つ目は「次の電車は」の文言を省略したタイプ。
文章を2行にまとめ、点灯すると上段に前駅の駅名を表示します。
1台で上下双方に供する場合は、ランプを左右に分割しています。

この2行タイプは以下の11駅に設置しています。
消灯した状態でも、行間に薄っすらと横線が見えますね。

(1)琴平線
空港通り駅

(2)長尾線
木太東口駅
元山駅
高田駅
平木駅
学園通り駅
白山駅
井戸駅

(3)志度線
松島二丁目駅
春日川駅
古高松駅



琴電の前駅発車案内標(農学部前駅)a01

琴電の前駅発車案内標(房前駅)a01

最後に4つ目。
これは先述の2行タイプと同じく「次の電車は」の文言を省略していますが、点灯すると前駅名の文字だけ光るようになっています。
琴平線に1台も無い様子から察するに、おそらくは最末期に設置した前駅発車案内標なのでしょう。

この文字だけ点灯するタイプは以下の17駅に設置しています。

(1)長尾線
花園駅
林道駅
西前田駅
池戸駅
農学校前駅
公文明駅

(2)志度線
今橋駅
沖松島駅
潟元駅
琴電屋島駅
八栗駅
六万寺駅
大町駅
八栗新道駅
塩屋駅
房前駅
原駅



琴電のLED式発車案内標(瓦町駅)a01

一方、こちらは前駅発車案内標を置き換えたLED式発車標。
出発時刻と行先を表示するのは一般的な発車標と同じですが、瓦町駅3番のりばでは右端に「下り」「上り」との表示を添えます。

LED式発車標は以下の6駅に設置しています。

(1)琴平線
高松築港駅
片原町駅
瓦町駅
伏石駅
綾川駅

(2)長尾線
水田駅


名古屋市営地下鉄東山線300形 琴電700形 ことでん 名古屋市交通局
琴電の前駅発車案内標(琴電屋島駅)a01

以上、琴電の前駅発車案内標を紹介しました。
旅先で駅の設備を観察するのが楽しいですね。


※写真1~4枚目は2023年5月7日、琴平線岡田駅にて撮影
※写真5、6枚目は2023年5月7日、琴平線滝宮駅にて撮影
※写真7、8枚目は2023年5月7日、長尾線高田駅にて撮影
※写真9枚目は2023年5月7日、長尾線農学部前駅にて撮影
※写真10枚目は2023年5月4日、志度線房前駅にて撮影
※写真11枚目は2023年5月7日、瓦町駅長尾線ホームにて撮影
※写真12枚目は2023年5月4日、志度線琴電屋島駅にて撮影
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最終更新日 : 2023-11-11

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