構内では様々な作業実演や定員制の見学ツアー、車両展示等がありました。
第1旅客車検修場と第2旅客車検修場の間では、例年どおりトラバーサーと車両移動機を使った車両移動作業を実演。
今年は時間の都合が付かず作業実演を見る事は出来ませんでしたが、実演後に車両移動機が展示されたのでじっくりと撮影しました。
苗穂工場の構内入換はディーゼル機関車の他に、軌陸両用の車両移動機を使用しています。
車両移動機は主に構内東側で建屋の移動に使っており、現在はアント工業製の「ANT30D-R」という形式を所有しています。
アント工業㈱は1959年4月25日設立の車両移動機メーカーで、蟻に因んで自社モデルに「アント」という愛称を付けています。
JR北海道 国鉄 JR貨物苗穂車両所 車両移動機 操車 構内入換
ANT30D-Rは小型アント「ANT30シリーズ」の一種です。
軌条姿勢・路上姿勢の切り替えは車体の垂直昇降によって行ない、なおかつ線路の進入・離脱を90度方向から行なえるため、狭いスペースでも効率的に運転できます。
DMV(デュアルモードビークル)のような切替専用の地上設備を作る必要はありません。
オプションで車体に密閉型鋼製キャビンを付ける事も出来ますが、苗穂工場の30055号機はオープンデッキの運転台としています。
連結器は折り畳み式です。
リアビュー。
90度回転で軌条姿勢・路上姿勢を切り替えるため、軌条側2面は前照灯と尾灯を併設し、路上側はフロントに前照灯、リアに尾灯を備えています。
苗穂工場ではアントの運転を含む構内入換業務を、子会社の札幌交通機械㈱に委託しています。
アントと併用して車両を移動するトラバーサー(A・Bの2台が存在)も、札幌交通機械の社員が操作します。
アントとトラバーサーBのツーショット。
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※写真は全て2023年9月9日撮影
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最終更新日 : 2023-09-26