細藪山を水源とし、浦戸湾へと流れる鏡川(かがみがわ)。
総延長31km、流域面積170k㎡に及ぶ二級河川で、源流域から河口まで高知市内で完結するのが特徴です。
そんな鏡川には河川名をそのまま付けた「鏡川橋」という橋が架かっています。
鏡川橋は高知県高知市と愛媛県松山市を結ぶ国道33号線の橋梁で、市内西部の本宮町(ほんぐうちょう)と鴨部高町(かもべたかまち)を繋げています。
こちらは路面電車の車内から撮影した橋の風景です。
右手から道路橋の「鏡川橋」、とさでん交通伊野線の「鏡川専用鉄橋」、道路橋の「新鏡川橋」が並んで架かっています。
2つの道路橋が路面電車の専用線を挟んでいるのです。
鏡川専用鉄橋は1907年9月16日、鏡川橋~咥内間の延伸開業に伴い架設された鉄道橋です。
過去2回に渡り架け替えを実施しており、現在の橋梁は1979年5月8日に竣工した3代目となっています。
新鏡川橋は1973年5月に竣工した道路橋です。
元々、鏡川に架かる国道33号線の道路橋は1つだけでしたが、橋の袂で伊野線と平面交差するため渋滞が起こりがちでした。
そこで交通ネックを解消するべく上流側30mの地点に新鏡川橋を新設したという訳です。
その後、在来の鏡川橋も老朽化に伴い1982年2月に架け替えられました。
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土木構造物 鉄道土木
橋の北側は五差路の本宮町交差点まで併用軌道で、橋のすぐ手前のカーブから専用軌道となります。
白いバラストを薄く敷いていますね。
伊野線は鏡川橋電停から西が単線区間なので、鏡川専用鉄橋に敷かれた線路も1本だけです。
伊野方面から文殊通行きの600形615号車がやって来ました。
とさでん600形615号車 土佐電気鉄道 土佐電鉄 とさでん交通
小気味良い速度で鉄橋を渡りきります。
鏡川橋電停 鏡川橋駅 鏡川橋停留場 鏡川橋停留所
北詰のカーブを曲がり鏡川橋電停へと滑り込みます。
奥に見える800形は折り返し待ちの文殊通行きです。
先行の615号車が出発した後、上り線ホームに移動し客扱いを開始しました。
こちらは対岸の鴨部高町にある「鏡川橋南詰交差点」から鏡川橋を眺めた様子。
北詰と同様、線路に薄くバラストを敷いています。
Googleマップのストリートビューより引用
写真を撮り忘れたのでストリートビューから引用しますが、伊野線は南詰交差点を真っ直ぐ横断して松山街道に入ります。
一方、国道33号線は交差点で右折し県道274号線とランデブー。
「高知西バイパス」となって伊野線から離れ、更に土讃線と立体交差して北北西に逸れていきます。
Googleマップのストリートビューより引用
伊野線は松山街道に入ってすぐが専用軌道で、カーブを曲がると併用軌道に切り替わります。
Googleマップのストリートビューより引用
併用軌道といっても道路が狭いため、線路も片側に寄った状態で敷かれています。
しかもこの線路は自動車の通行を認めており、下り電車(朝倉・伊野方面行き)が来た時だけクルマが進路を譲ります。
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※写真は特記を除き2023年5月4日撮影
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最終更新日 : 2023-06-05