既に当ブログで取り上げたとおりですが、JR北海道は2022年9月13日~16日の4日間に渡り、旭川運転所に留置していた旧型客車4両を苗穂工場まで陸送しました。
4両の内訳はオハ35系1両(オハフ33-2555)、スハ43系3両(スハフ42-2071・スハフ42-2261・オハシ47-2001)。
何れも元はJR東日本高崎運転所の所属で、「SLニセコ号」の運行開始に先駆け譲渡されました。
SLニセコ号は2000年4月1日に運行を開始し、これを目当てに多くの鉄道ファンや観光客が沿線に押し寄せました。
しかしC11形への新型ATSの設置が困難で、安全上問題がある事から2014年11月3日に運行を終了。
以来、4両の旧型客車は活躍の場を失い、8年間も旭川運転所構内に留置されていました。
苗穂工場への搬入後は北海道鉄道技術館前の解体線に留置され続けています。
JR北海道 国鉄 JR貨物 苗穂工場 旭川運転所 JR東日本 高崎線 C62形蒸気機関車
まもなく搬入から2ヶ月が経とうとしている旧客4両ですが、2022年11月2日に新たな動きが見られました。
ツイッター上に投稿された写真を見る限り、旧客とシロクニが連結しているようです。
また、その旧客は車掌室が上り方向を向いている事から、搬入時に方向転換したスハフ42-2261だと特定できました。
しかし私はあいにくこの日、函館の鉄道施設を撮影しに出かけていたので苗穂の現場を押さえる事は出来ず。
仕方ないので3日後の11月6日に旧客の様子を見てきました。
苗穂駅自由通路から満を持して構内を眺めましたが・・・・・・残念ながらスハフ42-2261はシロクニの元を離れ、解体線に戻っていました。
それにしても一体どうして、旧客とシロクニを一直線に並べていたのやら?
少し調べてみると、どうも2022年11月4日に開催された「苗穂工場特別見学ツアー」が関係しているようです。
苗穂工場では新型コロナウィルス感染防止のため3年連続で一般公開を中止しており、それに代わるイベントとして有料かつ人数制限有の特別見学ツアーを企画しました。
参加費は1人につき税込28,000円とお高いですが、これまでの一般公開には無かった「ピットから気動車の床下見学」が出来る事もあって、発売初日(10月6日)に40名分の予約が完売するほど注目を集めました。
同サイトには当日のスケジュールを羅列しており、これによるとトラバーサー作業、鋳鉄制輪子の製造、天井クレーンを使った車両の解艤装作業、気動車の床下見学・・・と一通りの職場見学を終えると、最後に鉄道技術館前で留置車両の撮影会を設けているのです。
参加者のツイートを見ると18番線に並ぶシロクニとスハフ42-2261を撮影している事から、11月2日の車両入換は見学ツアーの留置車両撮影会に向けた準備だった事が伺えますね。
例年の一般公開では入換機関車のDE15形や客車役のキハ40系などと連結し、18番線を行ったり来たりしていたので意外です。
まあ、丁重に扱わなければならない静態保存車両のC62形3号機に対し、8年間も手付かずで旭川運転所に放置されていた旧客ですから、万が一のリスクを考え連結しなかったのだろうとは思います。
はたして活用される日は来るのか、それとも近いうちに宮坂商店が来て廃車解体作業を実施するのか?
引き続き動向を注視していきたいですね。
※写真1・3・5枚目は2022年11月6日撮影
※写真2・4枚目は2022年10月22日、鉄道技術館の開館中に撮影
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最終更新日 : 2022-11-09