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2022-11-04 (Fri) 23:38

【苗穂駅西】東9丁目踏切の東側にある保線資材置き場

東9丁目踏切(苗穂)a130

石狩管内は札幌市中央区北5条東9丁目にある、JR北海道の東9丁目踏切。
国土交通省が正式に指定した道内唯一の「開かずの踏切」です。
その東側にはアコーディオンフェンスで仕切られたスペースがあります。



東9丁目踏切(苗穂)a102

ここは札幌保線所札幌保線管理室が資材置き場として活用している鉄道用地です。
線路脇の広々とした構内に砂利を敷き詰めています。



東9丁目踏切(苗穂)a112

東9丁目踏切(苗穂)a113

柵越しに構内を眺めてみましょう。
この日は継目板やタイプレート等の軌道材料が集まっていました。


JR北海道 国鉄 札幌保線区 札幌保線所 重機 軌陸車 721系 苗穂運転所 苗穂工場 保線機械 JR貨物
東9丁目踏切(苗穂)a114

その奥には2台の軌陸バックホーが留置されています。
軌陸バックホーは保線・軌道新設の現場で広く活躍しており、アタッチメントを取り替える事で道床搗き固め、マクラギ更換、除草などの作業に使えます。



東9丁目踏切(苗穂)a115

手前に留置されていたのはコマツ製PC78UU。
コマツは自社製の軌陸バックホーに「スーパーライナー」という愛称を付けています。
リアには「北海道軌道施設工業㈱」と書かれていますね。
北海道軌道施設工業は国鉄時代から道内各地の軌道補修工事・軌道新設工事・土木工事を受注してきた建設会社で、分割民営化後にJR北海道の子会社となりました。
1998年4月1日にはJR北海道から機械保線の全面移管を受け(※以前は保線管理室の直轄作業だった)、自社でマルチプルタイタンパーやバラストレギュレーター、レール削正車などの保守用車を所有しています。

JR関係者の間では、国鉄時代からの慣習で「軌道会社」と呼ばれています。
この軌道会社がJRの保線所から軌道補修工事を受注し、主に夜間の線路閉鎖工事を請負っているのです。
札幌保線所の場合、軌道会社の札幌第一出張所・札幌機械センターに各種保線作業を任せています。
人力や軌陸車、持ち運び可能な機械を使った保線作業は札幌第一出張所の受け持ちです。



東9丁目踏切(苗穂)a116

スーパーライナーの足回りを見るとご覧のとおり鉄輪を装備しています。
これを使って線路上を走行できる訳です。



東9丁目踏切(苗穂)a117

奥の軌陸バックホーはコマツ製PC58UU。
PC78UUに比べてやや小ぶりな重機です。
こちらもアームに「北海道軌道施設工業」と表示しています。



東9丁目踏切(苗穂)a118

もちろん足回りには鉄輪を装備。
アタッチメントは2台ともバケットだったので、地面の掘削作業に充当していたようです。



東9丁目踏切(苗穂)a131

ちなみに苗穂駅自由通路の西側には保守用車庫があります。
この日は軌道モーターカーが、レール運搬用の鉄製トロを連結した状態で留置されていました。
軌道モーターカーはJR北海道の所有ですが、軌道会社の出張所に所属する軌道技術員(工事総括主任・工事技術主任・工事技術係・工事係など)や、機械センターの機械技術員(機械総括主任・機械技術主任・機械技術係・機械係など)が運転する事も多いですね。
もちろん保線管理室の係員(施設技術主任・施設技術係・施設係)が運転する事もあります。
何処の担当者が運転するかはケースバイケースです。


※写真は全て2022年10月22日撮影
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最終更新日 : 2022-11-04

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