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2022-10-30 (Sun) 13:07

【苗穂工場】旧型客車4両、1ヶ月以上も解体線に留置されたまま

苗穂工場の旧型客車a102

4両の内訳はオハ35系1両(オハフ33-2555)、スハ43系3両(スハフ42-2071・スハフ42-2261・オハシ47-2001)。
何れも元はJR東日本高崎運転所の所属で、「SLニセコ号」の運行開始に先駆け譲渡されました。
SLニセコ号は2000年4月1日に運行を開始し、これを目当てに多くの鉄道ファンや観光客が沿線に押し寄せました。
しかしC11形への新型ATSの設置が困難で、安全上問題がある事から2014年11月3日に運行を終了。
以来、4両の旧型客車は活躍の場を失い、8年間も旭川運転所構内に留置されていました。


JR北海道 国鉄 JR貨物 苗穂車両所 苗穂駅 函館本線 千歳線 臨時列車 高崎線
苗穂工場の旧型客車a110

当初、4両は手前(苗穂駅方)から奥(鉄道技術館方)にかけて、オハフ33-2555、スハフ42(車号視認できず)、オハシ47-2001、スハフ42(車号視認できず)の順に並んでいました。
このうち連結されていたのは前側の3両で、最後尾のスハフ42だけ少し離してありました。
それが入換機関車に牽引されて解体線から18番線に移動した後、編成の解結を実施。
限られたスペースの中で入換作業をうまく繰り返し、最終的にオハフ33-2555を最奥側に連結しました。
組成変更が終わると入換機関車が4両をプッシュし、解体線へと戻しています。



苗穂工場の旧型客車a109

それから1ヶ月後の2022年10月22日、私は北海道鉄道技術館の開館に合わせて苗穂工場へ。
正門警備室で入館手続きを済ませたら、解体線に留置中の旧客4両を見に行きました。



苗穂工場の旧型客車a103

オハシ47-2001は相変わらずシーツを被っています。
よほど車体の状態が悪いのでしょう。



苗穂工場の旧型客車a104

続く2両目はスハフ42-2071。
ようやくスハフ42の車号を確認できました。



苗穂工場の旧型客車a105

3両目はオハフ33-2555。
1両だけオハ35系で車種が違います。



苗穂工場の旧型客車a106

オハフ33形の車掌室はデッキと客室の間にあります。
落とし窓の下には「車掌」の2文字を表示。



苗穂工場の旧型客車a107

1両だけ車体側面にSLニセコ号のサボが残っています。
サボ・・・といっても板ではなくステッカーです。



苗穂工場の旧型客車a108

そして4両目はスハフ42-2261。
車掌室が上り方向を向いています。
SLニセコ号時代はスハフ42-2071が上り方向、スハフ42-2261が下り方向を向いていましたが、9月の搬入作業によって見事に方向転換しました。

そういえば9月20日に見た時は、最後尾のスハフ42形が上り方向を向いていましたね。
それに気付くと図らずも当時、車号を視認できなかったスハフ42形2両の位置関係を特定する事が出来ました。
以下に組成内容の詳細を書き起こしましょう。

【組成変更前】
←上り オハフ33-2555+スハフ42-2071+オハシ47-2001 (連結せず)スハフ42-2261 下り→

【組成変更後】
←上り スハフ42-2261+オハフ33-2555+スハフ42-2071+オハシ47-2001 下り→



苗穂工場の旧型客車a101

鉄道技術館前には「C62ニセコ号」の牽引機だったC62形3号機が静態保存されています。
C62ニセコ号は1988年4月29日~1995年11月3日の約7年半に渡り、北海道鉄道文化協議会が函館本線ニセコ~小樽間で運行した動態保存列車です。
その運行終了から約4年半後の2000年4月1日にデビューしたのがSLニセコ号。
新旧SL列車の車両達が一同に介する光景に、私も釘付けとなりましたね。



苗穂工場の旧型客車a111

混金クズ置き場には相変わらず「SL冬の湿原号」のスハシ44-1が留置中。
H100形2両に挟まれているのも1ヶ月前のままです。
ちなみにスハシ44-1はかつて、C62ニセコ号の旧客5両編成に「カフェカー」として組み込まれていました。



苗穂工場の旧型客車a112

それにしても解体線の旧客4両は一体どうなるのやら?
1ヶ月が経過しても、未だに㈱宮坂商店が解体に来る気配がありません。
JR北海道は廃車ありきで搬入したのではなく、何らかの用途に活用するつもりなのでしょうか?
今後の動向に注目です。




※写真は全て2022年10月22日撮影
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最終更新日 : 2022-11-07

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