タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2022-09-11 (Sun) 22:15

【苗穂工場】SKK社員による789系0番台の構内入換作業

苗穂工場2022年9月10日a01

苗穂工場の一般公開中止は2020年から数えて3年連続となります。
ただし同構内にある北海道鉄道技術館の開館については中止せず、通常どおり毎月第2・第4土曜日の実施を継続します。
私も2022年9月10日、昼過ぎの開館に合わせて苗穂工場に足を運んでみました。



苗穂工場2022年9月10日a02

・・・とその前に「ピッコロ大将」で昼食。
今回は醤油ラーメンを頂きました。
ラードで蓋をした熱々のスープは札幌ラーメンの一大勢力「村中系」に見られるスタイル。
スパイシーな味噌ラーメンに対し、醤油ラーメンは甘じょっぱく焦がした醤油の香りを楽しめる一杯です。


JR北海道 国鉄 苗穂工場 車両基地 博物館 JR貨物 苗穂車両所
苗穂工場2022年9月10日a03

「ピッコロ大将」から徒歩4分で苗穂工場に到着。
いつもどおり正門警備室で入館手続きを取り、構内に進入します。
すると技術館の東側に何やら人だかりが出来ているではありませんか!



苗穂工場2022年9月10日a04

来場者達の視線の先にあるのは構内踏切。
スピーカーからは「16番線、入換中です。ご注意下さい」との自動放送が繰り返し流れています。
構内踏切の手前には群青色の作業服を着た札幌交通機械㈱の社員が立ち、傍に「入換中通行禁止」との札を提げた柵を置いています。
札幌交通機械はJR北海道の子会社で、公式の略称は「SKK」です。



苗穂工場2022年9月10日a05

「入換中通行禁止」の柵は機関車検修場の手前にも置かれていました。
普段はこのように道端に置き、構内入換を実施する際に踏切保安員が踏切の手前に設置するのです。



苗穂工場2022年9月10日a24

さて、16番線の踏切は技術館南方の立入禁止エリアにあります。
路上には「この先あぶない 入ってはいけません」との注意書きを付した柵を設置しており、その柵の手前に来場者達が集まり遠巻きに踏切の様子を窺っていました。



苗穂工場2022年9月10日a06

14:07、踏切に現れたのは構内入換用のDE15形。



苗穂工場2022年9月10日a07

先頭のステップにSKKの誘導員が立ち、緑色のフライ旗を振り続けています。
この手旗合図を見て構内運転士はカマを前進させているのです。



苗穂工場2022年9月10日a08

構内運転士もSKKの社員で、誘導員や踏切保安員と同じく群青色の作業服を着ています。
いわゆる鉄道会社でなくとも、鉄道車両の運転士を雇用する会社は全国各地にあります。
道内なら北海道ジェイ・アール運輸サポート㈱も自前で構内運転士を雇用していますね。



苗穂工場2022年9月10日a09

誘導員はカマの最後尾にもう1人。



苗穂工場2022年9月10日a10

最後尾の誘導員はフライ旗を持たず、代わりに無線を手繰り寄せて他の担当者と連絡を取り合っていました。



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入換機関車が無事に通過すると、踏切保安員は「入換中通行禁止」の柵を回収して道路脇に戻します。



苗穂工場2022年9月10日a13

そして鉄柱に付いたスイッチを押すと、接近警報の自動放送が止まりました。



苗穂工場2022年9月10日a14

場所を変えて鉄道技術館の西側。
14:09、入換機関車はスイッチバックし、10番線と思しき線路を進んでいました。



苗穂工場2022年9月10日a15

入換機関車は入場中の車両を連結して14:11、苗穂駅自由通路の手前まで戻りました。



苗穂工場2022年9月10日a16

引っ張られてきたのはクロハ789-101。
貫通扉は丸ごと取り外しており、排障器もスカスカな状態です。



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14:12、入換機関車は所定の位置で停止。
誘導員と構内運転士は向きを変え、いよいよスイッチバックしてきます。



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14:13、構内踏切に戻ると踏切保安員がスイッチを押しました。
すると再び「16番線、入換中です。ご注意下さい」との自動放送が流れます。



苗穂工場2022年9月10日a19

スイッチを押した後は「入換中通行禁止」の柵を設置。



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そしてクロハ789-101がゆっくりと進入。



苗穂工場2022年9月10日a21

JR北海道のプロパー検修員も立ち止まり、入換車両の通過を見守ります。
SKKの制服が群青色なのに対し、JR北海道の制服はチャコールグレーなので簡単に所属を見分けられます。



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構内運転士は側面窓から大きく身を乗り出して運転。



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14:14、入換車両は無事に構内踏切を通過しました。



苗穂工場2022年9月10日a25

これで構内入換は一区切り・・・と思うでしょう?
ところが踏切保安員は「入換中通行禁止」の柵を道端に移さず、横に向けた状態にしました。
更に16番線・15番線を横断してから立ち止まり、入換車両が向かった先を注視しています。
すると「14番線、入換中です。ご注意下さい」との自動放送が聞こえてきました。



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それから2分後の14:16、踏切保安員は所定の位置に戻ってスイッチを押しました。
再び「16番線、入換中です。ご注意下さい」との自動放送が流れます。



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「入換中通行禁止」の柵も向きを戻しました。
14:19、構内東側でクロハ789-101を切り離したDE15形が通過します。



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苗穂工場2022年9月10日a29

今回は連結車両が無く、単独で構内西側へと移動しました。



苗穂工場2022年9月10日a30

運良く苗穂工場の工場長にもお目にかかりました。
工場長のヘルメットには黒帯・白帯・黒帯の順に並べた3本の識別線が付きます。
工場長は請負業者の社員と共にDE15形の行く末を見守っていました。

その後も「また入換作業が見られるかも知れない」と待ち構えていたのですが、1時間経ってもその気配は見られず。
諦めて構内踏切を後にしました。


※写真は全て2022年9月10日撮影
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最終更新日 : 2022-09-12

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