タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2022-06-24 (Fri) 21:34

レール溶接作業員の詰所に転じた秋田機関区跡

峰製作所 秋田工事所a02

秋田県は秋田市中通7丁目。
秋田駅東口から約400m南下すると、線路脇に㈱峰製作所の秋田工事所があります。
峰製作所は東京の神田鍛冶町に本社を構える老舗鉄道用品メーカー。
1925年の創業以来、分岐器や伸縮継目などの軌道材料、転轍テコや踏切警標(クロスマーク)、踏切遮断機などの信号保安装置を製作してきました。
また、保線の現場におけるレール溶接工事も受注しており、北は秋田から南は福岡まで全国各地に「工事所」を配置し、保線専門の溶接作業員を雇用しています。
取引先はJR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR貨物、西武、小田急、京急、東急、京王、京成、相鉄、西鉄など鉄道各社に加え、ユニオン建設㈱、広成建設㈱、九鉄工業㈱、三軌建設㈱、㈱小田急エンジニアリングなど鉄道系の建設会社もあります。


JR東日本 国鉄 奥羽本線 羽越本線 秋田新幹線 保線区 保線技術センター
峰製作所 秋田工事所a01

峰製作所秋田工事所は溶接事業部に属し、保線の現場でのレール溶接を担う事業所です。
レールの継ぎ目を溶接する事により「ガタンゴトン」という振動を無くし、列車の乗り心地向上や高速走行に寄与しています。


保線作業員 秋田機関区 車両基地 秋田駅 奥羽本線 羽越本線
峰製作所 秋田工事所a04

敷地内には真新しい平屋に加え、こじんまりとした2階建てもあります。
外壁の汚れが目立ちますね。
結構古そうです。



峰製作所 秋田工事所a03

公道から柵越しに敷地内を眺めていると「秋田機関区」と刻まれた記念碑があるのを発見!
何と峰製作所は国鉄秋田機関区の跡地に秋田工事所を設けたのです。

秋田機関区は1902年11月2日に開設。
当初の名称は「秋田機関庫」でしたが、1936年9月1日の機構改革に伴い「秋田機関区」に改称されました。
国鉄時代は秋田駅の東側に機関区が広がっており、現在のホリディスポーツクラブ秋田が建つ辺りに転車台があったそうです。

戦後の1965年9月、秋田機関区は秋田操駅(現在の泉外旭川駅付近)に隣接して「秋田機関区秋田操派出所」を開設。
動力近代化が佳境を迎えた1972年10月、秋田機関区は本区を秋田操駅に移転し、従前の本区を「秋田機関区秋田派出所」に改組しました。
分割民営化を間近に控えた1987年3月1日、秋田機関区はJR東日本とJR貨物に分割継承される事となり、JR東日本が継承する秋田派出所は「秋田運転所秋田支所」、JR貨物が継承する本区は秋田貨車区を吸収合併し「秋田機関区」となりました。

その後、1993年12月1日には秋田運転所秋田支所が廃止となり、秋田駅から車両基地が完全消滅しました。
一方、JR貨物の秋田機関区は1994年12月3日、効率的な業務運営と活力ある職場作りを目的に秋田貨物駅・秋田保全区と統合し「秋田総合鉄道部」に再編。
国鉄時代から続いた現業機関の名称が消滅する事となりました。
そして秋田市中心部の再開発により、旧機関区用地の大部分は公園や秋田ノーザンゲートスクエアなどに転用されています。



峰製作所 秋田工事所a05

この2階建て社屋も元は秋田機関区の関連施設だったのでしょう。



峰製作所 秋田工事所a06

峰製作所秋田工事所の金網フェンスには「線路内立入り禁止」の警告板が付いています。
線路上を走っているのは銀色の流線型で、秋田新幹線というより山形新幹線400系がモチーフでしょうか?
何故か2本足で走る姿が最高にシュール。
現場は金網を越えたすぐ先に線路などありません。
絵柄がそこそこ古臭いのを鑑みるに、まだ金網の先に線路が敷かれていた秋田運転所秋田支所の時代に設置されたのだろうと思います。




※写真は全て2021年12月5日撮影
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最終更新日 : 2022-06-24

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