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2022-05-24 (Tue) 20:23

青い森線野辺地駅[2] 大湊線の発着が無いと立入禁止になる1番ホーム

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引き続き青森県は上北郡野辺地町字上小中野にある、青い森鉄道・JR東日本の野辺地(のへじ)駅を見ていきましょう。
駅の大まかな歴史、駅舎の内外は既に取り上げたとおりです。
今回は改札口を進み、プラットホームの様子を見ましょう。



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ラッチ内コンコースの様子。
屋根下に跨線橋の階段があり、その手前には表裏で異なるメッセージを書いた看板を設置しています。
これから列車に乗る客に対しては「きょう一日さわやかにお元気でいってらしゃい(原文ママ)」と、小さな「っ」が1文字抜けた文言を掲げています。
列車を降りた客に対しては「ご利用いただきましてありがとうございました」。
看板自体は青い森鉄道への移管後に設置した物のようです。


JR東日本 国鉄 JR貨物 JR北海道 東北新幹線 駅事務室
野辺地駅a105

こちらが改札口。
やや丸みを帯びたカウンターです。
野辺地駅の窓口営業時間は6:00~22:00なので、深夜帯の普通列車を利用する客に対し「係員不在のときはそのままお通り下さい」との貼り紙を出しています。



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改札口の隣には駅長事務室の出入口があります。
ここに駅長や助役が詰めているんですね。



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改札口の真向かいには「町史跡 常夜燈」のモニュメントが建っています。
史跡となっている実物の常夜燈は浜町の埠頭にあり、野辺地の廻船問屋・野村治三郎が1827年に花崗岩を使って建立しました。
そして毎年旧暦3月10日、即ち金比羅様の御縁日から旧暦10月10日までの1ヶ月間、夜間に航行する船が安全に出入りできるよう毎日点火してきました。
1ヶ月間に消耗する油は一升を要したといい、明治30年代まで点火を続けてきたそうです。
野辺地町役場が史跡に指定したのは1997年4月23日の事で、その後は常夜燈の周辺を公園に整備し、毎年7月中旬に「のへじ常夜燈フェスタ」を開催しています。



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常夜燈モニュメントのホーム側にはスイングドアがあり、「立入厳禁」の札を掲げています。
このスイングドアは駅舎側の1番ホームに進むための出入口です。
1番ホームはJR大湊線の乗り場として使われており、列車の発着が無い時間帯はご覧の通り封鎖されてしまいます。



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こちらは跨線橋の内部。
駅舎側(写真手前)には「大湊線 大湊・下北方面 1」との看板を掲げていますね。



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2番線ホームの東側は封鎖状態のため、跨線橋内もそちら側の階段を封鎖しています。
柵の手前には大湊線の乗り場案内を設置しており、1日9本のうち普通列車5本は1番線から、快速しもきた2本と普通列車2本は2番線からの発車だと案内しています。



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跨線橋の階段には車椅子用の昇降機を備えています。



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駅構内は単式ホーム1面1線、島式ホーム2面4線を組み合わせた3面5線。
それに加えてホームに面していない線路が5本あります。
ホームは何れも全長は20m車10両を越えているようです。

先述したとおり駅舎側の1番ホームは大湊線(大湊・下北方面)が発着。

1番ホームと2番ホームの間に敷かれた線路は「上り2番線」。
2番ホームは「上り1番線」で、現在は青い森鉄道線の上下列車、JR大湊線が発着します。
ホーム向かいの3番ホームは「上り本線」で、現在は青い森鉄道線の上り列車(目時・八戸方面)が発着。

3番ホームの向かいにある4番ホームは「下り本線」で、青い森鉄道の下り列車(青森・浅虫温泉方面)が発着。
5番ホームは「下り1番線」で、2022年3月12日ダイヤ改正後は585M(八戸17:13始発・青森行き普通列車)の8分間停車に使用するのみとなっています。
そして以前は駅裏に向かって下り2番線、下り3番線、下り4番線、下り5番線、南部縦貫鉄道線と続きましたが、現在は保守用車の留置線として2本の側線が残るのみです。



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跨線橋の手前には「打返シ」と書かれたスイッチがあります。
おそらく国鉄時代に列車扱いの運転主任が使っていたんでしょうけど、出発指示合図器とは違う物なんでしょうか?

ちなみに首都圏の鉄道ファンの間では、車掌が発車メロディのスイッチを一旦切って、「ドアが閉まります」という自動放送が流れ出したら再び発車メロディを鳴らす行為を「打ち返し」と呼んでいます。
もしかすると野辺地駅の出発指示合図器も発車ベルが鳴り終わると自動放送がかかる設定になっていて、運転主任が打ち返しを毎回行なうように作業内規を定めていたのかも?



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2・3番線ホームにある待合室。
リフォームで外壁にガルバリウムを張っていますが、それでも古さを隠せていないですね。
西側の出入口は板で塞がれています。



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室内の様子。
内装はリフォームにより綺麗な状態です。
真新しいベンチが左右にズラリと並びます。



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こちらは4・5番ホームの待合室。
コンクリート造りで特にリフォームは施していません。



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室内の様子。
ベンチは新しいですが壁や床は煤けていますね。



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2番ホームから駅舎(駅本屋)を眺めた様子。



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閉鎖中の1番ホームはご覧の通りもぬけの殻です。



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駅舎のホーム側には「駅そばパクパク」のラッチ内カウンターと、カーテンを閉めた状態の出札窓口があります。
出札窓口の方は窓枠や棚が比較的新しく、おそらくはJR大湊線と青い森鉄道線の乗り継ぎ用に新設したのでしょう。
東北本線八戸~青森間の第三セクター化当初、野辺地駅では乗換改札をしていたそうですからね。
しかし乗換改札が解消された今は、1番ホームの出札窓口も無用の長物と化しています。



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2番ホームから廃止済みの野辺地駅貨物扱所を眺めた様子。
貨物扱所の手前には貨物ホームが残っています。



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3番ホームに停車した青い森703系。



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ホーム上の駅名標。






※写真は全て2022年5月1日撮影
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最終更新日 : 2022-06-04

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