2017年10月1日より長期休館中の札幌市交通資料館。
その敷地は公道によって分断されており、住所も南区真駒内東町1丁目の1番地、2番地、3番地に分かれています。
このうち2番地は札幌市電の静態保存車両を集めたコーナーとなっており、2022年2月19日には親子電車のM100形M101号車が搬入されました。
さて、そんな2番地には計11両(連接車2連1本を含む)の市電車両が展示されています。
大きく分けると客車が8両、除雪車が3両です。
展示車両全体で最古参に当たるのはブルーム式排雪車の雪1形雪8号車(1951年製)。
客車に絞ると600形601号車が1949年製で最古参となります。
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600形は1949年~1951年の3年間に渡り、計20両が製造された半鋼製車(鋼板と木造を組み合わせた車両)です。
元々はフロントガラスを3枚窓とし、乗降口を前後に配置していました。
それが1960年、前面窓をHゴム固定の1枚窓に改造。
更に1962年、後側のドアを埋めて車体中間に両開きドアを新設し、容姿が大きく変わりました。
しかし張り出したウインドシル・ウインドヘッダーや、木製のドアや窓枠はほとんど手を加えていません。
個人的にはこの中途半端に近代化した姿が結構好きですね。
札幌市電の主力車種として市内各方面を走りましたが、大規模な路線縮小により1971年12月を以って全車が引退。
1両だけ解体を免れ、交通資料館にて1975年5月のオープン当初から展示されています。
ところで静態保存車両の車号は「601号車」となっているのですが、実は交通資料館での展示に際し改番しているのです。
本来の車号は「615号車」で、1950年に日本車両製造㈱が製造した2次車なんですね。
保存車両はトップナンバーが良いと考えられていたのでしょうか?
確かに他の形式を見ても、320形は321号車、D1040形はD1041号車、A800形はA801編成、プラウ式排雪車の雪10形は雪11号車・・・といった具合にトップナンバーを集めています。
でも全ての車両をトップナンバーにしているかと言えば実はそうでもなく、先述した雪1形は雪8号車を展示していますし、1番地の屋内展示室に安置していた10形は22号車なんですよね。
ならば無理に改番しなくても良かったのでは・・・?
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※写真は2022年2月20日撮影
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最終更新日 : 2022-02-28