タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2020-05-28 (Thu) 23:03

雲助車掌の天国地獄!? 京浜東北線で見かけた乗務鞄

雲助車掌の天国地獄3

かれこれ6年も前の話になりますが、この頃は総武線沿線に住んでいました。
日頃の疲れを癒そうと休日の朝早くから横浜へ繰り出し、横浜線の205系を乗り回した帰りに京浜東北線を利用。
当時のJR東日本では、まだE233系が最新鋭の通勤電車として増備されていましたね。
京浜東北線では209系が全て置き換えられてから4年が経過し、まもなく横浜線にもE233系6000番台が投入されようとしていました。



雲助車掌の天国地獄

南浦和行き快速が停車し大船方のクハ車に乗り込むと、乗務員室に傷だらけの乗務鞄が置かれているのを発見しました。
傷ところか穴までぽっかり開いているようなボロボロっぷりです。
持ち主の車掌さん(見るからに50代のベテラン)がクルマ好きなのか、客室に向けた底にはネッツトヨタ湘南や日産プリンス神奈川のステッカーが貼られています。
しかもステッカーに挟まるように、白抜きで「雲助車掌の天国地獄」という謎の文言を示していました!

「雲助」とは江戸時代の宿場町で、荷物の運搬や“駕籠かき”を生業にした無宿人を指しています。
一定の場所に留まらず、雲のように各地をさまよう事から生まれた言葉だそうな。
現代社会においても時として、タクシーやトラックの運転手を「雲助」と呼ぶ人が見られますが、職業差別的な表現として物議を醸したケースもあります。



雲助車掌の天国地獄2

この文言も自動車関連が元ネタかも知れないな・・・と目星を付けて調べてみると、「雲助えさ屋の天国地獄」なるワードに辿り着きました。
早い話がデコトラのデカールに書かれた文言の一種で、京都府綴喜郡宇治田原町の「みやこ鮮冷」や、宮城県気仙沼市の「まことや鮮冷」といった運送業者のトラックに貼られているのを確認できます
「えさ屋」はトラック業界用語でありまして、主に養殖魚の餌となる小魚や、遠洋漁業で釣り針に付ける餌を運ぶ業者を意味します。
みやこ鮮冷さん、まことや鮮冷さんも漁業用の餌を運送する「えさ屋」だそうで、「雲助」をも敢えて自称しデコトラに掲げていたんですね。

そして乗務鞄にデカールを施した車掌さんも、おそらくはデコトラ乗りの「えさ屋」にあやかり、日頃からスカイブルーの通勤電車に乗務して首都圏を南北に縦断するご自身を「雲助車掌」と称したのだと見受けました。
6年経った今でも、この乗務鞄を時たま思い出しますw


※写真は全て2014年1月26日撮影
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最終更新日 : 2020-05-28

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