タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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2019-09-27 (Fri) 23:30

キハ40系「山紫水明」シリーズの「山明号」と白服車掌

さんめい922-1

2018年に計4両が登場した「北海道の恵み」シリーズは現場の検修員達が提案し北海道150周年事業とタイアップしたものでした。
そして今回、山明号と紫水号の2両を導入する事となった「山紫水明」シリーズは、人気を集める「北海道の恵み」に本社の非現業社員が触発されて企画設計したといいます。
「北海道の恵み」と同様、イベント列車としても普通列車としても走るバイプレーヤーですが、客室デザインは更にグレードを高めています。

山明号の営業運転開始は一般公開から6日後の2019年9月13日で、のっけから何と団体臨時列車として函館本線ニセコ~札幌間を一往復しました。
その後は更に5日間のブランクを経て、9月19日の函館本線923D(札幌6:00始発・旭川行き普通列車)より定期列車にも充当されるようになりました。
以降は連続して下り923Dに始まる札幌~旭川間の運用に入っているとの情報を得たので、私も9月22日の早朝に初乗車を目論んで白石駅へと足を運びました。


JR北海道 国鉄 キハ40系 キハ40形 苗穂運転所 キハ40-1790
さんめい922-2

定刻通り6:08、濃緑を基調とした塗装のヨンマルが白石駅に入線。


キハ40系 キハ40形 旭川車掌所 盛夏服 制服
さんめい922-3

山明号と共に2連を組むのはJR北海道色のキハ40-822。
滝川駅まではツーマン運転なので最後尾には車掌が乗務します。


キハ40系 キハ40形 旭川車掌所 盛夏服 制服 旭川車掌区
さんめい922-5

実は何としても9月中にツーマン運転の山明号を狙いたいと思っていましてね。
何故かと言えば、JR北海道の盛夏服期間は毎年6月1日~9月30日で、残り1週間程度しか猶予が無かったからです。
更に詳しく言いますと、函館本線923Dは前日に札幌~旭川間の特急乗務をこなし、札幌で1泊した旭川車掌所所属の車掌が自所への帰還を兼ねて乗務するんですね。
つまり国鉄時代のカレチ(客扱専務車掌)からの伝統である、白い盛夏服を着て普通列車に乗り込む訳です。
ここ最近、道外のJR線では車掌の白服が淘汰されつつあり、今やJR北海道とJR東日本の2社でしか着用されなくなっています。
しかもJR東日本に関しては2008年度を以って在来線での着用を廃止しており、新幹線の車掌しか袖を通す事はありません。
もはや貴重になってしまった白服姿の車掌と山明号のツーショットをどうしても撮りたい!
そう願って来てみれば、山明号は車掌の乗り込む最後尾ではなく、先頭に出ており少し残念・・・。
でも滝川駅での停車中にワンマン運転切り替えの引き継ぎを行うから、まだチャンスはあると考えて乗車する事にしました。



さんめい922-6

定刻通り6:08、白石駅を出発。
923Dは夜勤明けの会社員や札幌の街中でオールを楽しんだ酔い客の利用が多く、日曜日の早朝でもそこそこの乗車率です。
マホガニー材を張ったレトロ風のインテリアに対し、疲れ切った表情の乗客・・・。
観光列車の非日常と始発列車の日常が重なり合う、何とも奇妙な光景が車内に広がります。


山明号 キハ40-1790 座席 クロスシート
さんめい922-8

森林公園駅、大麻駅、野幌駅で多くの客が下車し、車内は次第に空いてきました。
向かいのクロスシートが空席になったので撮影。
苗穂工場での展示に関する記事では「テーブルは常設としているようだ」とお伝えしましたが、何と着脱可能でした!
記事をお読みの皆様には大変失礼致しました。



さんめい922-9a

6:26、野幌~高砂間の高架線を走行中に車窓を撮影。
2011年10月の高架化後も沿線には地平線時代の鉄道林が残されていましたが、江別市の再開発事業が進行するにつれ伐採されてしまいました。



さんめい922-7

高砂駅を出る頃にはすっかり車内はガラガラに。
豊幌を過ぎて岩見沢市に入ってからは、幌向駅、上幌向駅と相次いで部活の朝練に通う高校生が乗り込んできます。
車掌の肉声放送も丁寧でグッド!
この車掌さんはキハ183系時代の特急サロベツに乗車した時、着駅案内の度に「ご案内致します」と必ず前置きを入れていたなあ・・・と思い出したり。
例えば「ご案内致します。まもなく美深に到着致します。お出口は左側です」といった具合に案内放送をかけるのです。
次駅まで長距離を走る特急列車ですと、駅名を告げる前に「ご案内致します」と一呼吸置いてもらう方が聞き逃し防止になってありがたいんですよね。
今や「サロベツ」は運行区間縮小に伴いキハ261系の充当となり、「オホーツク」も函館運輸所から転属したキハ183系に自動放送装置が付いているので、かつての肉声オンリーの車内放送を楽しめなくなりました。
肉声放送の方が車掌一人一人の個性が出て面白いですよね。


キハ40-1790 苗穂運転所 山紫水明シリーズ 山明号 岩見沢駅
さんめい922-10

6:55、岩見沢駅7番線に到着。
ここでは先行する特急ライラック1号(7:00発)を待ち合わせるため、7分間の停車となります。
ホームに部活通いの高校生が溢れる中、私も一旦下車して山明号を撮影します。


キハ40-1790 苗穂運転所 山紫水明シリーズ 山明号 岩見沢駅
さんめい922-11

跨線橋の階段に上り、やや俯瞰する構図で。


キハ40-1790 苗穂運転所 山紫水明シリーズ 山明号 岩見沢駅
さんめい922-11a

使い古した旭川行きのサボも、付ける車両の塗装が変わると新鮮に映りますね。


キハ40-1790 苗穂運転所 山紫水明シリーズ 山明号 客室 車内
さんめい922-12

部活通いの高校生が下車すると、車内はご覧の通りの空き具合です。
何年か前、平日に923Dに乗った時は通勤客も乗り込んで座席はまあまあ埋まっていましたね。


キハ40-1790 苗穂運転所 山紫水明シリーズ 山明号 客室 車内
さんめい922-13

苗穂工場の一般公開では見られなかったデッキとの仕切り扉もチェック。
天井と同様に白く塗装されています。


キハ40-1790 車内改札 山紫水明シリーズ 山明号 客室 車内 旭川車掌所
さんめい922-14

ライラック1号が先発した後、定刻通り7:02に岩見沢駅を出発。
岩見沢以北は券売機未設置の無人駅が多くなるため、駅を出る度に車掌は車内改札で行ったり来たり。
客室のレトロ風インテリアに、車掌の白い盛夏服が良く映えます。



さんめい922-15

道内有数の稲作地帯である空知地方をひた走り、沿線には水田が広がります。
茶志内~奈井江間には新砂川農協奈井江支所の「新すながわライスターミナル」が建っており、外壁にはでかでかと「中心蔵」の3文字を掲げています。
実はお隣の砂川市には北泉岳寺という浄土宗の寺院がありまして、そのお寺では東京の曹洞宗泉岳寺から許可を得て赤穂浪士四十七士を祀っているんですね。
北泉岳寺では毎年、赤穂浪士が吉良邸に討ち入った12月14日に「北海道義士祭」を開催し、義士の装束を纏った人々が街中を練り歩きます。
一方、ライスターミナルは収穫した米を集荷する調整・貯蔵拠点であり、忠臣蔵をもじって「中心蔵」という愛称を付けた訳ですね。
外壁には右手に日の丸の扇子、左手におにぎりを携えた武士の姿も描かれており、函館本線の車窓からも大変目立つ存在です。
いつか中心蔵と山明号のツーショットも狙ってみたいなあ・・・。

茶志内駅までの間、乗り込んでくる客はごく少数でしたが、奈井江駅では砂川・滝川方面に向かう地元住民が多く乗車。
続く砂川駅でも高校生の集団が乗り込み、滝川への道中が一気に華やいできました。



さんめい922-16

そして7:51、滝川駅7番線に到着。
北海道クリーン・システム㈱滝川作業所の清掃員が、ヘルメット・安全ベストを着用して線路に降りていきました。


北海道クリーン・システム㈱滝川作業所 滝川駅 山紫水明シリーズ 山明号
さんめい922-17

一方、ホーム上では通常の清掃作業服を着た清掃員が、乗降口横の小さなサボ受けに「ワンマン 前乗・前降」と書かれたサボを差し込んでいきます。
ヘルメット着用の清掃員も同様のサボを差し込むために線路に降りた訳ですね。


キハ40-1790 盛夏服 山紫水明シリーズ 山明号 白服 制服 旭川車掌所
さんめい922-19

到着から2分ほど経つと車掌が行路表を持って先頭までやって来ました。
滝川駅からワンマン運転に切り替わるため、運転士に業務の引き継ぎをするんですね。


キハ40-1790 盛夏服 山紫水明シリーズ 山明号 白服 制服 旭川車掌所
さんめい922-19a

白石駅から乗車して1時間45分ほど、ようやく白服車掌と山明号のツーショットをカメラに収められました。


キハ40-1790 盛夏服 山紫水明シリーズ 山明号 白服 制服 旭川車掌所
さんめい922-20

本当は開扉から出発監視に至るまで、山明号の乗務員室で行う様子を記録したかったんですけどね。
乗務員室扉が開いていないと物足りない気分ですが、それでも近頃の気温低下でバッチリ上着を着ていたので良しとしましょう。
折り返し列車を狙うにもこの日は雲が濃い割に日差しが強く、折り返し列車の走る時間帯には逆光に悩まされるので諦めました。



さんめい922-21

7:54、真向かいの6番線に特急オホーツク1号が入線。



さんめい922-22

特急オホーツクの担当は923Dと同じ旭川車掌所です。
JR北海道の盛夏服期間は職種に関係なくクールビズの実施を伴うため、2人ともノーネクタイです。
923Dの車掌も閉扉に立ち会い、2人一緒に「車側灯滅灯よし!」と指差称呼をしていました。
ちなみにJR北海道では何故か車側灯(しゃそくとう)の事を「しゃがわとう」と読みます。


キハ40-1790 盛夏服 山紫水明シリーズ 山明号 白服 制服 旭川車掌所
さんめい922-23a

7:55、オホーツク1号を見送ると車掌は最後尾の乗務員室へと移動。
滝川~旭川間はワンマン運転ですが、車掌は旭川車掌所に帰るため便乗移動をするのです。
先刻まで乗務していた列車に便乗・・・というのも妙な話ですけどね。
たまに営業活動に熱心な車掌がいて、ワンマン運転区間でも足繁く客室を巡回して車内補充券を発行しています。


国学院大学北海道短期大学部 國學院大學北海道短期大学部 山明号 キハ40-1790
さんめい922-23

滝川市内には國學院大學の北海道短期大学部があり、滝川駅構内にも広告看板が立っています。
國學院の看板と山明号のヘッドマークを一緒に撮影。



さんめい922-24

ホームで山明号にシャッターを切り続けているのは私だけでしたが、窓越しに車内を覗くと旅行者がチラホラと見られました。



さんめい922-25

発車時刻が近づき、出発現示が出ました。
運転士はカメノコの体制でホーム上を中止し、車掌スイッチを扱います。



さんめい922-27

7:58、923Dが旭川駅に向けて出発。
一仕事終えた車掌は最後尾の運転席に座り、旭川までの1時間弱を静かに過ごします。


※写真は全て2019年9月22日撮影
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最終更新日 : 2019-09-27

サンメイ号・・・ * by らんちゃん
私も明日、今回ご紹介していなかった駅で、捕獲できたらいいなーと、もくろんでますが、どうなるやら。まずは早く寝なきゃというところかしら?(笑)

No Subject * by 叡電デナ22
>らんちゃんさん

どうも、こんばんは。
返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

山明号は先週土曜に旭川へ行かなかったようですが、日曜は札幌~旭川間を走っているのを確認できましたね。
私も29日の昼過ぎに旭川から戻ってきたところを光珠内駅で撮影しました。

今のところは札沼線にも乗り入れておらず、札幌~旭川間の定期列車への充当が続いていますので、この辺りで狙うのが得策かと思われます。

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サンメイ号・・・

私も明日、今回ご紹介していなかった駅で、捕獲できたらいいなーと、もくろんでますが、どうなるやら。まずは早く寝なきゃというところかしら?(笑)
2019-09-28-00:29 * らんちゃん [ 編集 * 投稿 ]

叡電デナ22 No Subject

>らんちゃんさん

どうも、こんばんは。
返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

山明号は先週土曜に旭川へ行かなかったようですが、日曜は札幌~旭川間を走っているのを確認できましたね。
私も29日の昼過ぎに旭川から戻ってきたところを光珠内駅で撮影しました。

今のところは札沼線にも乗り入れておらず、札幌~旭川間の定期列車への充当が続いていますので、この辺りで狙うのが得策かと思われます。
2019-10-01-23:26 * 叡電デナ22 [ 編集 * 投稿 ]