タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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Top Page › Archive - 2023年03月
2023-03-29 (Wed)

石巻線石巻駅[2] 石ノ森章太郎の聖地「マンガッタン」の最寄り駅

石巻線石巻駅[2] 石ノ森章太郎の聖地「マンガッタン」の最寄り駅

前回記事はこちら。引き続き宮城県は石巻市鋳銭場にある、JR東日本の石巻(いしのまき)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史は既に書いたとおりです。今回からは駅舎の内外を見ていきましょう。現在の駅舎は仙北軽便鉄道をルーツとする「汽車駅」に増築を施したものです。正面玄関は南面に2ヶ所あり、このうち西側の玄関がコンコースの出入口となっています。玄関アーチには「002」ことジェット・リンクの姿が!石ノ森章太郎先...

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2023-03-26 (Sun)

石巻線石巻駅[1] 「汽車駅」と「電車駅」に分かれた港町のテルミニ

石巻線石巻駅[1] 「汽車駅」と「電車駅」に分かれた港町のテルミニ

宮城県は石巻市鋳銭場にある、JR東日本の石巻(いしのまき)駅。県内第二の都市・石巻の中心街に置かれた駅で、石巻線を所属線とし仙石線も乗り入れています。石巻は北上川の河口に開けた港町で、仁徳天皇の時代は伊寺水門(いしみなと)と呼ばれていたそうです。この伊寺水門が転訛し、現在の地名である「石巻」になったのだろうと言われています。1623年、仙台藩主・伊達政宗は石巻を海陸要衝とするべく、川村孫兵衛重吉に北上川...

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2023-03-24 (Fri)

「理容の公園軒」を横切る札幌市電M101号車

「理容の公園軒」を横切る札幌市電M101号車

札幌市中央区南11丁目西7丁目にある山鼻線の中島公園通電停。外回りホームの傍には「理容の公園軒」という床屋がありました。水色の外壁が爽やかな木造2階建てのレトロな店舗でした。公園軒は1936年創業の老舗理髪店。その名が示すとおり至近に札幌のオアシス・中島公園があり、当地で86年もの長きに渡り営業を続けてきました。しかし札幌市が山鼻線の軌道改良工事に合わせ、西7丁目通の拡幅工事を実施するため、公園軒も立ち退き...

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2023-03-21 (Tue)

仙石線高城町駅[2] 単線区間に置かれた仙石東北ラインの分岐点

仙石線高城町駅[2] 単線区間に置かれた仙石東北ラインの分岐点

前回記事はこちら。引き続き宮城県は宮城郡松島町高城字元釜家にある、JR東日本の高城町(たかぎまち)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史と木造駅舎については既に書いたとおりです。今回はプラットホームを見ていきましょう。1面2線の島式ホーム。駅舎側が1番線で下り列車(石巻・女川方面)、駅裏側が2番線で上り列車(仙台・あおば通方面)が発着します。ホームの南西側(あおば通方)に駅舎と繋がる構内踏切を設けていま...

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2023-03-19 (Sun)

仙石線高城町駅[1] 仙台藩が造成した領内最初の塩田

仙石線高城町駅[1] 仙台藩が造成した領内最初の塩田

宮城県は宮城郡松島町高城字元釜家にある、JR東日本の高城町(たかぎまち)駅。日本三景として有名な景勝地・松島の北方に位置する住宅街の駅です。付近には宮城県立松島高校があり、平日は多くの高校生が通学に利用します。仙台藩主・伊達政宗は1620年8月、領内に塩田が無く他藩から塩を購入している現状を問題視し、長州浪人・縄田三郎左衛門を召抱え塩田開発を命じました。三郎左衛門のいた長州藩は「防長三白」と言うほどに、...

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2023-03-15 (Wed)

室蘭本線栗山トンネル 豪雨が招いた崩落事故と単線化

室蘭本線栗山トンネル 豪雨が招いた崩落事故と単線化

JR北海道の室蘭本線栗山~栗丘間。夕張郡栗山町と岩見沢市栗沢町の境界には丘陵が聳え、そこに2本の鉄道トンネルが引かれています。その名も「栗山トンネル」と「新栗山トンネル」。栗山トンネルは北海道炭礦鉄道が建設したもので、1892年8月1日の鉄道開業に伴い供用を開始しました。対して新栗山トンネルは1969年9月22日、輸送力増強を期した栗山~栗丘間の複線化に伴い貫通。在来の栗山トンネルを下り線、新栗山トンネルを上り線...

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2023-03-13 (Mon)

室蘭本線栗丘駅 トンネル工事の作業員が集まった「久樽市街」

室蘭本線栗丘駅 トンネル工事の作業員が集まった「久樽市街」

空知管内は岩見沢市栗沢町栗丘(旧:空知郡栗沢町字栗丘)にある、JR北海道の栗丘(くりおか)駅。栗沢市街から南に3.9km離れた農村の駅です。かつて当地はアイヌ語で「クッ・タル・シ」(和訳:イタドリの群生する所)といい、和人達も漢字を当てて「久樽」(くったり)と呼んでいました。そんな久樽の開拓が始まったのは1889年4月の事。札幌で造り酒屋を経営していた柴田與次右衛門(石川県能登出身)が、杣人から「久樽が肥沃地...

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2023-03-11 (Sat)

【苫小牧】白鳥アリーナの整氷車/保線会社「蒼建軌道工業」が倒産

【苫小牧】白鳥アリーナの整氷車/保線会社「蒼建軌道工業」が倒産

胆振管内は苫小牧市若草町2丁目にある「白鳥王子アイスアリーナ」。室蘭本線苫小牧駅から徒歩11分という好立地の屋内競技場です。元々の名称は「白鳥アリーナ」ですが、苫小牧に工場を構える王子製紙の親会社・王子ホールディングスがネーミングライツを取得し、2015年4月1日より現在の名称となりました。このネーミングライツは4年契約で、2019年4月1日の契約更新により2023年3月31日まで延長しています。当施設はアジアリーグア...

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2023-03-08 (Wed)

室蘭本線栗沢駅[2] 万字線の保線を担った「追分保線区栗沢保線支区」

室蘭本線栗沢駅[2] 万字線の保線を担った「追分保線区栗沢保線支区」

前回記事はこちら。引き続き空知管内は岩見沢市栗沢町北本町(旧:空知郡栗沢町本町)にある、JR北海道の栗沢(くりさわ)駅を取り上げましょう。既に述べたとおり当駅は滋賀県人達の「必成社農場」で主監を務めた西田市太郎(後の思想家・西田天香)が、北海道炭礦鉄道に粘り強く請願して開設に漕ぎ着けました。今回はプラットホームの様子を見ていきましょう。ホーム側から駅舎を眺めた様子。少し「くの字」に折れ曲がっています...

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2023-03-05 (Sun)

室蘭本線栗沢駅[1] 農地不足の滋賀県人が活路を見出した「必成社農場」

室蘭本線栗沢駅[1] 農地不足の滋賀県人が活路を見出した「必成社農場」

空知管内は岩見沢市栗沢町北本町(旧:空知郡栗沢町本町)にある、JR北海道の栗沢(くりさわ)駅。2006年3月26日付で岩見沢市に編入された自治体・栗沢町の中心街にある駅です。中心街は本町・東本町・西本町・南本町・北本町の5町域から成り、街中をうねるように最上川が流れています。本町にはJAいわみざわ栗沢支所があり、同敷地内では「Aコープ栗沢店」と「100円ショップワッツウィズ栗沢Aコープ店」が営業中です。南本町には...

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2023-03-04 (Sat)

閉店迫る「4プラ」を横切った札幌市電M101号車

閉店迫る「4プラ」を横切った札幌市電M101号車

石狩管内は札幌市中央区南1条西4丁目。南1条通と札幌駅前通の交差点には「4丁目プラザ」という地下2階・地上9階建ての商業施設がありました。人呼んで「4プラ」。札幌市営地下鉄南北線の開業より3ヶ月前、1971年9月3日にファッションビルとして開業しました。地下2階は大通駅と直結。交差点向かいの札幌三越や札幌パルコと並び、ランドマーク的存在として50年もの長きに渡り親しまれてきました。しかし老朽化によって耐震強度が不...

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