タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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Top Page › Archive - 2023年02月
2023-02-28 (Tue)

北海道新幹線「札幌車両基地」2023年6月着工/追悼・岡田徹さん

北海道新幹線「札幌車両基地」2023年6月着工/追悼・岡田徹さん

『北海道新聞』2023年2月25日付朝刊第33面より引用当ブログで既に取り上げたとおりですが、JRTT(鉄道・運輸機構)は北海道新幹線の電留線を苗穂に建設する計画を立てています。その名も「札幌車両基地」。2030年度の延伸開業を目指す新函館北斗~札幌間の終端に、約1.3kmの高架橋を建設して車両の滞泊、折り返し検修に使う計画です。ただし北海道新幹線は車両の配置箇所を既存の函館新幹線総合車両所のみとし、延伸開業後の札幌に...

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2023-02-26 (Sun)

【栗沢駅近く】炭鉱トロッコとシロクニ飾る「醤油屋本店・別館おとん食堂」

【栗沢駅近く】炭鉱トロッコとシロクニ飾る「醤油屋本店・別館おとん食堂」

空知管内は岩見沢市栗沢町北幸穂(旧:空知郡栗沢町北幸穂)にある「醤油屋本店・別館おとん食堂」。国道234号線に面し、ひっきりなしに自動車が出入りする人気ラーメン店です。室蘭本線栗沢駅から徒歩16分で辿り着きます。敷地内の建物は「醤油屋本店」と「別館おとん食堂」の2棟に分かれています。前者は暖簾こそ出しているものの、実際は閉鎖状態。玄関引き戸には「お食事のお客様へ 隣りのおとん食堂へお願いします」との但し...

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2023-02-24 (Fri)

室蘭本線志文駅[2] 万字線の中継ヤードと保線会社の「猪股組」

室蘭本線志文駅[2] 万字線の中継ヤードと保線会社の「猪股組」

前回記事はこちら。引き続き空知管内は岩見沢市志文本町1条4丁目にある、JR北海道の志文(しぶん)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史と駅舎待合室の様子については既に書いたとおりです。「鉄道の町・岩見沢」の南方に位置し、中津軽からの入植者・三浦伊次郎が誘致に尽力した志文駅。今回はプラットホームなど諸施設を見ていきましょう。ホーム側から簡易駅舎を眺めた様子。左の大きな窓は駅事務室、右の小さなドアはトイレ...

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2023-02-22 (Wed)

室蘭本線志文駅[1] 駅を誘致した津軽人・三浦伊次郎と炭鉱の万字線

室蘭本線志文駅[1] 駅を誘致した津軽人・三浦伊次郎と炭鉱の万字線

空知管内は岩見沢市志文本町1条4丁目にある、JR北海道の志文(しぶん)駅。かつて約2,000人もの国鉄職員が暮らした「鉄道の町・岩見沢」の南方にある、稲作地帯の市街地に置かれた駅です。地名の由来はアイヌ語の「シュプン・ペッ」だといい、和訳すると「ウグイの川」となります。具体的には現地を流れる幌向川を「ウグイの川」と呼んでいたのでしょう。志文における開拓の端緒は1889年、市来知集治監が岩見沢駅より夕張炭鉱に通...

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2023-02-19 (Sun)

飯坂線平野駅 農協の最寄り駅だが貨物営業の実績なし

飯坂線平野駅 農協の最寄り駅だが貨物営業の実績なし

福島県は福島市飯坂町平野字堂ノ前にある、福島交通の平野(ひらの)駅。「堂ノ前」という住所が表すとおり、駅の隣には東屋沼神社があります。東屋沼(あずまやぬま)神社の創祀年代は不明。社名が表すとおり東屋(吾妻山)の沼(雷沼)を祀った、または東征の折に蝦夷を討った日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀ったという説があります。927年に編纂された『延喜式神名帳』には「陸奥国信夫郡 東屋沼神社 名神大」の記載があ...

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2023-02-17 (Fri)

福島駅2・3番線ホームにある「下り運転室」

福島駅2・3番線ホームにある「下り運転室」

以前に福島駅構内北側の信号扱所を取り上げましたが、実は在来線2・3番線ホームにも運転取扱業務に関連した建築物があります。年季の入った木造平屋で結構大きめ。玄関には「下り運転室」との表札を掲げています。一般的に「運転室」と言えば、鉄道車両の乗務員室を思い浮かべる事でしょう。しかし駅の運転室は車両そのものを運転するのではなく、操車・連結作業・列車扱いといった業務を担当する駅員達の詰所です。駅によっては「...

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2023-02-14 (Tue)

飯坂線五郎兵衛踏切 魚沼宇水に激似の踏切警報機

飯坂線五郎兵衛踏切 魚沼宇水に激似の踏切警報機

福島県は福島市飯坂町平野字道添にある、福島交通の五郎兵衛(ごろべえ)踏切。前回記事で紹介した医王寺前駅の北側にあります。踏切名称の「五郎兵衛」とは大鳥城主・佐藤基治の重臣であった大越五郎兵衛義持の事です。五郎兵衛踏切から約77m東方には大越五郎兵衛義持の居宅だった「五郎兵衛館跡」があります。1189年、源頼朝が奥州平泉の藤原泰衡を討つべく侵攻。五郎兵衛は石那坂で頼朝の軍勢を迎え撃つも敗北し、程なくして大...

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2023-02-12 (Sun)

飯坂線医王寺前駅 飯坂領主・佐藤一族の菩提寺

飯坂線医王寺前駅 飯坂領主・佐藤一族の菩提寺

福島県は福島市飯坂町平野字道添にある、福島交通の医王寺前(いおうじまえ)駅。その名の通り、真言宗豊山派に属する寺院「瑠璃光山医王寺」の最寄り駅です。医王寺は826年に開基された由緒ある寺院で、薬師如来の別名である「医王」を寺号としています。奥州藤原氏の一門にして飯坂の領主であった佐藤一族の菩提寺でもありました。境内には源平合戦において源義経の身代わりとなり、壮絶な死を遂げた佐藤継信・忠信兄弟の墓があ...

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2023-02-10 (Fri)

留萌本線秩父別駅 東西に分割して開拓を進めた屯田兵村

留萌本線秩父別駅 東西に分割して開拓を進めた屯田兵村

空知管内は雨竜郡秩父別町秩父別(旧:雨竜郡秩父別町26区)にある、JR北海道の秩父別(ちっぷべつ)駅。寒地稲作の盛んな秩父別町の中心街に置かれた駅です。農業の町に相応しく駅前にはJA北いぶき(北いぶき農業協同組合)の農業倉庫が密集し、同農協の営農販売事務所や米穀乾燥調製貯蔵施設「いなほの鐘」も建っています。少し離れていますが本所ビルや農機整備センター、生産資材事務所もあります。そんな農協の一大拠点をひと...

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2023-02-04 (Sat)

留萌本線北秩父別駅 屯田兵村の追給地に置かれた朝礼台

留萌本線北秩父別駅 屯田兵村の追給地に置かれた朝礼台

空知管内は雨竜郡秩父別町秩父別(旧:雨竜郡秩父別町6条1丁目)にある、JR北海道の北秩父別(きたちっぷべつ)駅。秩父別の中心街から北へ約2km離れた稲作地帯に置かれた駅です。当駅付近から雨竜川にかけて、支流である秩父別川が線路に沿って流れています。南方には町営の除雪ステーションがあり、町内における道路除雪の拠点となっています。秩父別町史編さん委員会(1987)『秩父別町史』p.209より引用北秩父別駅の界隈は開拓時...

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