前回記事はこちら。引き続き岩手県は八幡平市荒屋新町(旧:二戸郡安代町字荒屋新町)にある、JR東日本の荒屋新町(あらやしんまち)駅を見ていきましょう。駅の大まかな歴史と待合室は第1回、駅舎の風除室とプラットホームは第2回で取り上げました。今回も駅構内の見所を取り上げましょう。花輪線の下り始発列車1923D(盛岡5:00始発・大館行き)は、早朝に盛岡駅から荒屋新町駅まで4両編成で運転されます。終点の大館駅まで向かう...
タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-
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前回記事はこちら。引き続き岩手県は八幡平市荒屋新町(旧:二戸郡安代町字荒屋新町)にある、JR東日本の荒屋新町(あらやしんまち)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史は既に取り上げたとおりで、花輪線の中核だった荒屋新町は多くの国鉄職員が暮らし「鉄道の町」と呼ばれていました。今回は待合室から改札口を進み、ラッチ内に足を踏み入れましょう。改札口とプラットホームの間には、防寒のため風除室を設けています。頭上...
岩手県は八幡平市荒屋新町(旧:二戸郡安代町字荒屋新町)にある、JR東日本の荒屋新町(あらやしんまち)駅。かつての自治体「安代町」の中心部に置かれた駅です。安代町は2005年9月1日の3町村合併まで存在。町内全域が奥羽山脈系の山々に囲まれており、江戸時代には鹿角街道が東西に貫く交通の要衝として栄えました。この鹿角街道は南部藩鹿角郡の鉱山から産出された金や銅を、牛馬を使い城下町・盛岡まで輸送する重要な道路でし...
石狩管内は札幌市東区北6条東13丁目にある、JR北海道の苗穂工場。その構内には「北海道鉄道技術館」というJR北海道唯一の企業博物館があります。鉄道技術館は1987年4月の分割民営化に伴い、北海道における鉄道技術の歴史と文化を後世に伝える展示施設として開設されました。当初は苗穂工場の直営だった鉄道技術館ですが、2009年12月1日からは(一財)JR北海道文化財団が運営を継承。毎月第2・第4土曜日の13:30~16:00に開館し、老若...
石狩管内は札幌市東区北6条東13丁目にある、JR北海道の苗穂工場。ここは車両の解体を伴う全般検査・重要部検査など大掛かりな製修工事を行なう車両工場です。「製修」とは国鉄時代から使われている言葉で、「車両や同部品の解体・製作・艤装などの作業と、これらに付随する検査設備の運転操作及び器具・工具の整備」を意味します。苗穂工場では約600人が働いており、このうち約半数がJR北海道のプロパー社員(事務・検修)で、もう...
苗穂工場の構内西側、25番線の脇には標準軌(1,435mm)の試験線が敷かれており、その上に「トレイン・オン・トレイン」の試作車が佇んでいます。トレイン・オン・トレインはJR北海道が2004年から研究してきた新幹線用の貨物車両です。2015年末の北海道新幹線開業を目指す中でネックとなったのが、在来線との共用区間となる青函トンネルの存在でした。仮に青函トンネル内で新幹線が260km/h(※当時想定の最高時速)、在来線貨物列車が1...
日本で数少ない馬車軌間(線路幅1,372mm)を採用している函館市電。かつては総距離17.9kmの路線網を構成していましたが、モータリゼーションに圧され1978年11月1日から廃線を重ねました。路線縮小の末、1993年4月1日には現行の4路線10.9kmにまで圧縮しました。4路線の内訳は本線2.9km、湯の川線6.1km、宝来・谷地頭線1.4km、大森線0.5kmで、実際には2番(函館どっく~湯の川間)と5番(谷地頭~湯の川間)の2系統を運行しています...
2022年11月6日、苗穂駅自由通路から苗穂工場の構内西側を眺めてきました。手前に留置されていたのは釧路運輸車両所に在籍するオハ14-519。冬場に釧網本線釧路~標茶間で運行される「SL冬の湿原号」の客車ですね。JR北海道は2021・2022年度の2ヵ年でSL客車の内装リニューアル工事を実施しており、2021年度にはスハフ14-505・スハフ14-507の2両を「たんちょうカー」に更新しています。2022年度は残るスハシ44-1、オハ14-519、オハ14-...
既に当ブログで取り上げたとおりですが、JR北海道は2022年9月13日~16日の4日間に渡り、旭川運転所に留置していた旧型客車4両を苗穂工場まで陸送しました。4両の内訳はオハ35系1両(オハフ33-2555)、スハ43系3両(スハフ42-2071・スハフ42-2261・オハシ47-2001)。何れも元はJR東日本高崎運転所の所属で、「SLニセコ号」の運行開始に先駆け譲渡されました。SLニセコ号は2000年4月1日に運行を開始し、これを目当てに多くの鉄道ファ...
石狩管内は札幌市中央区北5条東9丁目にある、JR北海道の東9丁目踏切。国土交通省が正式に指定した道内唯一の「開かずの踏切」です。その東側にはアコーディオンフェンスで仕切られたスペースがあります。前回記事で取り上げた「北海道新幹線事業用地」とは正反対の位置です。ここは札幌保線所札幌保線管理室が資材置き場として活用している鉄道用地です。線路脇の広々とした構内に砂利を敷き詰めています。柵越しに構内を眺めてみ...
道内唯一の「開かずの踏切」であり、国土交通省も「緊急に対策の検討が必要な踏切」に指定した東9丁目踏切。既に当ブログで取り上げたとおりですが当踏切は、代替路である「苗穂駅連絡通」の完成と引き換えに2023年3月を以って廃止されます。そんな東9丁目踏切ですが2022年現在、西側(札幌方)に工事現場が広がっています。ただし「苗穂駅連絡通」の建設工事とは無関係です。出入口の看板には「北海道新幹線事業用地」と書かれて...