タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-

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Top Page › Archive - 2020年12月
2020-12-31 (Thu)

最後の冬(?)を過ごす新十津川駅の木造駅舎

最後の冬(?)を過ごす新十津川駅の木造駅舎

新型コロナウィルス対策のため2020年4月17日を以って運行を終了し、その後は長期運休を挟んで2020年5月7日に廃止された札沼線北海道医療大学~新十津川間。廃止後も終点の新十津川駅には新十津川町観光協会の観光案内所が入居し、同案内所の営業時間中は待合室を開放していました。新十津川町役場は「終着駅の記憶と風景の継承」をするべく駅構内を「メモリアル空間」に整備する計画を立てています。木造駅舎についても保存対象に...

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2020-12-29 (Tue)

札沼線末端区間の木製電柱は「ハエタタキ」に見えるか?

札沼線末端区間の木製電柱は「ハエタタキ」に見えるか?

新型コロナウィルス対策のため2020年4月17日に突然のラストランを迎えてから、3週間に渡る長期運休を経て書面どおり5月7日付で廃止に至った札沼線末端区間(北海道医療大学~新十津川間)。国鉄施設局は1960年代に全国で道床の底上げ、スラブ軌道の導入などの改良による「線路のメンテナンス・フリー化」を推進しましたが、この区間の大半は薄い道床にか細い30kgレールを敷いた旧態依然とした軌道構造が生きていました。電気設備の...

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2020-12-28 (Mon)

室蘭本線追分駅[番外] 駅には来ない?駅長猫「ちょぼこ」

室蘭本線追分駅[番外] 駅には来ない?駅長猫「ちょぼこ」

前回まで計5回に渡って、胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅を取り上げました。かつて追分町は空知炭田・夕張炭田から苫小牧港・室蘭港までの石炭輸送における中継地点として栄え、住民の大多数が国鉄職員とその家族だった事から「鉄道の町」と呼ばれました。しかし追分駅構内の中継ヤードは1984年2月ダイヤ改正を以って廃止され、それに続く追分駅や岩見沢車掌区追分車...

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2020-12-26 (Sat)

室蘭本線追分駅[5] 石炭中継ヤードの跡地と保線機械基地

室蘭本線追分駅[5] 石炭中継ヤードの跡地と保線機械基地

前回記事はこちら。引き続き胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅を見ていきましょう。前回紹介したとおり、島式ホーム(2・3番乗り場)の北端にある切り欠き式ホーム(4番乗り場)の線路は正式名称を「気動車着発線」と言い、元は留置線だったところにホームを増床して現在の姿となりました。今や臨時列車専用と化した4番乗り場の先端から、下り方向の出発信号機を眺めま...

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2020-12-20 (Sun)

室蘭本線追分駅[4] 「乗務員室」と留置線を転用した「気動車着発線」

室蘭本線追分駅[4] 「乗務員室」と留置線を転用した「気動車着発線」

前回記事はこちら。引き続き胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅を見ていきましょう。駅舎周辺の鉄道施設と待合室を眺めた後は、ようやくプラットホームへと足を踏み入れます。駅舎の手前には大きな旅客上屋が設けられています。軒下の様子。ホームの横幅が広く取られています。JR北海道 国鉄 JR貨物 追分駅 千歳線 夕張線 駅舎 改札口 室蘭本線ホーム側から改札...

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2020-12-19 (Sat)

室蘭本線追分駅[3]  待合室で開催中!「追分鉄道歴史写真展」

室蘭本線追分駅[3]  待合室で開催中!「追分鉄道歴史写真展」

前回記事はこちら。引き続き胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅を見ていきましょう。待合室の奥には1脚のベンチが置かれており、その周りには鉄道ファンにとって興味深い物が集まっています。このスペースでは「追分鉄道歴史写真展」なるイベントが開催されています。・・・とはいえ写真展は何年も前から内容を変えずに続けており、一向に撤去する様子が無いのでもはや常設...

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2020-12-16 (Wed)

室蘭本線追分駅[2] 保線区の建物だった労組支部と待合室

室蘭本線追分駅[2] 保線区の建物だった労組支部と待合室

前回記事はこちら。引き続き胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅を見ていきましょう。既に紹介したとおり追分駅の現駅舎は、1980年4月に落成した2階建てのコンクリート建築です。この駅舎は「総合事務所」の性格を持ち合わせており、1階に追分駅事務室・待合室と岩見沢電気所追分派出所(旧:岩見沢電気区追分信号支区)、2階に追分駅継電信号扱所と追分保線所(旧:追分...

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2020-12-13 (Sun)

室蘭本線追分駅[1] 鉄道敷設と共に誕生した「鉄道の町」の玄関口

室蘭本線追分駅[1] 鉄道敷設と共に誕生した「鉄道の町」の玄関口

胆振管内は勇払郡安平町追分中央(旧:勇払郡追分町中央)にある、JR北海道の追分(おいわけ)駅。室蘭本線を所属線とし、石勝線(旧夕張線を含む)が乗り入れています。同じ名前の駅は道外にも、JR東日本奥羽本線追分駅、四日市あすなろう鉄道内部線(旧:近鉄内部線)追分駅、京阪電鉄京津線追分駅の3ヶ所があります。「追分」とは街道が二股に分かれる場所を意味する言葉で、古来より交通の要衝として栄えた町の地名として、北...

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2020-12-12 (Sat)

札沼線南下徳富駅 四方を水田に囲まれたプラットホーム

札沼線南下徳富駅 四方を水田に囲まれたプラットホーム

空知管内は樺戸郡新十津川町花月(-かげつ)にある、JR北海道の南下徳富(みなみしもとっぷ)駅。去る2020年5月7日を以って廃止された、札沼線末端区間(北海道医療大学~新十津川間)に属します。新十津川町は大水害により家屋や畑を失った奈良県吉野郡十津川村の人々が、生活再建を目指して1890年6月に集団移住し開拓した町です。南下徳富駅の所在した花月は新十津川町内の最南端に位置する町域で、下徳富駅も同じく花月にありま...

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2020-12-06 (Sun)

札沼線於札内駅 農家の名前を採った「水野作場踏切」

札沼線於札内駅 農家の名前を採った「水野作場踏切」

空知管内は樺戸郡浦臼町鶴沼第1にあった、JR北海道の於札内(おさつない)駅。去る2020年5月7日を以って廃止された、札沼線末端区間(北海道医療大学~新十津川間)に属します。駅の所在地は元々、「字於札内」という住所だったのですが、町域再編により前回記事で紹介した鶴沼駅と同じ「鶴沼第1」に変更されています。鶴沼駅との距離は1.8km、道内ローカル線にしては短い駅間なので地名が被っても不思議に感じません。日本郵便公...

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2020-12-05 (Sat)

札沼線鶴沼駅 キナウスナイと徳島県人達の友成農場

札沼線鶴沼駅 キナウスナイと徳島県人達の友成農場

空知管内は樺戸郡浦臼町鶴沼第1にあった、JR北海道の鶴沼(つるぬま)駅。去る2020年5月7日を以って廃止された、札沼線末端区間(北海道医療大学~新十津川間)に属します。駅名と住所が示すとおり、駅の近くに「鶴沼」という大きな沼があります。この沼はかつて宮内省が指定した丹頂鶴の繁殖地であり、その畔には「元宮内省鶴繁殖地碑」が建立されています。ところで浦臼町内の札的墓地には坂本龍馬家の墓があるのですが、これは...

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