前回記事はこちら。引き続き愛媛県は伊予郡松前町大字浜にある、伊予鉄道の松前(まさき)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史、駅舎の内外については既に書いたとおりです。今回は駅構内の諸施設を見ていきましょう。構内北部には県道214号線の踏切があります。正式名称を「松前駅北踏切道」といい、キロ程は「7k907」です。そんな踏切と接する1番ホームの北端には、上り線用の代用閉そく器があります。メーカーは大同信号㈱...
タタールのくにびき -蝦夷前鉄道趣味日誌-
現在、札学鉄研OB会ブログから筆者投稿の記事を移転中です
愛媛県は伊予郡松前町大字浜にある、伊予鉄道の松前(まさき)駅。松島市の南隣にある自治体・松前町の代表駅です。北海道の松前町と字面こそ同じですが、あちらの読みが「まつまえ」なのに対し、愛媛の松前は「まさき」と読みます。伊予郡松前町は瀬戸内海沿岸に位置し、全体的に山の無い平地の町です。駅前の松前港は中世から近世にかけて「関西随一の良港」と言われたそうな(当時は中四国も関西に含めていた?)。それが1595年...
前回記事では愛媛県今治市郷桜井2丁目5(旧:越智郡桜井町大字桜井)にある、JR四国の伊予桜井駅を取り上げました。駅の大まかな歴史、駅構内の様子については既に書いたとおりですが、実は駅前広場の南側にも重要な鉄道施設が存在します。それがこちら、伊予桜井変電所です。この変電所は1993年3月18日、当駅を含む新居浜~今治間の直流電化に伴い、国鉄時代の貨物ホーム跡に開設されたものです。発電所から流れてくる高圧電力を...
愛媛県は今治市郷桜井2丁目5(旧:越智郡桜井町大字桜井)にある、JR四国の伊予桜井(いよさくらい)駅。1955年2月1日の編入合併まで存在した自治体・桜井町の代表駅です。桜井には国分山(またの名を唐子山)という標高105mの小さな山があるのですが、701年に大宝律令が制定された後、この山の付近に伊予国の国府が置かれたそうです。やがて山頂に「国分山城」が築城され、南北朝時代には新田義貞の弟・脇屋義助が四国へ渡り、伊...
とさでん交通の桟橋線は高知駅前~桟橋通五丁目間3.2kmを結ぶ路線です。このうち高知駅前~梅の辻間の1.4kmは「はりまや通り」と呼ばれる道路に敷かれています。はりまや通りは1927年1月18日、とさでん交通の前身に当たる土佐電鉄が取締役会で建設を決め、高知県庁に工事費用を寄附して出来た道路です。何故、土佐電がわざわざ道路の建設費用を負担したのかというと、桟橋線を国鉄高知駅前まで一直線に延伸しようと画策していたか...
高知県は高知市北本町2丁目9(旧:高知市江の口字新田)にある、とさでん交通の高知駅前停留場。JR四国土讃線の高知駅に併設された路面電車乗り場です。高知駅は繁華街から微妙に離れた場所にあり、南口には休憩室を備えた観光案内所「とさてらす」をはじめ、高知ホテル、高知警察署、ホームセンターコーナン高知駅前店、その他雑居ビルが集まっています。一方、北口はマンション街で、その中にバスターミナル、レンタカーショップ...
7月15日~17日の3連休中、2023年としては2度目の四国旅行を敢行しました。北海道と四国を結ぶ直行便の飛行機が全く無いため、例によって伊丹空港と岡山駅を経由しての四国入りでした。初日は昼14時前に高松駅で「バースデイきっぷ」を買った後、特急「うずしお」に乗って高徳線の3駅を訪問。2日目は早朝5:17に高松を出発し、予讃線の終点・宇和島駅まで行ってホテルとの合築駅舎、松山保線区宇和島駐在、宇和島運転区、更に移動し...
前回記事はこちら。引き続き愛媛県は松山市北条辻416-5(旧:北条市辻416番地)にある、JR四国の伊予北条(いよほうじょう)駅を取り上げましょう。ここまで駅の大まかな歴史、駅舎の内外、信号扱所、プラットホーム、保線用の土場を見てきました。今回は伊予北条駅に隣接する鉄道関連施設を取り上げましょう。駅前南側にはJR四国所有の月極有料駐車場があります。駐車場の看板に書かれた管理会社名は「㈱ステーションクリエイト愛...
前回記事はこちら。引き続き愛媛県は松山市北条辻416-5(旧:北条市辻416番地)にある、JR四国の伊予北条(いよほうじょう)駅を取り上げましょう。駅の大まかな歴史、駅舎の内外については既に書いたとおりです。今回はラッチ内の様子を見ていきましょう。木造駅舎の北隣には2階建ての信号扱所があります。この建物は国鉄時代、前回記事で触れたRC(遠隔制御装置)の制御所だったものです。JR四国 国鉄 予讃本線 信号扱所 運...
愛媛県は松山市北条辻416-5(旧:北条市辻416番地)にある、JR四国の伊予北条(いよほうじょう)駅。かつて存在した自治体・北条市の中心街に置かれた駅で、その東には飛鳥時代の「条里制」によって形成された四角形の区画が残っています。北条市役所が発行した書籍『北条市誌』(1981)によると、北条という地名の由来も条里制にあるそうです。***************************************************************** 大化の改新(646...
高知県は吾川郡いの町和田前1463(旧:吾川郡伊野町和田前1463)にある、とさでん交通の伊野駅前(いのえきまえ)停留場。その名のとおりJR四国土讃線の伊野駅の最寄り電停で、直線距離にして104mという近さです。しかも面白い事に伊野線の終点である伊野停留場とも、上り電車乗り場からの計測で111mしか離れていないのです。土佐電が定めた停留場間キロは約2倍の0.2kmという事になっていますが、これは伊野駅前電停の下り電車乗り...
前回記事では、とさでん交通伊野線の終点・伊野電停を取り上げました。伊野電停は「紙の町」として名高い伊野町の中心街にあり、かつては貨物取扱駅として土佐和紙の発送、紙パルプや苛性ソーダ等の製紙材料の荷卸しを行ないました。そんな電停の隣には「伊野車庫」がありました。伊野車庫は1907年11月7日、伊野線枝川~伊野間の開業に伴い開設。1999年8月8日に夜間留置運用を廃止するまで、92年間に渡って電車の留置に使われてき...
どうも、こんにちは。
トワイライトゾーンとは言い得て妙ですね!
昔の写真を見る限り、線路に面した民家は専用軌道時代から存在するので、クルマを出し入れする時は未舗装の線路上を走っていた事でしょう。
線路であり生活道路でもある様子は、まさしく境界が曖昧な「トワイライトゾーン」だと思います。
高知県は吾川郡いの町新町1704-3(旧:吾川郡伊野町新町1704-3)にある、とさでん交通の伊野(いの)停留場。土佐電きっての「郊外線」である伊野線の終点です。伊野は近世の幕藩体制確立と紙の需要増を期に、江戸幕府に献上する高級和紙(御用紙)の生産地として発展を遂げた地域です。御用紙の製造技術については秘匿とされ、その詳細を記録した文献は残っていないそうです。ゆえに明治以降の書籍に載った御用紙の種別・製法等は...
前回記事はこちら。引き続き高知県は高知市曙町2丁目にある、とさでん交通の朝倉(あさくら)停留場を取り上げましょう。電停の大まかな歴史と駅舎・乗り場については既に書いたとおりです。単線区間において交換設備を設けた朝倉電停ですが、過去3回も通票(スタフ)の受け取り忘れによる保安方式違反が発生しました。その反省から2019年3月25日、一度は取り止めた駅長の配置を復活。これまで運転士間で直接受け渡してきた通票で...
高知県は高知市曙町2丁目にある、とさでん交通の朝倉(あさくら)停留場。朝倉は高知市内の西部に位置する町域で、吾川郡いの町との境界に接しています。朝倉古墳や朝倉城跡といった史跡もある朝倉ですが、今回取り上げる朝倉電停の所在地は東隣の曙町です。新旧様々な建物が集まる住宅地で、電車通りに沿って商店街を形成しています。電車通りを西へ0.2km進むと朝倉駅前電停がありますが、朝倉電停からもJR四国土讃線の朝倉駅まで...
じつはこの場所、前から気になっていたんですよ。
こんな構造だったんですね。
先人の言葉を借りるとしたら、「トワイライトゾーン」というべきでしょうか...。